「誰か僕を助けて」
生き延びるため、自分を粉々にしなければならなかった
6歳の少年の叫び
10年前の殺人事件の真犯人を探す、二人の男の“インタビュー”が始まる。 韓国でのトライアウト公演後、
京都での世界初演(2016年)、
韓国初演(2016年)、現地キャストによる
NYオフブロードウェイ公演(現在上演中)…、ワールドワイドに快進撃を続ける
韓国創作ミュージカル『インタビュー』、ついに
東京公演が実現!
3月5日から始まるZeppブルーシアター六本木での上演を前に、製作発表会見が行われました。
写真左より)イ・ジフンさん、ソンジェさん(超新星)、イ・ゴンミョンさん
物語の舞台はロンドン。ベストセラー作家ユージン・キムのもとを、作家志望の青年シンクレアが訪ねるところから始まる、息もつかせぬ心理劇『インタビュー』。
この日は、シンクレア役のソンジェさん(超新星)とイ・ジフンさん、ユージン・キム役のイ・ゴンミョンさんが来日、ご登壇されました。
【シンクレア役:推理作家を夢見るハンサムな青年…しかし…】
ソンジェさん
「この作品では、子供のころに受けた虐待によって内に5人の人格を持つ人物を演じます。ですので、5人の人物を演じるとも言えます。初演のときは(その難しさのために)大変な思いをしましたが、京都公演以上のものをお見せできるように、しっかりと稽古をしたいと思います。
僕にとって個人的にも思い入れのある作品。内容的には“重い”と映るかもしれませんが、たくさんのことを感じ、考えさせる、みなさんを決して後悔させない作品です」 揺るがない自信をみせるソンジェさん。吸い込まれそうな瞳、そこにシンクレアという役が宿ったとき…。再演となる今回、さらに深められた芝居と歌が楽しみです。
イ・ジフンさん
「(初参加を決めたのは)韓国公演評を聞いて。ソンジェ君のコメントの通り、様々な人格を持つ人物を演じる、それは俳優として大変興味深いことです。
もうひとつ、日本公演への出演を決めたのは、いつも海を越えて韓国まで見に来てくださる日本のお客様へのギフト、お礼の気持ちもあります。遠くから東京へいらっしゃる方もいるかと思いますが(笑)、みなさんのために一生懸命稽古をし、僕自身の新しい姿をお見せしたいと思います」 そのお姿に勝るとも劣らない?!、男前なコメントが飛び出しました!
ジフンさんは、小池修一郎さん演出の『モーツァルト!』韓国版でのヴォルフガング役、『エリザベート』ルキーニ役、『キンキー・ブーツ』チャーリー役、『ラ・カージュ・オ・フォール』ザザ役、『ウィキッド』フィエロ役など近年ライセンス作品でも大活躍の俳優さん!小作品でじっくりとジフンさんの魅力を堪能できる機会は見逃せません。
シンクレア役はユナクさんとのトリプルキャストとなります。
【ユージン・キム役:解離性障害専門医であり、心理学博士、ベストセラー作家】
イ・ゴンミョンさん
「連続殺人の真実、シンクレアの真実、解離性障害の真実、ユージンは真実を追い求める男です。それと同時に、目の前で起こっていることに対し、なぜこの人物は殺人を犯すに至ったのか、多重人格となったのか…、彼の目線は、観客のそれと重なるのです。
一生懸命準備して、素晴らしい公演にします。この作品がいかに特別な作品かを、劇場に確かめに来てください」 来日公演やコンサートも精力的に行うゴンミョンさん、日本版が大ヒット中の『フランケンシュタイン』のビクターオリジナルキャストのお一人でもあります。
ユージン・キム役ダブルキャスト、そして唯一の女性キャストとなるジョアン・シニアー役はトライアウト公演から参加のイ・ソングンさん、キム・ジュヨンさんです。
【クロストーク】
──初参加となるジフンさんへ
ゴンミョンさん)
僕はこれまで7人のシンクレアに出会いました。ジフンさんは8人目。通常、韓国の公演では稽古は2か月ぐらいとるのですが、今回は3週間。大変な稽古期間になるかと思います。ジフンさん)
ソンジェ君も時間がない中でやり遂げたので、先輩である私もしっかりやらないと!ソンジェ君どうぞよろしくお願いします。ソンジェ)
初演のときの自分自身のことを思い出しました。ジフン先輩は素晴らしい俳優さんなので、必ずややり遂げると信じてやみません。大変だと思いますが(笑)。──3人のシンクレアについて
ゴンミョンさん)
今、みなさんがご覧になっている姿が、それぞれのシンクレアの姿になると思います。
京都公演では、ソンジェは端正なすっきりとした、ユナクはちょっと荒っぽい印象でした。ジフンさんは紳士的な人格になるのではないかな。──好きなセリフ、歌
ゴンミョンさん)
今、思い出したのは、最初のセリフです。レコーダーを近づけて、「今日は、真実に近づきたい」。僕は、このセリフがユージンを説明していると思う。さぁ、次の方には、歌っていただきましょう
うーん…
物語の最後のほうで、シンクレアが目を閉じて歌う歌です。
会場うっとりタイム♪
ジフンさん、若干プレッシャーを感じていらっしゃる?!
僕もシンクレア役ですが、その歌…、まだ僕の記憶には…(笑)
おかしいな…(笑)
ジフンさん)
今、思い浮かんだのは「ユージン・キム先生、出版社からいらしたんですね」、これが最初と最後に出てくるセリフです。ソンジェさん)
このミュージカルが始まる、とても大切なセリフです。──複数キャストの面白さ、公演の面白さ
ゴンミョンさん)
複数キャストでは同じ台本、同じことを言っているのに、相手役が変わると公演会場の空気が完全に違うものとなるのが面白いですね。ジフンさん)
相手から受け取るものが変わるという意味では、ワンキャストであってもそうですよね。人が生きるということ、昨日と今日が違うように、公演も毎日変わります。ソンジェさん)
初演時もユナク兄さんと同じ役を演じましたが、同じ役なのに違う表現が出るので刺激をもらいました。みなさんに与える印象も違ったと思います。その違いはうまく言葉では伝えられませんが、それぞれの魅力になっていたと思います。今回の公演では、二人とも新しい姿をお見せできると思います。 この日、ご登壇が叶わなかったユナクさんに代わり一生懸命に公演のPRをするソンジェさん…ですが…。
──ここでユナクさんからのビデオメッセージが!
撮影で行けなくてごめんなさい!(顔の)怪我は気にしないでください。ドラマの撮影のためです。素晴らしいミュージカル、ぜひ来てくださいね!(ユナクさん)
途端に日本語で「まじで!どうしよう、どうしよう!」と慌てるソンジェさんがかわいらしかったです。そして、とてもハイテンションなユナクさんでした!
【写真館】
3人そろってソロリソロリとご降壇される姿が微笑ましい♪
多重人格者なの?それ、ネタバレじゃないの?なんて思いましたが、この“インタビュー”で解き明かされる真実はそんなもんじゃあございません!
出演者は男性2人、女性1人ですが、資料によると登場人物は4人、うちひとりは多重人格者。ある殺人事件に端を発する息詰まる心理戦。
10年前の殺人事件の真犯人を探す、二人の男の“インタビュー”が始まる。
オフブロードウェイ公演HPはこちら (サイコスリラーミュージカルと!!)
ちなみに、ときどき「韓国創作ミュージカルはシリアスモノが多いの?」と聞かれます。『ブラック・メリーポピンズ』『シャーロック・ホームズ』シリーズなど、確かに“トラウマ系”が日本で多く上演されていますよね。この『インタビュー』も、そう。
でも、もちろんそれだけではございません。『カフェイン』『あなたの初恋探します(キム・ジョンウク探し)』のようなポップな作品もたくさん!中でも、今、ソウルで連日ソルドアウトを記録しているのがミュージカル
『メイビー・ハッピーエンド』。人型ロボットの二人が出会い、少しずつ互いのことを知っていき…という、胸がキューンとなるラブストーリーです。
なんと、この
『メイビー・ハッピーエンド』の来日公演が決定いたしました!
今年5月、サンシャイン劇場です♪こちらもとても楽しみな取材班なのです。
おけぴ取材班:chiaki(撮影・文) 監修:おけぴ管理人