12/15感想追記!【公演NEWS】新国立劇場 演劇「タージマハルの衛兵」開幕!舞台写真&小川絵梨子さん(演出)、成河さん、亀田佳明さんのコメントが届きました。




【感想追記12/15】

 おけぴ会員のみなさんから寄せられた感想をご紹介いたします(一部抜粋)

▼決して悪い意味ではなく、いろいろ裏切られる作品でした。そしてある意味裏切ってほしいところで裏切ってくれないビターな味わいでもありました。観劇前に脚本の冒頭だけみて予想していたキャスティングと逆というところから既にやられた感が。

 「今」を描いた作品でした。


▼たった2人のお芝居ですが、時も場所も垣根なく、あなたの、私の、世界中の人々の存在を感じる1時間35分でした。

 誰もが、小さくも大きくも、取捨選択を繰り返して生きている。舞台上の2人は、自分自身、兄弟、友人、見知らぬ人、誰でもある。2人のテンポ良いやりとりに引き込まれ、思い切った演出と普遍的テーマのギャップに感心し、そして何より、物語の最後…忘れられない作品になりました。


▼視覚的な驚きもさることながら、観客の想像力によって驚きや感動、恐怖が生まれてくる不思議な体験ができました。終演後、改めてポスターを目にしてその意味を考えてしまいました…


▼色々考えながら帰る作品でした。


▼権力者の狂気から生まれるものは?

 権力に忠実に生きる、自由に生きる、どちらも難しい。狂気の連鎖は続くものなのですね。同じ仕事をしてもとらえ方が違ってくる。権力者の狂気、おそろしいものです。


▼とにかく二人の演技力がすごい。目が離せなく、あっという間の時間でした。だれが悪いわけでもなく、それぞれ信念があり、考え方の違いですれ違うやるせなさ、台詞の重みを感じました。


▼時に滑稽にすら見えるやりとりも当事者たちは大真面目。それを笑って見ていたら、ふとした瞬間に“あの時の自分”に見える。国家や権力とともに語られる「美」も興味深い。



~シリーズを振り返って~
 「ことぜん」シリーズ最終作でもある本作。今回上演された三作、それだけでなく様々な舞台を見て、個と全体・集合体というテーマはこれまでも、そしてこれからも演劇が投げかける問いそのものだと感じています。古典をもうひとつの枠組み、箱を使って入れ子構造にした現代劇たる『どん底』。実際に起こったテロ事件をモチーフに、その土地で生活する人を合唱団として配することで物語と観客との境界線をあいまいにし傍観者にしない、ある種実験的だった『あの出来事』。17世紀半ばのムガル帝国を舞台にしながらも「俳優は訛ってはいけない」という戯曲の注意書きの通り、今を生きる私たちの言葉、会話で届けられた『タージマハルの衛兵』。いずれも現代を映す鏡のような作品であると同時に、それぞれ違うタイプの仕掛けのある作品である。演劇の多様性、面白さ。「ことぜん」、とても充実したシリーズでした!



彼らが従うべきは支配者から下された命令か、
それとも個人の意志か……。

  
 ことぜんシリーズの第三弾として日本初演するのはラジヴ・ジョセフ作『タージマハルの衛兵』。 今月2日、3日のプレビュー公演によるブラッシュアップを経て、ついに初日を迎えました。



 タージマハル建設中のムガル帝国。その完成前夜から始まる物語の登場人物は、フマーユーン(成河)とバーブル(亀田佳明)、たった2人。夜通し警備をする、幼馴染でもあるふたりの会話は、現実と夢想、支配者とレジスタンス、国への忠誠と個人の尊厳など、相対する多くの問題をはらみ、時間が経つにつれて次第にスリリングになっていきます。 ある枠組みの中に生きる人間が抱える、普遍的な葛藤を描く物語を成河と亀田佳明の二人芝居で描き出します。新国立劇場の芸術監督でもある小川絵梨子の演出も含めぜひご期待ください!

                          

【演出・小川絵梨子コメント】

 『タージマハルの衛兵』、ついに初日を迎えます。書かれている舞台こそ17世紀のインドの物語ではありますが、とてつもなく「今日」の「私たち」のお話です。
 ここまで本当に全身全霊で一緒に作品を作ってきてくださった出演者のお二人、そしてスタッフの皆さんに感謝するとともに、観客の皆さんからいただく反応によって、更に進化していく舞台にしたいと思っております。


【成河 コメント】

 2回のプレビューで、お客様も含め劇場にいる全員で何かを探しに行くような、自分がその器を務めているような稀有で充実した感覚を得ました。プレビューにここまで本質的な機能を実感できたのは初めてです。そこからさらに稽古をして初日を迎えました。劇場でお待ちしています。


【亀田佳明 コメント】

 こんなにも贅沢で幸せな現場に関われていることに、この上ない幸福感を覚えています。今日に至るまで、じっくりと時間を掛けられたこと。スタッフさんも含めて座組全員で丁寧なクリエイションが出来たこと。本当に日々、ただひたすらに前を向いて進んでこられたこと。
 千穐楽まで、ここまで積み上げてきたものを皆様にお見せできるよう、真摯に、じっくりと駆け抜けていきたいと思います。




おけぴ稽古場レポートはこちらから


タージマハルの衛兵』稽古場レポート【衝撃的な物語、幸せな創造現場】



☆新国立劇場演劇『タージマハルの衛兵』稽古場&コメント映像☆



☆作者ラジヴ・ジョセフ氏からのメッセージ☆



新国立劇場公式サイトにて、小川絵梨子さん[演出]×小田島創志さん[翻訳]の対談が公開されています
成河さん、亀田佳明さん対談も公開されました!(新国立劇場公式サイト)


【公演情報】
新国立劇場 シリーズ「ことぜん」Vol.3
『タージマハルの衛兵』
2019年12月7日(土)-23日(月)
プレビュー公演 12月2日(月)・3日(火) 新国立劇場小劇場

作:ラジヴ・ジョセフ
翻訳:小田島創志
演出:小川絵梨子

出演:成河、亀田佳明

<ものがたり>
1648年、ムガル帝国のアグラ。建設中のタージマハルの前。「建設期間中は誰もタージマハルを見てはならない」と、皇帝からのお達しがあった頃。
ついにタージマハルのお披露目の日の前日、夜通しで警備についている、フマーユーンとバーブル。二人は幼い頃からの親友であり、現在は軍に入隊をしている。警備中はタージマハルに背を向け、沈黙のまま直立不動でなくてはならない。だが、空想家のバーブルは黙っていられなくなり、律儀に立ち続けるフマーユーンに話しかけてしまう。
二人の会話はまるで『ゴドーを待ちながら』の二人のように、もしくは『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』の二人のように、とりとめのない言葉の応酬のようでありながら、二人の人間の差を描き出して行く。
やがて二人は、バーブルが不用意に発した一言を発端に、あまりにも理不尽で悲劇的な状況に追い込まれていく。その先にあるのは......。

※ご注意※
本作品の一部に、流血表現がございます。

公演公式サイト

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