こまつ座第121回公演『たいこどんどん』初日コメントと舞台写真が届きました!



ラサール石井が井上戯曲の演出に初挑戦!
江戸から陸奥、陸奥から東京へ…清之助と桃八の9年間の流浪の旅路やいかに。


 5月5日、紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYAにて開幕した、こまつ座『たいこどんどん』!!初日コメントと舞台写真が届きました。早速ご覧になった方の感想とともにご紹介いたします。



左より)武者真由、江端英久、野添義弘、新良エツ子、俵木藤汰、柳家喬太郎、森山栄治(敬称略)


◆ラサール石井(演出家)

 江端さんが稽古に入って10日間という短い期間でしたが、お客様に満足いただけるような作品に仕上がったこと、初日の幕が開いて、そして無事に終わったことにホッとしています。出演者も客席も緊張をしていて、こういう初日はあまり経験をしたことがありませんが、温かく迎えていただいたと感じています

 『たいこどんどん』は井上先生の初期の“枯れていない”面白さがある作品です。40年前ぐらいに井上芝居を観ていた方が「ああ、こんなんだったな~。」と思えるような演出になっていると思います。もしかしたら“原点回帰”ともいえるかもしれません。エンターテインメント性もありながら、最後は少し切なくもあり特別な知識も必要なく見られます。若い方、「井上ひさし」を知らない方、こまつ座を最近見ていない、という方にもぜひ観ていただきたいです。



左より)柳家喬太郎、江端英久


◆柳家喬太郎(桃八)

 「大変!」とか「辛い!」とか稽古中は言ってましたけど…劇場に入ってから3時間15分という長い作品でありながら、こんなにもあっという間に終わるのかと感じています。お客様にも同じように思ってもらえたらうれしいですね。初日の舞台を迎えて、実は、冒頭のシーンが一番緊張するのですが、初日でお客様を前にすると…ふっと楽になった感じがしました。
 「生きるって大変だな~」という芝居ですからね(笑)。皆さんも大変でしょうけれど、劇場に来て、「人生は大変」ということを再確認してほしいですね。そして、じめじめとした梅雨時を迎えてくれれば。(笑)


◆江端英久(清之助)

 舞台袖にいるときに、これから出演するということに不思議な気持ちもしたのですが…無事に終わってホッとしています。稽古期間も短かったのですが、ミスをしたとしてもとにかく自分が楽しくなることを心掛けてきました。清之助と桃八の二人の珍道中を描いた作品ですが、行く先々で芸達者な俳優さんが素晴らしい空気とシーンを作ってくださっていて一緒にお芝居ができることの喜びを感じています。飽きることのない「ノンストップな芝居」だと思います。ぜひ劇場でご覧いただければうれしいです。



【感想ご紹介】


◆稽古中の高座の枕で、出ずっぱりだし台詞多くて大変と聞いていたけど、
 これほどとはっっ!今までで一番大変な芝居だろうなと思った。
 でも、すごい熱演しています!もうこの先こんな大変な芝居は出ないんじゃないかと思うくらい。




左より)江端英久、柳家喬太郎


◆江戸から東京へ、時代の流れの中で翻弄される大店の若旦那と太鼓持ちの物語。
 窮地に陥り北に向かって旅に出た二人には楽もあれば苦もあり。お座敷での女郎との艶めかしくもユーモラスな場面や粋な言葉遊びが随所に散りばめられた舞台で、歌舞伎を彷彿とさせる大胆でアイディアに溢れた舞台美術や、ミュージカル仕立ての構成も楽しめました。落語家の柳家喬太郎さんが、体を張っての大熱演!彼の魅力全開の舞台でした。

◆歌あり踊りありの華やかさに加え、桃八と若旦那が様々な逆境に遭遇しても次々と乗り切り、二人の関係が大切な友へと変化していく過程がとても面白く会話に引き込まれました。
 ラサールさんの演出で悲しみを感じさせず前向きに捉え笑いに変えていて本当に面白かったです。オススメです!




左より)あめくみちこ、柳家喬太郎、江端英久

◆3時間15分(休憩込み)という思わぬ長尺のお芝居でしたが、怒涛の展開が続くので長さを感じないまま幕が閉じました。
 喬太郎師匠、本当にお疲れ様です!高座から始まり、最初から最後まで出ずっぱり。ましてや相方が急に交代というアクシデントの中、フォローをしつつ見事な幇間ぶりでした。どんな酷い目に合っても江戸の太鼓持ちとしての矜持を捨てなかった桃八は、時代が変わっても若旦那と一緒に荒波を乗り越えていくんだろうなー。

◆少し際どい下ネタセリフも、ミュージカル調のオブラートに包んで、クスッと笑える感じでした。大詰近くの喬太郎のべらんめぇ調セリフは、さすがでした。




左より)武者真由、俵木藤汰、酒井瞳、新良エツ子、小林美江、森山栄治、野添義弘、あめくみちこ、木村靖司、有薗芳記

◆あらすじ◆~若旦那・清之助と幇間・桃八の、とんでも珍道中!~

 江戸時代末期の。日本橋。たいこもちの桃八が、江戸で指折りの薬種問屋鰯屋の跡取り息子・清之助と待ち合わせをしている。折からの雷雨。人々が越後屋の番傘をさして行き交う中、蝙蝠傘の清之助が現れる。二人は清之助の馴染みの女郎・袖ヶ浦がいる品川小菱屋へ向かう。そこで、薩摩侍たちと袖ヶ浦をめぐり揉め事の末に、二人は小菱屋の二階から海にどぼん。これが九年にわたるみちのく珍道中のはじまりだった。
 清之助に裏切られても尽くし続ける桃八と、世間知らずで女好きな清之助。時に離れ離れになり、各地で騒動を引き起こしながら、二人はがむしゃらに江戸を目指すのだった──。




◆公演概要◆
こまつ座第121回公演『たいこどんどん』

【日程】2018年5月5日(土・祝)~5月20日(日)
※公演期間中、スペシャルトークショーあり

【劇場】紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA(タカシマヤタイムズスクエア南館7階)

【作】井上ひさし【演出】ラサール石井

【スタッフ】
音楽:宇野誠一郎・玉麻尚一美術:島次郎照明:沢田祐二音響:遠藤宏志
衣裳:前田文子振付:川崎悦子歌唱指導:亜久里夏代宣伝美術:安野光雅
演出助手:藤原理恵舞台監督:酒井健

【出演】
柳家喬太郎、江端英久、あめくみちこ
有薗芳記、木村靖司、俵木藤汰、野添義弘、森山栄治
小林美江、酒井瞳、新良エツ子、武者真由
※窪塚俊介さんは急病のため、清之助役は江端英久さんが務めます。

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