原作を知っていても知らなくても、きっと涙が溢れるミュージカルです。台詞の数々が、身に刺さり、心をぎゅっと掴まれます。(おけぴに届いた感想コメントより) ダニエル・キイスによる異色SF文学の傑作を、荻田浩一氏の演出でミュージカル化した「アルジャーノンに花束を」が、新たなチャーリィを迎え、ふたたび劇場にかえってきました!
『王家の紋章』ルカ役で注目を集めた若手俳優【矢田悠祐さん】が初主演をつとめるミュージカル『アルジャーノンに花束を』が東京・天王洲の銀河劇場にて上演中です。
早速届いた舞台写真&主演の矢田悠祐さん、水夏希さんが登場した初日囲み取材の模様を、おけぴ会員のみなさまの感想コメントとあわせてお送りいたします。
(以下、緑字はおけぴ会員の感想コメント)物語の主人公は小さな子どものような心と頭脳を持つ32歳のチャーリィ。
脳の手術を受け、飛躍的に知能が進化し天才と呼ばれるようになりますが、
それは同時にこれまでの彼の人生を見つめ直す残酷な変化でもあり…。
そんなある日、チャーリィは、自分と同じ手術をうけた白ねずみアルジャーノンの変化に気がつきます。
幼い子どものようなあどけなさと、天才と呼ばれ自分を見失い混乱する姿。そのどちらも魅力的に演じなければならないチャーリィ役に
【矢田悠祐さん】。
♪今回初見でした。ストーリーは原作が有名なので知っていましたが、泣けました。
なにより矢田くんが素晴らしい。天才ですね。
歌も芝居も、幼いチャーリィから、天才チャーリィまで段々と変化していく様子が繊細で激しくて、胸を打たれました。泣けます。ハンカチ必須。
♪矢田さんのチャーリィが日々進歩していき、何回みても新しい発見があります。それに呼応するようにカンパニー全員が「チャーリィ」との関係性を丁寧に紡ぎあげて役を生きている印象がありました。
「すべてを言葉にする必要はないの。」というアリスの台詞のように、終演後はなんともいえない感動と涙と本当のかしこさとは何かを考えさせられました。
♪テニミュや黒執事といった矢田さん出演過去作品をご存知の方は彼の成長に目をみはること間違いございません。
♪何が幸せなんだろう??って、考えさせられました。
チャーリィ役の矢田さん。気になる俳優さんになりました。
かしこくなりたい、チャーリィのただひたすら純粋な想いに序盤から涙しました。
彼をやさしく見守る女性教師アリス・キニアン役に
【水夏希さん】、手術後のチャーリィに接近する女性フェイ役に
【蒼乃夕妃さん】、チャーリィを天才に変えた手術の執刀医役に
【戸井勝海さん】、さらに皆本麻帆さん、吉田萌美さん、小林遼介さん、和田泰右さんらがご出演。
♪キニアン先生、パン屋のオーナーのドナー、パン屋の同僚ギンピィを演じる3人の対比が、チャーリィが置かれた厳しさをよく表していて、3人とチャーリィのバランスもとてもよかった。特に、ギンピィ役の小林遼介さんは怖いくらいによかった。
♪結末は知っていたのですが、それでもラストのチャーリィとキニアン先生のシーンで泣いてしまいました。
♪水夏希さんの愛情溢れる演技も素晴らしかったです。
さらに荻田演出版アルジャーノン最大の特色は、チャーリィの友達でありライバル、そして分身でもある白ネズミのアルジャーノンを実際の俳優の肉体を使ったパフォーマンスでみせてくれること。演じるのはダンサー・アクターとして活躍する【長澤風海さん】です。
♪アルジャーノン役の長澤さんも素晴らしかった。芝居の世界観を壊さず、かつ独創的なダンスで、目が釘付けになってしまいました。
♪今回、この作品を観に行こうと決めた要因だった、アルジャーノン役の長澤風海さん。
体重が本当に20gくらいしかないのではないかと錯覚する身のこなし。
時折ヒゲを震わすような仕草は可愛らしく、華麗なダンスで魅了されました。
ステージ上で歌うのを聞いたことがなかったので、アルジャーノンが声を出したのは新鮮でした。◆<初日囲み取材の模様が届きました!>(以下、公演主催者より提供)2日、ミュージカル『アルジャーノンに花束を』が、東京・天王洲 銀河劇場にて初日を迎え、初主演となる矢田悠祐と水夏希が囲み取材に応じた。
ダニエル・キイス原作の同名小説を原作とし、ドラマや映画など2006年、2014年浦井健治主演で上演され大反響となった。その名作がキャストを一新し、再び上演されるということもあり、早くから話題となっていた。
今回初主演となる矢田は、1部でのチャーリィが急速に成長する姿を自然に演じて見せると、水を含める共演者たちの戸惑う姿に共感ができた。また2部では1部での早い展開とは対照的に、チャーリィの苦悩が丁寧に描かれている。−−再演ですが矢田:出演が決まり原作を拝見しました。有名な原作で、面白い話に音楽が乗れば、素晴らしい作品になると思っていましてが、それを演出の荻田さんがまとめてくださっています。再演ですが、個性にあてた演出なので、自然と違うと思います。
−−矢田悠祐さんは初主演ですが矢田:初主演を意識しないようにしていても、稽古中から意識していました。ようやく初日を迎えましたが、終わった時“どう思うんだろう”という心境です。
水:私の初主演の時が、矢田さんと同じ歳の頃でしたが、急に出番も増えて、稽古場で椅子に座る暇もなく、いつも誰かに呼ばれていました。でも矢田さんは昨日も笑って帰って、本当に“素晴らしい”と思いました。初主演を盛り立てて頑張っていかないとと思っていたのが、逆に引っ張ってもらっています。
−−苦労した点は?矢田:階段を登るようにすごいスピードでチャーリィが成長することに、ついていくの大変でした。でも演出家に「知能が良くなっていくというよりも、子供が老人になるまでと思ってもらえばわかりやすい」と言われ、理解しました。
水:原作は年下の役ですが、今回は年上の役なのでチャーリィを包み込むようにと思っていたら、演出家に「原作のアリスのようにやってほしい」と言われました。ドーンと構えるのではなく(笑)。
−−メッセージ矢田:長い間稽古し色々なことを積み重ね、ようやく初日を迎えることができました。素敵な作品に仕上がっているので、楽しみにしてください。
水:素晴らしいストーリーと楽曲。爽やかで優しい矢田君を観に来てください。
(提供ここまで)◆ 音楽を手がけるのはクライズラー&カンパニーで活躍、現在はDANCE ACT『ニジンスキー』など舞台音楽を数多く手掛ける斉藤恒芳さん。
2006年・2014年に浦井健治さん主演で上演された荻田浩一さん演出版ミュージカル、待望の再演です!
家族の愛、人間の尊厳、そして医療倫理…さまざまなテーマを内包したアルジャーノンの世界。
「切なさと温かさが共存する複雑な気持ち」ぜひ劇場でこの感覚を味わっていらしてください。
舞台写真・初日囲み取材レポ提供:公演主催者
感想コメント:おけぴ会員のみなさま