2021/2022シーズン演劇『イロアセル』の全てのキャストが決定!
小川絵梨子芸術監督、演出の倉持 裕さんからのコメントが届きました。伊藤正之さん、東風万智子さん、箱田暁史さん、山下容莉枝さん
本作は、毎シーズンに一本、全キャストをオーディションで選考、上演する企画の第4弾。演出に倉持裕を迎え、昨年10月16日より公募を開始、1,800通を超えるご応募をいただきました。11月より約1か月にわたる書類選考、一次選考、二次選考を経て、すべての出演者が下記の通り決定いたしました。
<演出家・倉持 裕より>
マスク、フェイスシールド、ソーシャルディスタンス……コロナ禍の異様なムードのオーディションを経て、三次選考を待たずして、全キャスト十名が決定しました。
審査期間は一次と二次合わせて三週間弱。そのうち十二日間をオーディションに費やしました。この短期間に、これほど多くの俳優の芝居に接したのは初めてでした。その中から上手い俳優、魅力的な俳優を選ぶというのなら話は簡単でしたが、あくまで判断基準は「役に合うかどうか」と「座組のバランス」の二つでしたから、大いに悩みました。
「惹かれるが、果たしてこの俳優とご一緒するのはこの役でいいのか?」
「役にはぴったり。でも相手役が××さんに決まった場合、二人の組み合わせは?」
オーディション期間中はそんな逡巡の連続でした。役はなくともどうしてもご一緒したい俳優のために、新たな役を書き足す“禁じ手”さえ頭をよぎりました。
そんな風に、悔しい“オファー断念”を繰り返しながらたどり着いた、このキャスティングには自信を持っています。普段の、稽古を始めてみないことには確信が持てない感じとは明らかに違う。今、この『イロアセル』という戯曲を上演するにはベストの俳優たちが見つかりました。どうぞご期待ください。
<演劇芸術監督・小川絵梨子より>
「イロアセル」のオーディションにご応募くださった方々、そして長期に渡るオーディションにご参加下さった方々、本当にありがとうございました。今回、フルオーディションの企画としては初めての現代の作品となります。年齢や経験を問わず、非常に多くの方々からご応募を頂きましたことは大変に有り難く、劇場として励みに感じております。
ご出演頂く方々にも、今回はご出演頂くことが叶わなかった方々にも、この度のオーディションを通して出会う機会を頂けたことは劇場にとって、とても大きな財産です。ご応募下さった皆様お一人お一人に、この度の作品に興味を持ってくださったこと、そして多大なるエネルギーと時間と想いをオーディションに向けて下さったことに心より感謝申し上げます。
このフルオーディション企画はこの先も続いて参りますが、新国立劇場では、どなたでも参加して頂けるオーディションでのキャスティングを更に増やしていく予定です。オーディションで作品を作ることの豊かさや、その意義を探究しつづけて参りますので、ぜひまたご興味を持って下さったら幸いに存じます。何卒よろしくお願い申し上げます。
この度のオーディションにご興味を持ってくださいました皆さまに、重ねて深く御礼申し上げます。
この記事は公演主催者の情報提供によりおけぴネットが作成しました