古典を現代に甦らせる人気シリーズの最新作 現代能楽集Ⅸ 『竹取』
構成・演出=小野寺修二
脚本=平田俊子 音楽=阿部海太郎
企画・監修=野村萬斎
出演=小林聡美 貫地谷しほり
小田直哉(大駱駝艦) 崎山莉奈 藤田桃子
古川玄一郎(打楽器奏者) 佐野登(能楽師 宝生流シテ方)
2018 年 10 月5 日(金) ― 10 月17 日(水) 会場 世田谷パブリックシアター
主催= 公益財団法人せたがや文化財団
企画制作= 世田谷パブリックシアター 後援= 世田谷区《 小野寺修二 × 小林聡美・貫地谷しほり × ダンサー × 能楽師 》 実力派ぞろいの出演者により日本最古の物語文学『竹取物語』の再生に挑む! 「現代能楽集」シリーズは狂言師である世田谷パブリックシアター芸術監督・野村萬斎が、古典の知恵と洗練を現代に還元し、現在の私たちの舞台創造に活かしていきたいと考え、生まれたシ リーズです。第九弾となる今回はフィジカルシアターの旗手、小野寺修二を構成・演出に迎え、 日本最古といわれる物語文学『竹取物語』の再生に挑みます。出演には演技派女優の小林聡美・ 貫地谷しほりのほか、ダンサーや能楽師など各界の実力派が共演。異色のコラボレーションにより立ち上がる新たな『竹取』の世界にご期待ください。
構成・演出 小野寺修二さんコメント 日本最古の物語といわれる竹取物語。昔絵本で読んだかぐや姫は、やんごとなき美しさとの噂がめぐっていくのを「怪物だと周りにバレたら掌を返すから、気をつけて!」と神経質になって読んだ記憶があります。(実際、急激に成長した不思議な子どもであることは膨らまされずでしたが)
子どもの天井知らずの万能感はきっと今も昔も、何の迷いもなく文字通りすくすくと成長し、かぐや姫を育て始めてから翁の元には黄金が竹の中からザクザク出てくるのも何だか説得力を持つ気 がします。その子どもの世界がある時トンと天井にぶつかって守られていた境界線がなくなり、女性となったかぐや姫は世間に投げ出され浮標のない状態、ああだこうだ勝手に評され、かぐや姫の 五人衆に対するわがままな無理難題も、胸のすくような共感するような、何とも読み切れない孤独感あり。月への帰還を阻止しようと皆が空に向かって無駄に弓矢を射るところが印象深く、その確かにいたのに結局いなくなってしまう、悲しいともハッピーとも違う、言ってみれば中庸さ、そんなことを表出したいと思っています。
今回、小林聡美さんと貫地谷しほりさんというお二人にご出演頂けることになり、最古であり現代でもある何か新しい普遍を見つけられればと思います。
小林聡美さんコメント 小野寺さんは優しい顔をして、実は厳しい(笑)。身体を全力で絞り出す様な感覚と集中力と瞬発力が求められます。そこを覚悟して、楽しく稽古に挑めたらと思います。 貫地谷さんとは初めてお会いしましたが、身長が私と全く同じでとても親近感を感じました。芯の強そうな女優さんで、共演がとても楽しみです。他にも能楽師やダンサーなど、共演者に様々なジャン ルの方々がいらっしゃるのがこの作品の魅力だと思います。『竹取』がどういう作品になるのかまだわからない段階ですが、皆様に驚きと楽しさを感じていただけるよう、頑張りたいと思います。
貫地谷しほりさんコメント 元々「かぐや姫」のお話には興味がありましたが、今回小野寺さんが演出されるということで、ただ物語の美しさだけでなく、人間の影の部分みたいなものも描かれるのではないかとさまざまな期待が 膨らんでいます。自分自身不安な部分はありますが、フィジカルシアターというか、新しいジャンルに挑戦できる機会ですので楽しみです。小林さんはお芝居から伝わってくる潔さが気持ちよく、ずっとご一緒してみたかったのでとても嬉しいです。今日初めてお会いしましたが、ビジュアルの撮影で一緒に面白いポーズをとってみたり、小野寺さんとのやりとりも和気あいあいとした雰囲気でしたのでこれからの稽古が楽しみです。
公演HPも公開されました!
現代能楽集Ⅸ『竹取』公式HP
この記事は公演主催者からの提供により、おけぴネットが製作しました