20世紀末のNY、イーストヴィレッジを舞台に夢を追う若者たちを描いたミュージカル『RENT』。
この作品が生まれたのはNYの小さな劇場。プレビュー公演の前日に35歳の若さで急逝した作者ジョナサン・ラーソンの意志を継ぎ、わずか2か月後にブロードウェイ進出。以後、12年4か月のロングラン、世界15カ国で各国版の上演、映画化とミュージカル史に燦然と輝く『RENT』が2年ぶりにシアタークリエに登場です!
続投キャストと新キャスト、絶妙バランスで新しく&深くなったRENT2017、観劇レポートをお届けします。(ダブルキャストはユナクさん、ジェニファーさん、平間壮一さん、上木彩矢さん)
クリスマスイブの夜、映像作家のマークはカメラを構える。その先には友人、ミュージシャンのロジャー。彼らに金はなく、家賃(レント)を滞納し、電気も暖房も止められている。
マーク(村井良大さん)、ロジャー(ユナクさん/Wキャスト)
クリスマスイブからの1年の物語、巡る季節、出会いと別れ、生と死、夢と現実、若者たちの濃密な人間ドラマが繰り広げられる。
【物語をけん引するマーク】
東宝RENTで初となるマーク役続投となった村井良大さん。前回に引き続き、シングルキャストで座長を務めます!「マークという役柄の魂の深いところまで掴みにいっている」(ジェニファーさん)という言葉の通り、マークの感じる葛藤や孤独、夢への情熱と現実への折り合いのつけ方…、作品を貫くマークの存在という一本の柱をより強く感じました。これまでにもさまざまな役で村井さんお芝居を見てきましたが、「こんな表情をみせるんだ」という新鮮な驚きもあります。
もちろんそれはマークだけでなく、続投組のみなさんそれぞれに言えること。つまり、ひと言でいうと、芝居の熱量がスゴイ、感情が爆発している!!のです。そのエネルギーを受け、新キャストのみなさんも物語が進むごとにどんどん役を生き始める。本番を重ねることでさらなる化学反応の予感!フレッシュなエネルギーというのもこの作品の魅力ですよね。
力強さと繊細さの揺れがより色濃く表現されるユナクさんのロジャー
芝居が熱い、濃い、素敵なジェニファーさんのミミ
確かにエンジェル!平間壮一さん
包み込むような歌声のコリンズ光永泰一朗さん
宮本美季さんの声が好き!
エリートでともすれば横柄なところに、情もある素敵なジョアンヌ
どこまでも突き抜けるモーリーンのキャラクターを見事に体現する上木彩矢さん
主張する姿がすごくベニー、安定感すら漂うNALAWさん
【耳に、目に、心に焼き付くNO DAY BUT TODAY】
個が際立つから、群像劇としても深みを増した『RENT』で明日への元気を!NO DAY BUT TODAY!
お馴染みとなったジャングルジムのようなセットを用い、それぞれの人生の瞬間を視覚的にも印象付けます
名曲揃いは言わずもがな、ミュージカルっていいなー!!
おけぴ取材班:chiaki(撮影・文) 監修:おけぴ管理人