2021年8月、日本初演の幕が上がるミュージカル『ジェイミー』♪ 公演に先駆けて、Hibiya Festivalにてスペシャル歌唱パフォーマンスが披露されました。残念ながらリアル開催は中止となってしまった本イベント、配信でお楽しみになった方も多くいらっしゃるかと思います。本記事では、マスコミ向けに行われた歌唱パフォーマンスを取材会でのコメントを交えてレポートいたします。
JAMIEロゴ入りのTシャツの着こなしにも個性が!
イギリス発の大ヒット作、ミュージカル『ジェイミー』(原題:EVERYBODY’S TALIKING ABOUT JAMIE)は、2011年にイギリス BBCで放送されたドキュメンタリー“Jamie:Drag Queen at 16”をベースに誕生しました。
主人公は16歳の高校生ジェイミー・ニュー。彼には一つの夢があった。それはドラァグクイーンになること。母親から真っ赤なヒールをプレゼントされたことをきっかけに夢に向かって強く突き進む思いを抱いたジェイミーが、自分らしく生きる姿を描くとびきりポップな作品です。
ジェイミー役の森崎ウィンさん、髙橋颯さん
「日本語版初演でジェイミー役を務める責任の重さ、プレッシャーは感じていますが、それ以上に初演の一員として参加できる喜びの方が大きいです!メッセージをしっかりと届ける、その一心で取り組みます。劇場で会える日を心より楽しみにしています」(森崎ウィンさん)
「愛に包まれたこの作品を楽しんでもらえるように、そして、この作品を通して考えてもらうために、まずは僕たちが率先して向き合うべきことに向き合いたいと思っています。早くみなさんに会いたいです!(劇場で)一緒に作品を作りましょう」(髙橋颯さん)
◆ 歌唱披露はドドーンと5曲。アップテンポのダンスナンバーから、心を揺さぶるしっとりとしたナンバーまで多彩な楽曲が披露されました。
1曲目は本作のオープニングナンバー
♪誰も知らない(原題:And You Don’t Even Know It) まず登場したのはジェイミー役Wキャストの森崎ウィンさんと髙橋颯さん。そこにクラスメイトたちが次々に合流し、歌やダンスで呼応していくと、 次第にみなさんの表情がイキイキとしていきます。作品の幕を開けるにふさわしいエネルギッシュなナンバーです!
本イベントに参加されたのはジェイミーの親友のプリティ役・山口乃々華さん、ファティマ役・伊藤かの子さん、ミッキー役・太田将熙さん、サイード役・川原一馬さん、ベックス役・鈴木瑛美子さん、ヴィッキー役・田野優花さん、ベッカ役・フランク莉奈さん、リーバイ役・MAOTOさんといった個性豊かなクラスメイトたち!
ジェイミーのおふたりも壇上から飛び出して!
そこに登場するのは、現実主義者の担任教師ミス・ヘッジ役Wキャストの樋口麻美さん、実咲凜音さん
学生たちの自由なエネルギーをググっと制圧するようなパンチのきいた歌唱のWミス・ヘッジです! カッコいい!
誰も知らない!
続いては、ジェイミーが歌う
♪頭の中の壁(原題:Wall in My Head) ジェイミーが夢に向かって突き進む決意を歌うナンバーでは、彼の葛藤と決意、揺れ動く心情をそれぞれが情感豊かに表現。それまでとは違う表情を見せます。
コーラスで加わる大人キャストのみなさん
個性的な学生たち、さらに輪をかけて個性さく裂な大人キャストのみなさんは、樋口麻美さん、実咲凜音さんに加え、ドラァグクイーンのトレイ/ライカ役・永野亮比己さん、ライカ役・泉見洋平さん、トレイ役・吉野圭吾さん、ヒューゴ&ロコシャネル役・石川禅さん!(トレイとライカはそれぞれWキャスト)
3曲目はプリティがジェイミーの背中を押すナンバー
♪スポットライト(原題:Spotlight)です。暗闇を照らすスポットライト~、美しいナンバーです。
プリティ役の山口乃々華さん
女子生徒役の5人が歌い繋いでいきます
続いてはジェイミーを深く愛する母親・マーガレット役の安蘭けいさんによる
♪我が子(原題:He‘s My Boy) 葛藤を抱えながらも揺るぎない我が子への愛を歌い上げる安蘭さん。名曲ぞろいの本作のなかでも屈指の名曲に配信本番では袖で聴いていた樋口さんも号泣。安蘭さんの持つ強さと繊細さに魅了されるひとときでした。
歌唱披露を終え、仲間に向けられたこの笑顔!
最後は、本作のアンコールナンバー
♪暗闇を抜けて(原題:Out of the Darkness)! 物語のラストに会場全体でも盛り上がるナンバーです。
今回のイベント全体を通して強く感じたことは、コーラスやハーモニー、アイコンタクトで“互いを感じ合うパフォーマンス”だったということです。全員参加のこの曲も、互いへの愛とリスペクトに溢れた歌唱披露でした!
この作品には“THE HIT MUSICAL FOR TODAY”というキャッチコピーがついています。作品のテーマ、そこに生きる人々がとても今日的。クラスメイトもジェイミーの夢に対しても、「よくわからないけどいいじゃん」というようなフラットな反応。そんな“距離感”がなんとも現代的で現実的。また、ジェイミーに寄り添う親友のプリティ、無償の愛で支えるマーガレットやその友人レイという理解者もいるし、学校や保護者には理解を示さない人もいる。そして、夢の応援者となるドラァグクイーンたちもいる! 一人ひとりが粒だっていることが作品をより魅力的にする──日本初演に集まった面々もミュージカルでおなじみのみなさんからはじめましての方まで、本当に多様!多彩! 学生役のみなさんのフレッシュなワチャワチャ感と信頼と実績の大人キャストのおなじみ感、この化学反応がどんな爆発力を生むのかワクワクします。
さらにプリティ役Wキャストの田村芽実さん、ディーン役Wキャストの佐藤流司さん、矢部昌暉さん、サイ役の小西詠斗さん、マーガレットの友人レイ役に保坂知寿さん、ジェイミー父&サンドラ・ボロック役の今井清隆さんらも加わった本番はいったいどうなるのか!楽しみですね。
作品を象徴するアイテム“真っ赤なハイヒール”を履いたジェイミー役のおふたりと母マーガレット役の安蘭けいさんの親子ショット!
ヒールを履いた感想を尋ねられたジェイミーのおふたり。
「ヒールを履くとスイッチが入ります。でも…こうして平然と話していますが、実は足がすごく痛いです(笑)。今、トレーナーと一緒に足を鍛えています!」(森崎さん)、
「(ヒール)…高いです。もうちょっと低くならないか…な、嘘です(笑)!このヒールを履いて夢を追いかけられることが楽しみです!」(髙橋さん)。
おふたりが、このヒールを履いて舞台上で歌い、踊り、ジェイミー役を生きる! 初日は8月8日、GO JAMIE!
おけぴ取材班:chiaki(撮影・文)監修:おけぴ管理人