新演出バージョン上演から1年、早くも再演の幕があがります! ミュージカル『スカーレット・ピンパーネル』公演初日に先がけて報道陣に一部公開された場面写真と、キャストが意気込みを語った囲み取材の模様をお届けいたします。
(大阪公演は11/13(月)~11/15(水)梅田芸術劇場メインホール、東京公演は11/20(月)~12/5(火)TBS赤坂ACTシアター)フランク・ワイルドホーン氏も見守るなか、初日に向けて熱い意気込みを語ってくれたキャストのみなさま♪
(写真左から:アルマン・サン・ジュスト役の松下洸平さん、ロベスピエールとプリンス・オブ・ウェールズの二役を演じる上原理生さん、マルグリット・サン・ジュスト役の安蘭けいさん、パーシー・ブレイクニー役の石丸幹二さん、ショーヴラン役の石井一孝さん、デュハースト役の泉見洋平さん)
作品について詳細は昨年公演時のレポもぜひどうぞ♪
ついに開幕!『スカーレット・ピンパーネル』囲み取材&公開ゲネプロレポート(2016年)
ミュージカル『スカーレット・ピンパーネル』全キャスト決定!(2016年)
◆石丸パーシーを除いて、全員NEWキャストの新生・ピンパーネル団はとにかくフレッシュ! 名曲「炎のなかへ」でテンションが上がります!! ピンパーネル団メンバーはのちほど写真で詳しくご紹介♪
【1年ぶりの再演にむけて】
石丸: 1年でこんなにも作品が熟成するんだと実感しています。初演から出演している3人
(石丸さん、安蘭さん、石井さん)も前回の芝居をなぞらずに、新たな気持ちで向き合おうと。かず
(石井さん)にいたっては、今回こそ確実に彼女
(マルグリット)をゲットしようと、ね?
石井: そう、そのつもりでいます!
安蘭: むりむり(笑)。
石井:(ショーヴランは)全身真っ黒、手袋も黒、なにもかも黒で、ものすごいやる気が出てきました! マルグリットも、もはや僕の手に抱かれるのではないか、そういう思いです!!
安蘭:むりむり(笑)。
安蘭: 前回に比べて芝居がさらに深くなっていますね。今回はマルグリットとショーヴランの関係をもっと深く考えてみようと。そうすることでパーシーとの三角関係がより鮮やかになれば…お客さまにどう見ていただけるか、楽しみです。
石井: ふたりの関係をより濃密に描くことで、また新たなものが見えてくる。自分で思う以上に、周りから「歌い方や芝居が変わった」と言われるので、見る人の目にはそう映るんだなと。きっとお客さまがいちばん楽しまれるような変化だと思います。
それから…うちの新しい上司…ロベスピエールがものすごく怖くなっています。顔も怖いし、背も高いし…(笑)。
「この人に顔が怖いって言われたくないよねー(笑)」(安蘭さん)
「ま、顔が似てるって言われてるんですけどね」(石井さん)
ショーヴランのこわーい上司・ロベスピエールと、プリンス・オブ・ウェールズの二役を演じる上原さん。残念ながら公開された場面での登場はありませんでしたが、フルレングスの衣装&かつらでロベスピエール感ばっちりです! オシャレ好きなプリンス・オブ・ウェールズ役も楽しみ♪
パーシーとともに正義のために立ち上がるピンパーネル団は全員新キャスト。なかにはこれが初めての翻訳ミュージカル出演という方も。フレッシュな魅力、ぜひ劇場でお確かめください!
(写真左から:泉見洋平さん、石丸幹二さん、ハル役・東啓介さん、オジー役・久保貫太郎さん、ファーレイ役・藤田玲さん、ベン役・久保田秀敏さん、エルトン役・多和田秀弥さん)
石丸: ピンパーネル団は前回とまたぜんぜんちがいます。セリフが同じでも人が変わるとこんなにも魂の宿り方が変わるのかと驚いています。前回と同じという気持ちは一切捨てて、彼らからの球をどうキャッチするか、楽しみながら演じています。舞台上でもどんどん変化していくので楽しみにしていてください。
泉見: さきほど舞台で「炎のなかへ」を歌いながら、石丸さん演じるパーシーが率いるピンパーネル団の一員として、元気というか、勇気が湧いてくるのを感じました。
松下: 僕はこういう衣装を着るのが初めてで。着こなせるか不安でしたが、いざ着てみるとすっと背筋が伸びるんですね。そういう作りになっている。普段の自分がいかに猫背になっているのか実感しました。日々の生活から改善してこうと思います。(周囲から口々に「似合ってるよ!」の声が)…ありがとうございます。
マルグリットの弟・アルマン(松下洸平さん/写真左から4番目)も加わり、新生・ピンパーネル団が始動。いざ、ドーバー海峡へ!
「「炎のなかへ」は仲間の声が重なっていく曲。歌うメンバーによってこんなに変わるんだと今日もまた新たな発見をしました。この先の進化も楽しみですね」(石丸さん)
◆【フランク・ワイルドホーン氏による楽曲について】石丸: 『ジキル&ハイド』からずっとフランクの曲を歌っていますが、歌えば歌うほどハードルが上がっていきます。まるでゲームのように、ひとつクリアしても次のステージではもっと難しいことが待っている(笑)。歌っても歌っても次の課題が見つかるんですよ。それをどう超えていくか。でもそれが楽しくてどんどん挑戦してしまう、そんな音楽だと思っています。
安蘭: あらためて聴いてみるとほんとうに名曲揃いで、1曲1曲シングルカットして発売したいくらい! 石丸さんのおっしゃるように、歌い手としては、ひとつクリアしてもまた新たな課題が見つかる、歌えば歌うほど難しくなる音楽です。でもメロディに沿って歌えば自然と感情も気持ちよく流れてくるし、ワクワクする曲がたくさんあるので、お客さまには楽しんでいただけると思います。
…私は今回マルグリット役なので、男性陣の曲は歌っていませんが、夢の中ではいつも「炎のなかへ」が流れているんです(笑)。
石丸: そのうちピンパーネル団の場面にマルグリットが出てくるかもしれませんよ(笑) 。
石井: 僕は三度の飯より音楽が好きな人間ですが、よどみないメロディと、場面ごとにまったくベクトルのちがう曲が並ぶ『スカーレット・ピンパーネル』の音楽は奇跡だと思います! …そこにフランクがいるから言っているわけではないのですが(笑)、彼はもともとポップス作家なのでコード進行、和音がきれいなんですよね。メロディがなくても和音だけでご飯を大盛り10杯食べられる、それくらいのきれいな和音の流れがあってぞくぞくします。もちろん歌うのは難しいですが、幸せいっぱいです!!
幸せいっぱい(?)に「あの日の君はどこへ」を歌う石井ショーヴラン。かつて同じ革命の夢を見た元恋人同士が醸し出すのは、大人の濃密な空気感…。マルグリットの揺れる心が伝わります!
松下: マルグリットとのデュエットの歌い方で試行錯誤していたとき、音楽スーパーバイザーのジェイソンさんに「これはポップスだから、もっと自由に歌っていいんだよ」と言われたんです。その言葉にすごく背中を押してもらいました。誰の耳にもすんなりと入ってくるメロディで、頭にずっと残って何度も聞きたくなるような、そんな曲がたくさんありますよね。
(ワイルドホーン氏に)フランクさん、すばらしいです!
泉見: セリフが歌詞になって、それが音楽にのって直球で届いてくる。ロマンティックな曲や、ピンパーネル団が歌う勇ましい曲、妖しげな雰囲気の曲…と場面ごとにタイプがぜんぜん違うのに、こんなにも言葉が突き刺さるのは素晴らしいなとあらためて感じています。
上原: ワイルドホーンさんの作品に出演するのは初めてですが、もちろん楽曲は以前から知っていて、ほんとうに名曲揃いですよね。…あの、僕は30分に1回の出番で(笑)、舞台裏で待ってる時間があるんですが、その間もずっと素晴らしい曲が流れていて幸せです。心穏やかに過ごしていますね。
石丸: こっちは必死や(笑)!
上原: 堪能しております(笑)。
1年前の新演出版初演のために作られた、生まれて間もない新曲(「新たな時代は今」)を歌わせていただく嬉しい機会もいただきましたので、1回1回、大切に歌っていきたいです。
◆ 1997年にブロードウェイで初演。2008年に宝塚歌劇団星組により日本初演されたミュージカル『スカーレット・ピンパーネル』(
星組初演版のパーシー役は安蘭けいさん♪)。
2016年にブロードウェイ版をもとにガブリエル・バリー氏の潤色・演出で、新演出バージョンとして上演された舞台が、注目演出家・石丸さち子氏も加わり、さらにパワーアップしていよいよ開幕です。
「再演とはいえ、新作を立ち上げるように、丁寧に稽古して作ってきました。フランス革命の話ではありますが、コメディの要素もあって笑えます。しかも胸が痛くなるような、身近な人との心のすれ違いも描かれる愛の話でもあります。そして最後にはスカッと爽快な気持ちになる、演劇の喜び満載の作品になっています!」(演出・石丸さち子氏)
ブロードウェイ初演から20周年を迎えたこの秋、くしくも宝塚大劇場ではフランク・ワイルドホーン氏が音楽を手がけ、同じくフランス革命を扱った新作『
ひかりふる路(みち) 〜革命家、マクシミリアン・ロベスピエール〜』(雪組)が上演中。同じ時代を違う角度から描く二作品を見比べてみるのもオススメです。
「フランス革命漬けの楽しい一週間でした!」(来日中のフランク・ワイルドホーン氏)
ミュージカル『スカーレット・ピンパーネル』は大阪・梅田芸術劇場メインホールにて11月13日(月)から15日(水)まで、東京・TBS赤坂ACTシアターにて11月20日(月)から12月5日(火)まで上演。
大阪公演2日目の14日(火)には来場者50,000人達成記念イベントが、東京公演中一部日程ではさまざまな趣向を凝らしたトークイベントも開催予定。
(詳細は公式サイトのイベント案内・スケジュールをご参照ください)
愛と情熱と勇気溢れる痛快冒険活劇、いよいよ開幕です!
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おけぴ取材班:mamiko(文、撮影) 監修:おけぴ管理人