【感想追記】新国立劇場『かがみのかなたはたなかのなかに』稽古場レポート

子どももおとなも、みんなで一緒に楽しめる、「鏡」をモチーフにした、ちょっぴりこわいファンタジー『かがみのかなたはたなかのなかに』


【感想が届きました】

ほのぼのと童話的なお話と思いきや、後半まさかの長塚ワールドへようこそ的展開でかなりびっくりしました!

演者4人の舞台だがそれぞれが専門分野での輝きがあり個性的で、
大掛かりな装置など無いアナログな舞台でもじゅうぶん見応えがありました。

首藤さんと近藤さんのダンス、自信満々な長塚さんの「コイケ」、可愛らしいけどちょっと毒のでてくる「ケイコ」の佇まいがいいです!
シンクロしてるようで、逆転していたりずれていたり…。
ぐるぐるした世界が楽しかったです!

近藤さん動きの面白さはもちろんのこと、松たか子さんの可愛らしさ、声の良さは普遍的だと思いました。長塚さんの芝居も好きですが、紡ぐ台詞の数々がほんとうに素敵でした。ありがとうございます。

不思議な物語。こちら側とあちら側の世界に対の4人。
掴みはすらすらと出てくるあべこべ言葉。
逆さ言葉があれほど躊躇い無く語られた事も衝撃。首藤さんと近藤さんのダンスは素敵。
特に首藤さんのピンと一本筋の通った身体の線は溜息もの。
長塚さんの○○にビックリ。でも観ているうちに馴染んで来てる。
おひげが有るのに。仕草かな。。。アリスが迷い込んだ世界のような鏡の中で楽しく煙に巻かれた気分。

本当に、鏡の中の自分という設定で、動きがぴったっとしているところ。
役者さんって、すごいな。と思います。途中から松さん演じるケイコがどんどん小悪魔的になっていって魅力的でした。
最後の方の、○○○○○というあの行為を前のほうで観ていた子供たちは、どう思ったんだろう。と、あの子たちの感想が気になりました。

やっぱり出演者の皆さんが魅力的です。でも主役タナカ=首藤さんというのがポイントかも、と思いました。首藤さんだからこその台詞の柔らかさ、雰囲気。
劇中の歌も楽しい!やや短い時間ですが、その中で何を思い、
何をしているか、表現が巧み。すごいわかる!のですが子供に見せて良いの?と思ってしまうダークなところもありました。
是非このメンバーで舞台を続けて欲しいです。




テーマは鏡!鏡の向こうにいるのは…だあれ?


まずはこのタイトル!『かがみのかなたはたなかのなかに』って!!
いったいこれは…(勘のいい方はこの時点でチケットポチッとしちゃいますよね、ジャケ買いならぬ、タイトル買い(笑))。

まずは夏のこども劇場合同制作発表(リンク)での、作・演出・出演の長塚圭史さんのコメントをまじえながら、作品のご紹介!

「話としては、タナカ(首藤康之さん)という男が鏡の向こうのカナタ(近藤良平さん)という存在を意識し始めて、二人で遊んでいるのですが、鏡の向こうのケイコ(松たか子さん)という人に惚れちゃったというところから話が転がっていきます」(長塚さん)


鏡のこちらにタナカ(首藤康之さん)、あちらにカナタ(近藤良平さん)

どうですか、この設定!ヤラレタ~って感じですよね。オモシロイ!!
第一、首藤さんの鏡像が近藤さんって、姿かたちがまるで違う…。


姿かたちは違えども、動きを見事にシンクロさせるお二人、
鏡に映ったタナカとカナタの説得力十分!
二人一役?!ではないですが、ただならぬ絆が生まれそう。


と思っていたら、さらなる衝撃の事実が!

「でも、ケイコの向かい(鏡の向こう)にはコイケ(長塚圭史さん)という僕がね(笑)。松たか子の向こうに僕がいるということで、松さん演じるケイコは落ち込んでいるんですよね。ところが僕(コイケ)は相手が松たか子なんで、だいぶ気分がいいんですよね。
それが、タナカとカナタ、二人の男に惚れられちゃって、取り合いになって…」(長塚さん)



ケイコ(松たか子さん)とコイケ(長塚圭史さん)の二人も鏡写しの間柄なのです!!


鏡に映った自らを見て
結構イケてると自信満々のコイケ、全然ダメだわと落ち込むケイコ
ネガティブとポジティブ

身近な鏡という存在から、この奇想天外な展開。
そんな、鏡のあちらとこちらが入り乱れながら広がっていくお話なのです。
タナカとカナタ、そしてケイコとコイケ、彼らの恋のゆくえは…ぜひ、劇場で!


さて、そんな面白くってちょっと不思議なお話『かがみのかなたはたなかのなかに』のお稽古の様子はというと。
次々にアイデアが飛び出し、試し、繰り返し、覚えて、精度を高めるというまさに試行錯誤の連続です。
楽しい作品を生み出す、生みの苦しみ真っ只中!
とはいえ、2012年に上演された『音のいない世界で』、そのスタッフ、キャストが再集結しての制作現場ですので、信頼関係はバッチリです。

今更申し上げるまでもございませんが、キャスト4名、個性バラバラでそれぞれに濃いです!!
でも、その力が集まると、素敵な化学反応が起こるのです。


振付も担当されている近藤良平さんは稽古場の空気をほっこりと温かくします

近藤さんから次々に飛び出す動きのバリエーション!
すごーーい!と感動すら覚えて見ていると、突然、「あれ、次、忘れちゃった(笑)」。
このオチャメさが表現の面白さ&幅に繋がるのでしょうね。


クラシックバレエ出身の首藤さんのあえてのハチャメチャにもご注目くださいね!

首藤さんはその丁寧で落ち着いた語り口も相まって、とっても紳士!
繰り返し動きを確認していると、こちらも突然、「これはかなり真剣に覚えないといけませんね、大変だ」。
これには、みなさんから「どうしたの、急に?(笑)」。
近藤さんは「そうだね、大変だ!」。
百戦錬磨ともいえるお二人を「大変だ!」と言わしめるその動き、鏡のあちらとこちらのシンクロっぷりは、それを見るだけでもテンションUP間違いなし。
何度か動きをおさらいするうちに高められるシンクロ精度、すごい!


何をしているのかは置いておいて(笑)、シンクロ!


あれ!いつの間にやら演出の長塚さんもシンクロ?

さて、もう一人…というか、もう一組の登場人物はというと、コイケとケイコを演じるお二人も息ぴったり。


胸がキュ~ン、かわいい!!

長身な男性、長塚さんの“イケてる女子風”言い回しが絶品!舌好調、いや、絶好調なコイケ、面白い!
それに対して松さん演じるケイコは微妙なテンション(そりゃそうですよね…笑)。
その塩梅が、さすがな松さんなのです。
メイクアップシーンでのポップな音楽に合わせたコイケとケイコ動きも楽しいですよ!

こちらは…


舞台上にみんなが集って何やら相談…なんだなんだ!


それは、劇中で何度か登場するピッツァについての打ち合わせ!

主にカットの大きさや形を確認していたのですが、いつの間にやら、話題はお味に(笑)。
「(公演期間中飽きないように)何種類か用意しますよ」(スタッフさん)
まぁ、なんて素敵な心遣い!!舞台はこうして多くの方の力で成り立っているんですね!


引っ込み思案で自分に自信のないケイコをタナカとカナタの二人が奪い合う(?!)
そしてその時、コイケは…。


作・演出・出演の長塚圭史さんの想像力&創造力は無限大!

「夏ということもあり、楽しめるだけじゃなくちょっとゾクリとする怖い部分もあるような作品にしようと思います。
鏡の向こうにいる自分に対し「これって本当に僕なのかな」と思う。その疑問が広がってファンタジーが始まり、そして子供の夢が広がるきっかけにもなるでしょう。それを極限まで広げていこうと思っています」(長塚さん)


観劇後に鏡を見るとき、ちょっとドキドキするような不思議な世界『かがみのかなたはたなかのなかに』、子どもは子どもの視点で、大人は大人の視点で、それぞれにクスッ、ゾクッなポイントのある作品です。
大人も子どももみんな集まれ~!!


【おまけ】
動きや設定の面白さあふれる作品ですが、同時にキャスト4人のそれぞれの声もとっても心地よいのです!少年のような近藤さんの声、涼しげな首藤さんの声、落ち着いた長塚さんの声、そして透明感と芯の強さを併せ持つ松さんの声。
声のハーモニーもお楽しみに~♪


<おけぴ関連記事>

新国立劇場 夏のこども劇場セット合同制作発表レポート(前編)
新国立劇場 夏のこども劇場セット合同制作発表レポート(後編)

新国立劇場『かがみのかなたはたなかのなかに』
2015年7月6日(月)~26日(日)@新国立劇場 小劇場

<スタッフ>
作・演出:長塚圭史 
振付:近藤良平

<キャスト>
近藤良平/首藤康之/長塚圭史/松たか子

<おさそい>
「鏡」の向こうがわには一体どんな世界が広がっているのでしょう。
こどもも大人も一緒に楽しめるお芝居を、「鏡」をモチーフに、お届けします。
演劇ならではの趣向を凝らした舞台、日常を抜け出して、劇場という不思議の世界へぜひいらしてみては?

<予定上演時間>
約1時間30分(休けいなし)

公演HPはこちらから


おけぴ取材班:chiaki(撮影・文) 監修:おけぴ管理人

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