30-DELUX Dynamic Arrangement Theater『新版 国性爺合戦』囲み取材レポ

 佐藤アツヒロさんを主演に迎え、近松門左衛門の代表作『国性爺合戦』を豪快なアレンジでお届け!30-DELUX Dynamic Arrangement Theater『新版 国性爺合戦』が開幕です!

 近松門左衛門の代表作を独自の解釈と大胆なアレンジで届ける『新版 国性爺合戦』
 父が渇望する明朝復興を成し遂げるべく闘う主人公和藤内(ワトウナイ)を演じるのは佐藤アツヒロさん。共演は舞台に映像にと幅広く活躍する陰山泰さん、宝塚歌劇団出身の緒月遠麻さん大湖せしるさん、30-DELUXには3回目の出演となる馬場良馬さんといった豪華ゲスト陣、そして30-DELUXメンバー清水順二さん(主宰)、森大さん、田中精さんらが物語の主軸を担うことでも注目の作品。
 大長編をギュギュっと濃縮した脚本は西森英行さん、緩急のきいた演出は伊勢直弘さんが手がけられています。

 初日を前に行われた囲み取材の様子をレポートいたします。




佐藤アツヒロさんコメント(中国人の父を、日本人の母をもつ“和でも唐(籐)でもない(内)”主人公の和藤内役)
「半端ないエンターテインメント作品に仕上がっています。みどころはスペクタクルから人間ドラマまでたくさん、さまざまな視点からお楽しみいただけると思います。
 和藤内の成長物語を一緒に見届けてください。最初のシーン、10代から演じること?大丈夫、気持ちは10代ですから(笑)」




和藤内の父・老一官(ロウイッカン):陰山泰さん、母・渚:緒月遠麻さん


 主宰の清水さんが「熱くて、真っ直ぐで純粋な和藤内はアツヒロさんしか考えられなかった。和藤内としてカンパニーをぐんぐん引っ張ってくれるんです。主宰の僕がいらないんじゃないかというくらい(笑)」と笑いを誘えば、和藤内の母役の緒月さんからは「挑戦してみたかった母親役をいただきうれしく思っています。和藤内の母、老一官の妻として精一杯生きていきたいと思います。アツヒロさんは、稽古場でも嘘のないお芝居をされる方、こちらが引き込まれて泣いてしまうことも。その芝居の熱量に助けられています」という稽古場エピソードが。

 緒月さんと和藤内の異母姉にして甘輝の妻・錦祥女(キンショウジョ)役の大湖せしるさんの大きな見せ場「紅流し」では、お二人によるオリジナル楽曲「からくれない」の歌唱も!



写真手前)和藤内の母・渚役:緒月遠麻さん、奥)和藤内の異母姉にして甘輝の妻・錦祥女役:大湖せしるさん



 本作へは志願しての出演となった明の元将軍・甘輝(カンキ)役の馬場良馬さんは「たいへん高貴な甘輝という役を演じます。僕自身32歳になり、自分の中にあるダンディな魅力や高貴さ(笑)を全力で振り絞って頑張ります」と意気込みを!



写真右)甘輝役:馬場良馬さん
美男美女コンビ!!


「土下座して頼みこみ、この役をつかみました」(馬場さん)
「え、土下座…した?」(清水さん)
「あれ?夢の中だったかも(笑)」(馬場さん)
「笑!でも、その思いはしっかり伝わったよ」(清水さん)

 そんな息の合ったやりとりも、3度目の出演ならでは!今回は二刀流にも挑戦の馬場さんからは苦手という(えーー、本当ですかね?) 殺陣についても…



「アツ兄(佐藤アツヒロさん)はお芝居で殺陣をされる方。アツ兄の目を見て一緒に殺陣をすると、段取りを頭で追おうとする自分がいなくなり、苦手な殺陣も楽しいと思えます」(馬場さん)


 30-DELUX初参加のベテラン陰山泰さんは「(出演者の中で)断トツに年上ですが、仲良く溶け込ませてもらっています。すごくいい雰囲気です。アッくんとは2度目の競演ですが、稽古場では気を使いながら、周りにそう感じさせない。彼が持っている魅力がこの役にも投影され、改めていい役者だなと思った」と大絶賛!


 それを受け佐藤アツヒロさんは「ありがとうございます。僕は一人じゃ何もできないんです。みなさんがいて初めてこんなにも素敵な作品を作ることができる、その喜びをしみじみ感じています。ありがとうございます」

 演劇をはじめて16年目とのコメントに対して記者からヒット曲になぞらえた、「心はガラスの40代?」との質問が飛ぶと…佐藤アツヒロさんから、
「舞台の上では年齢は関係ない、何十代でもないんです。そして、いつ割れてもイイ、そんな覚悟をもって舞台に立っています。北千住、シアター1010にて14日から18日まで東京公演をやっています。カンパニー一丸となってお届けする「新版 国姓爺合戦」、ぜひご観劇ください!」
力強いコメントが!
 全力で役にぶつかり、殺陣も芝居の一部、熱い人間ドラマに期待が高まります。

 浄瑠璃では名場面と呼ばれる「千里が竹」では、和藤内と虎(森大さん)の一騎打ちも迫力あるシーンになっています。殺陣指導も手掛ける森さんの虎のアクションも注目!



虎役:森大さん、裏切りの将軍・李蹈天(リトウテン)役:清水順二さん


韃靼国(モンゴル)勢も迫力!!
手前)韃靼王(ダッタンオウ)役:林明寛さん、奥)梅勒王(バイロクオウ)役:山口大地さん


 ひとりひとりのキャラクターが自らの思う正義のために必死で生きる、近松が描いた物語に30-DELUXなりの新解釈を交え、今の世に問うDynamic Arrangement Theater『新版 国性爺合戦』。舞台稽古の写真を撮りながらも、気が付くと涙が頬をつたいました。

『新版 国性爺合戦』おけぴ観劇レポートも併せてお楽しみください。

 公演は2016年9月14日(水)~18日(日)までシアター1010にて、その後、9月24日(土)、25日(日)に愛知・東海市芸術劇場、9月30日(金)に福岡・福岡市民会館、10月14日(金)~16日(日)に大阪・シアター・ドラマシティにて上演です。

【公演情報】
『新版 国性爺合戦』
2016年9月14日(水)~18日(日)シアター1010 (おけぴ劇場map)
2016年9月24日(土)、25日(日)東海市芸術劇場 (おけぴ劇場map)
2016年9月30日(金)福岡市民会館 (おけぴ劇場map)
2016年10月14日(金)~16日(日)シアター・ドラマシティ (おけぴ劇場map)

<スタッフ>
作:西森英行
演出:伊勢直弘
音楽:和田俊輔

<キャスト>
佐藤アツヒロ/馬場良馬/緒月遠麻/大湖せしる/名塚佳織(Wキャスト)/加藤雅美(Wキャスト)
森大/田中精/林明寛/山口大地/武藤晃子/谷口敏也/川口莉奈
湯田昌次/大山将司/金田瀬奈/中村悠希
村瀬文宣/大成翔輝/大塚晋也/安藤佳祐
清水順二/陰山泰

<あらすじ>
その名は、和藤内(ワトウナイ)。

「俺はいつかデカいことをする」という野望を抱きながらも、
恋女房の小むつと共に、平和な日々を過ごしていた。
和藤内は、幼い頃から、自分にしか聞こえない声を聞いていた。

「お前は、世に比類なき天下人になるのだ…」

ある日、老一官は、唐土より流れ着いた明の皇女・栴壇皇女(センダンコウニョ)から、
祖国・明の危機を告げられる。
裏切りの将軍・李蹈天(リトウテン)により、明は韃靼国の侵攻を受け、
滅亡の危機に瀕しているという。
和藤内は、明朝復興の為に、父母と共に海を渡る。
そして、かつての明の将軍・甘輝(カンキ)に助けを乞うべく、
甘輝の妻・錦祥女(キンショウジョ)に会うため、獅子ヶ城へ向かう。

その全てを、一匹の虎が見つめていた…。
果たして和藤内は、父が渇望する明朝復興を成し遂げられるのか?

海越えた地に、祖国の旗を再び掲げるための戦いが、今、幕を上げる。

公演公式ページはこちらから

おけぴ取材班:chiaki(文・撮影) 監修:おけぴ管理人

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