今年は春爛漫の4月開催となった“明治座花形歌舞伎”、その顔ぶれも
尾上菊之助さん、
中村勘九郎さん、
中村七之助さんという華やかさです!演目もバラエティ豊かで、お三方とも本興行においてすべて初役でつとめることでも注目の『明治座 四月花形歌舞伎』初日イベントの模様をレポートいたします。
写真左より)中村七之助さん、尾上菊之助さん、中村勘九郎さん
まずはご挨拶から
【尾上菊之助さん】
「みなさま、おはようございます。尾上菊之助でございます。
今日はちょっと肌寒いですが、ご体調は大丈夫ですか。寒いですよね。
早く終わらせますからね」
菊之助さんのお気遣いコメントへのみなさまの反応は…
「えーー!」
菊之助さん、思わず…「すみませんっ!」
気を取り直して!
「稽古を懸命に積み、今日から3人で力を合わせ、千穐楽まで熱のこもった舞台をつとめさせていただきます。どうぞ千穐楽まで、ご声援のほどよろしくお願いいたします」
【中村勘九郎さん】
「おはようございます。勘九郎でございます。お寒い中、朝早くからお集まりいただきありがとうございます。明治座歌舞伎、いよいよ本日初日でございます。
稽古をしておりまして、自分たちでいうのもなんですけれども、メチャクチャ面白くなっております(笑)。昼夜ともに、本当にお客様に満足していただけるような作品に仕上がっておりますので、どうぞお楽しみに。千穐楽まで、役者、スタッフ一同、力を合わせて一生懸命つとめますので、よろしくお願いいたします」
“メチャクチャ面白い”のコメントには大きな拍手が沸き起こりました。
【中村七之助さん】
「中村七之助でございます。精一杯やるだけですけれども、この3人が全演目、全役ともに初役というのはとても珍しいことでございます。私たちの新しい一歩をみなさまと共に歩んでいきたいと思います。熱いご声援のほど、よろしくお願いいたします」
『ETERNAL CHIKAMATSU』から近松門左衛門『女殺油地獄』へ…楽しみですね。
【お花見だんごプレゼントタイム】
枝垂桜の木の前でお花見だんごをお配り…「桜咲く美しい季節」というMCには一瞬の沈黙とその後のざわめきがありましたが(笑)、花形役者が3人そろえば、そこは春爛漫でございます!明治座さん前の枝垂桜、これから千穐楽に向けて美しく咲き誇ることでしょう!
抽選で選ばれたお客さまへお三方よりおだんごが配られました
お客さまが取りやすいようにお団子をずらす七之助さん
さらに、菊之助さんのお団子もずらしてあげる七之助さん
細やかな心遣いの七之助さんの表情が一転!!
驚きの表情に!(取材陣も確かにビックリしました・笑)
特大だんごの登場です
おすましバージョン
かぶりつきバージョン
「だんごとは全然関係ない芝居やるんですけどね」(勘九郎さん)
「団子売じゃありませんからね(笑)」(菊之助さん)
なにやら
特大おだんごが気になるおふたりなのでした
『明治座 四月花形歌舞伎』は4月26日まで!
<演目ご紹介>
【昼の部】七之助による親子の情愛溢れる名作
『芦屋道満大内鑑 葛の葉』プチ解説:葛の葉と葛の葉姫の早替りや子別れの愁嘆など見どころいっぱい!
勘九郎による軽妙洒脱な舞踊
『末広がり』プチ解説:末広がり(末広の扇子)を買うよう命ぜられた太郎冠者だが末広がりを知らず…本興行では初めての上演となる狂言をもとに書き下ろされた舞踊です。
菊之助、勘九郎、七之助の顔合わせで
『女殺油地獄』プチ解説:実際に起きた事件を近松門左衛門が人形浄瑠璃のために書き下ろした人気作!凄惨でありながら美的に様式化された演出がみどころ!監修は与兵衛を当たり役とする片岡仁左衛門さん。
【夜の部】勘九郎と菊之助がユーモアたっぷりに演じる
『浮かれ心中』プチ解説:井上ひさしさんの直木賞受賞作『手鎖心中』を舞台化。歌舞伎としては平成9年、18世中村勘三郎(当時勘九郎)により初演。ネズミに乗って宙乗りをする“ちゅう乗り”もお楽しみに。
菊之助、七之助が魅せる舞踊
『二人椀久』プチ解説:菊之助が椀屋久兵衛を、七之助が松山太夫を演じ、幻想美に溢れる世界をお楽しみください。
ちなみに明治座さん近くのソメイヨシノは満開です!
おけぴ取材班:chiaki(撮影・文) 監修:おけぴ管理人