【過去ログ】2012/09/08 ミュージカル「走れメロス」ゲネプロレポ


2012年9月8日(土)12:00

ミュージカル「走れメロス」ゲネプロレポート

太宰治は“ふたり”いた ―!?

「一人の男」が「一人の男」の為に走りだすまでの物語、

昭和の文豪たちが紡ぎだす、

恋と友情のパラレルワールド!

「走るのだ。信じられているから走るのだ。

間に合う、間に合わぬは問題ではないのだ。

人の命も問題ではないのだ。

私は、なんだか、もっと恐ろしく大きいもののために走っているのだ」

(太宰作『走れメロス』より)

友のために走り続けるメロスの物語を、

太宰治、そして彼を取り囲む実在の作家たちに置き換えた

恋と友情のオリジナルストーリー。

河村隆一さん、諸星和己さんがW主演する

ミュージカル「走れメロス」ゲネプロレポートをお届けいたします!!

この作品の為に、

約30曲のオリジナル楽曲を書き下ろしたという河村隆一さん。

死後60年以上がたった今もなお、

人々の心を惹きつけてやまない文豪・太宰治役を、

河村さん独特の甘い歌声とともに演じます。

これまでの“太宰治”のイメージをくつがえす、

ソフトで優しげな役作り。

「君となら死んでもいい」が口癖の太宰さん。

女性に目がない、少々軽薄な太宰像がなんとも魅力的♪


お茶目です♪

一方、諸星さんは、

太宰とともに創作活動をする辻島衆二(つじしま しゅうじ)役を、

男っぽさたっぷりに熱演!

高い身体能力、そして溢れ出るような“色気”。

客席の目を釘づけにするダイナミックな諸星さんの演技は、

さすが、スターの貫録!!

この二人に同時に愛されるヒロイン・あつみ役には、

鈴木亜美さん。

彼女が想いを寄せる相手は一体誰なのか・・?

“いつの時代も、男たちに小説を書かせるその原動力は女性 ”

そんな歌詞が印象的なナンバーでは、

「歌手」としての鈴木亜美さんの魅力を堪能できますよ♪


着物姿もとってもキュート♪

作・演出は、

「戦国BASARA」「銀河英雄伝説」等のヒット舞台で知られる西田大輔さん。

自らが主宰する劇団AND ENDLESSの作品でもお馴染みの、

独特の感性で展開する“西田ワールド”。

今回も、「走れメロス」の物語をそのままみせるのではなく、

昭和に生きた作家たちの生きざま、そして青春を、

ボーダーレスな音楽とダンスにのせて、鮮やかに描き出します!


大澄賢也さん振付監修のダンスシーンもたっぷり。
(写真中央は太宰の愛人・太田静子役の玉置成実さん)

さらに、太宰と親交のあった“無頼派”の作家たちも、

西田マジックにかかると、この通り・・。

ちょっぴり“おねえ”な織田作之助。

演じるのはテレビでもお馴染みのIZAMさん。

「堕落論」で知られる坂口安吾(川原一馬さん)は、若づくり(!)なイケメンに。

“さよならだけが人生だ”の、

井伏鱒二先生(佐久間裕人さん)は飄々とした存在感で舞台を盛り上げます。

(「ア・ラ・ラ・ギ・は~っ!!」必見♪)

石川淳(松田一三さん)とのやり取りもいい感じ!!

そして太宰たちの憧れの存在、

芥川龍之介役を演じるのはこの方、大澄賢也さん(上の写真右)!

“踊る芥川”シーンは大澄さんならでは。

めちゃくちゃ姿勢の良い芥川先生です!!

芥川のつかむ“一本の糸”それは・・。

(写真左は芥川の妻・文役の國元なつきさん)

全篇に渡って使用される音楽は、

河村隆一さんによるオリジナル。

Jポップからロックまで、これがミュージカル!?

という新鮮な驚きに満ちたステージで、

歌手として活躍されている出演者が多いことにも納得。

さらに宮垣佑也さん(トートダンサー♪)、

楢木和也さん、神谷直樹さん、遠山裕介さんら、

注目のアクター・ダンサーが集まったアンサンブルにもご注目ください♪

一人の女を愛した二人の男。

恋と友情、そして作家としての情熱が絡み合う独特の世界観。

ゲネプロ前に行われた囲み取材では、

「西田さんは多分この作品で芥川賞を狙っていますよ。本当に面白い!」と、

諸星さんが、その世界観を絶賛。

当の西田さんも、

「河村さん、諸星さんの二人にしか出せない関係性、その空間を楽しんでほしい。

千両役者という言葉があるように、舞台俳優に大切なものは“華”。

その意味で怪物ともいえるお二人の世界を、観る方にも堪能していただけると思う」

と、自信をのぞかせます。

約30曲ものナンバーを書き下ろした河村さんは、

「こういう曲をカー君(諸星さん)に、そして亜美ちゃんに歌ってほしかった

という音楽を作れたのではないかと思います」と笑顔を見せ、

太宰という役については、

「これまでの悲壮感溢れる太宰のイメージとは違う、

コミカルでシニカルな部分、チャーミングな可愛らしい太宰を観てほしい」とアピール。

個性と個性のぶつかり合いで魅せる、刺檄的な男の友情。

新しくも懐かしい文豪たちの恋と青春の世界。

オリジナルミュージカル「走れメロス」は、

9月8日~11日まで東京・Bunkamuraオーチャードホールにて、

9月21日~23日まで、名古屋・中日劇場にて、

9月28日~30日まで、大阪・イオン化粧品シアターBRAVA!にて上演。

お見逃し無く!

<公式サイト>

http://melos-stage.com/

<出演>

河村隆一

諸星和己

鈴木亜美

玉置成実

IZAM

大澄賢也

松田一三

國元なつき

西山結花

夕貴まお

川原一馬

田中良子

佐久間祐人

岩室由実/碓井菜央/篠原沙弥/永咲友梨/沼田由花

丸山未那子/三井捺々/矢冨はるか/miotchery

伊藤航/神谷直樹/遠山裕介/楢木和也/宮垣祐也

瀬戸山清香/東郷祐佳

<スタッフ>

原作:太宰治

脚本・演出:西田大輔

音楽:河村隆一

振付監修:大澄賢也

<ストーリー>

辻島衆二は遅咲きの作家である。

才能に恵まれながらも、機会に恵まれず、いわゆる流行作家とは無縁の生活を送ってきた。

それでも「真の文学とは」の意思を貫き、ただ黙々と作品を書き続けていく。

そして衆二は遂に、芥川賞の候補に入ったのだ。

学生時代に「親友」と共に親交のあった井伏鱒二の下、一本の電話を待ち続けている衆二。

この電話の先にある未来が、信じつづけた自分の才能への賛歌になるのだ。

そして一本の電話が井伏鱒二から鳴り響く。

だが、それは朗報ではなく、悲しい呼び水を誘う電話であった。

「太宰君が亡くなった。自殺だそうだ。・・・君は親友だったね」

太宰の想いを知るように、走り出す辻島。

辻島は全てを知るために、物語を紡いでいく。

残された時間を、太宰に捧げる為に。

メロスのように。太宰の為に走り続けていく。



おけぴ取材班・撮影:mamiko 監修:おけぴ管理人

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