【溝端淳平さんが大阪公演をPR♪】彩の国シェイクスピア・シリーズ『ヴェローナの二紳士』


蜷川幸雄さん演出・彩の国シェイクスピアシリーズ第31弾!
オールメールキャスト(出演者はすべて男性)で、
初の“女性役”に挑む【溝端淳平さん】。

蜷川幸雄さん演出・監修でシェイクスピア戯曲全37作を上演する壮大なプロジェクトもいよいよ終盤!

溝端淳平さん、三浦涼介さん、高橋光臣さん、月川悠貴さんほか、オールメールキャストによる、彩の国シェイクスピア・シリーズ第31弾『ヴェローナの二紳士』が、10月から11月にかけて彩の国さいたま芸術劇場、そして大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて上演されます。

片田舎のヴェローナから大都市ミラノへと出てきた2人の若者の恋と裏切り、そして友情を描き、“シェイクスピア最古の喜劇”ともいわれるこの作品。
(昨年上演された宮本亜門さん演出、奇想天外なミュージカル版をご覧になった方も多いかもしれませんね♪)

一目惚れ&恋のヤキモキ満載のフレッシュな喜劇を、目にも美しいオールメールキャスト&蜷川演出でどう魅せてくれるのか?

『ムサシ』に続き二度目となる蜷川幸雄作品、そして初の“女性役”に挑む溝端淳平さんが、大阪公演のPR会見に出席。

ひとりの俳優として、シェイクスピア作品、そして蜷川演出に挑む心境をたっぷりと語ってくれました!






――再び、蜷川作品に出演するにあたって

「初めて見た舞台が、蜷川さん演出の『お気に召すまま』(2004年・成宮寛貴/小栗旬主演)だったんです。そのときから、いつかは蜷川さん演出のシェイクスピア作品に出演することが、俳優としての目標でもありました。
『ムサシ』に出させていただいたときにも、“一度だけでは終わらない、ぜったいに二度目の声をかけてもらうぞ”“次はぜひシェイクスピア作品を”と強く思っていました。
自分が出演する舞台以外の(蜷川演出作の)稽古場を見学することもあるのですが、蜷川さんはどんなときも役者に高いハードルを与えて、なにかを残そうとしてくれます。
今回も女性役というハードルを与えてくれたことに感謝です。期待以上に応えられたらと思っています」


――初の「女性役」について

「蜷川さん演出のシェイクスピアというだけで、僕にとってはものすごく高いハードルだったので、さらに女性役ときいて最初は戸惑いもありました
常日頃、俳優としてどんな役でもやりたいとは思っているのですが、性別を超えて演じるというのは…なかなか。今回はただでさえシェイクスピアの詩的なセリフに挑戦するだけで大変です。
だって“生きるべきか死ぬべきか、それが問題だ”なんて、普通の生活の中では言わないじゃないですか。そのセリフを自分の中で噛み砕いて、ナマの言葉にするだけでも難しいのに、さらに女性役ですから…未知の領域です(笑)。
20代の後半に入ったところで、自分が想像もつかなかったところに足を踏み入れるチャンスをいただき、ありがたいなと思っています。

女性の役作りとしては、…これは世の女性たちに怒られるかもしれませんが、“女性らしさ”という意味でいうと、現代の女性たちは…あの、とってもたくましいですよね(笑)。ちょっとこれ以上は僕の口からはうまく言えませんが。僕自身、女系家族なんですよ。姉が2人いて、姪っ子も3人いるんです。みんなけっこう男まさりで…。
なので、役作りの参考という意味では歌舞伎の女形さんのように、女性らしさを研究している方の所作や動きに目を引かれますね。市川猿之助さん(亀治郎時代にオールメール公演に出演)とか、あとはオールメール公演と言えば! の月川悠貴さんもいらっしゃいますので。まだ稽古は始まっていませんが、これからゆっくりお話させていただければと思っています。
一朝一夕にできることではないと思いますが、やれることは全部やりたいですね。線が細く見えるように、体も少し絞ろうかなと思っています」




――『ヴェローナの二紳士』という戯曲を読んで、印象は?

「喜劇、全体的にはすごく喜劇です。でも若い男女の恋愛の素晴らしさを描きつつ、どこか冷静な眼差しも感じますね。登場人物たちが命をかけて決闘したり、“生涯をかけて君を守る”とか本気で言ったりしているのですが、後半の展開にはかなり驚かされるところもありました。“若いうちの恋愛なんて心変わりするもんなんだぞ”と言われているような(笑)。
ただ、そこに若者の恋愛のリアリティがあると僕は思いました。恋人や親友との関係も、ちょっとしたことで裏切られたり、またちょっとしたことで修復されたり…そういうリアルが喜劇のなかに隠されている。物語としての、いい意味でのひっかかり、違和感がこの作品に込められたメッセージじゃないかと思います」


――愛する恋人を追ってミラノに出てくるジュリア役。なぜ自分がこの役に選ばれたのだと思いますか?

「うーん、わからないなあ。普段はあまり女性っぽいとか言われるタイプではないので…なんでだろう。
でも蜷川さんには“目がいい”と言っていただくことが多くて。最近では、“目玉”って呼ばれますけど(笑)。お会いするたびに、目のことを言ってくださる。
蜷川さんはきっと普通の人とは別の次元でものを見ている方だと思うので、新しい道を開拓していく人というのはそういうものだと思いますし、選んでいただいたことを真摯に受け止めて、精一杯やるだけです」




――ジュリアは女性ですが、男装するシーンもありますね

「そうなんです! 男性が女性役をやっていて、さらに男装するという…心で女性を演じていないとできないことですよね。
自分なりに、女性ってどんな生き物なんだろうって考えています。どうして女性はあんなに甘いモノが好きなんだとか、お互いに聞いているようで聞いていない会話をなぜできるのか、とか(笑)。そういうことを真剣に考えたことはなかったので、いま女性の心を知るのに四苦八苦しています。女性の考えていることを知識だけではなく、心から近づいていければと。
ただ、ジュリアという役はすごく正直で、まっすぐで、素敵な人物像なので、男女の違いは関係なく、ひとりの人間として役作りできるのかなとも思っています。ジュリアの気持ちはすごくわかりやすくて、ストレート。僕自身、自分のことをミステリアスとか影があるとか、そういうタイプではないと思っているので、ジュリアの人物像に近づきやすいかな、と(笑)」


――男性のみ、オールメールキャスト公演の魅力はなんだと思いますか?

「オールメールの魅力、みなさんに教えてほしいです! なんでしょうね? 男だらけの現場だけど、役は男だけじゃない。男くさい青春モノとかとは、またちがう雰囲気なんでしょうね。
“女性”という存在を追いかけて役作りするわけですから、そこに男たちが思い描いた“理想の女性”が生まれるのかも…いや、でも、それって…女性から見て“男性の自己満足の理想像”とか思われちゃうとダメだなあ…むずかしいですね。
女性に共感してもらえるようなジュリアにしていきたいので、聖女のような役ではありますが、どこかに女性としてのナマナマしさや弱さを感じてもらえれば。とにかく男が作った自己満足的・理想像にだけはしたくないですね。

…って、俺いま自分ですごく役作りのハードルをあげましたよね? …まだ稽古も始まっていませんが、今のところ目標は高く設定したいなと思います!

オールメールキャストって、シェイクスピアが芝居を作っていた頃の手法を復刻しているわけですよね。それってものすごいチャレンジだと思うんです。
蜷川さんは役者を追い込んで、追い込んで、殻を破らせる。ドラマや映画なんかもすごくたくさん観ていて、“等身大の役をそれなりに演じられるのはわかった。それで次になにをするんだ”“成長していけ”って。たとえば僕もジュノンボーイでデビューして、もう26歳ですから、これから俳優としてもうひとつ成長しなくてはいけない。そういう存在にすごく手を差し伸べてくださるんです。男性が女性を演じるオールメールキャストにチャレンジさせることにも、役者への愛がにじみ出ていると思いますね。

あとは…たとえば佐々木蔵之介さんがたったひとりでマクベスを演じるとか、ギリギリの勝負に出ているところに演劇の魅力があるのかな、と。普通の人が普通のことをしていても、みんな興味ないと思うんです。やっぱり“異常”なことをやっているから、劇場に観にきてくださる。オールメールキャストも普通じゃないというところに魅力があるのかもしれないですね」







「これまでの人生で一番緊張した」いう『ムサシ』の稽古場で、演出家・蜷川幸雄さんだけでなく、錚々たる演劇界の先輩たちの演技、そして気迫に圧倒されたという溝端淳平さん。

役として本気で悩みぬき、追い込まれていく姿が客席を感動させ、また役者自身もなにかを勝ち得ていく様子を見て、「ほんとうにかっこよくて、憧れた」といいます。

今回もまた蜷川演出から高いハードルを設定されることを、どこか喜んでいるような雰囲気に、これから俳優として大化けする予感もヒシヒシと!

まずはこの秋、溝端さんが生み出す“女性に共感してもらえる女性像”に期待をいたしましょう!

それでは最後に、大阪公演にむけての溝端さんからのメッセージをどうぞ♪




舞台って、すごく贅沢なものだと思うんです。
役者、そして演出の蜷川さんやスタッフのみなさんが命をかけながら、毎日、ナマの声と身体で、本番の舞台をお届けする、ほかではなかなか味わえない時間だと思います。
この作品は、若い男女の恋愛や、友情を描いていますので、若い方や舞台をまだ観たことがないという方でも、きっと楽しんでいただけると思います。
そして、これからも続けるのか、これが最後になるのかはまだわかりませんが、僕が初めての女性役を演じるという見どころもありますので、ぜひ劇場でご覧いただければと思います!」





“世界のNINAGAWA”のもとに集まった、いまが旬のオールメールキャストたち。
成功を夢見てミラノにやってくる青年ヴァレンタイン役に【高橋光臣さん】、ヴァレンタインが恋に落ちるミラノ大公の娘・シルヴィア役に【月川悠貴さん】、故郷に愛する恋人を残してミラノに来たものの、親友ヴァレンタインが恋するシルヴィアに横恋慕(!)するプローティアス役に【三浦涼介さん】、そして、プローティアスを追いかけ男装してミラノにやってくるが、なぜか彼に気付いてもらえず従者として雇われることになるジュリア役に【溝端淳平さん】

そのほかの登場人物たちもそれぞれに勝手な思惑があり、もつれにもつれた4人の恋の行末は…!?

男装するヒロインや入れ替わり設定など、『十二夜』『お気に召すまま』などその後のシェイクスピア作の原点ともいえる本作。

一目惚れ&恋のヤキモキ満載! 男装してまで恋人を追いかけてきた、溝端淳平さん演じるジュリアの気持ちは、はたしてむくわれるのか?

この秋、ぜひ劇場で、若き恋人たちが引き起こす大騒動の行末を見届けてください!




「舞台には舞台にしかない快感がある」
「俳優としてさまざまな役を経験して殻をやぶるためにも、
これからもできるだけたくさんの舞台に挑戦していきたい」
頼もしいお言葉です!


【公演情報】
彩の国シェイクスピア・シリーズ第31弾
『ヴェローナの二紳士』

演出:蜷川幸雄
作:W・シェイクスピア
翻訳:松岡和子

出演:
溝端淳平
三浦涼介
高橋光臣
月川悠貴

正名僕蔵
横田栄司
河内大和 ほか

会員チケット受付中

企画 彩の国さいたま芸術劇場シェイクスピア企画委員間
製作 公益財団法人埼玉県芸術文化振興財団/ホリプロ
主催 梅田芸術劇場


梅田芸術劇場公式サイト

おけぴ取材班:mamiko(文/撮影)   監修:おけぴ管理人
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