2014/10/03 ミュージカル『ヴェローナの二紳士』製作発表レポート

シェイクスピア生誕から450年のメモリアルイヤー!
その締めくくりにピッタリな最高にハッピーなミュージカル『ヴェローナの二紳士』の製作発表が行われました。




ウィリアム・シェイクスピアの初期の喜劇がNYセントラルパークの野外劇場でミュージカルとして生まれ変わり、その後ブロードウェイで公演、1972年のトニー賞・最優秀作品賞と最優秀脚本賞を獲得!
日本では1975年に劇団四季により上演(タイトル『ヴェローナの恋人たち』)されたこの作品。
四季版を見て、そして作品のテーマに共感し、自ら手掛けることを切望し続けた宮本亜門さんの演出で満を持して上演されます。



演出:宮本亜門さん

メチャメチャ変わったシェイクスピアです
こんなに面白くていいのか、こんなに楽しくていいのかというくらい!
年末のパーティ気分で、“人間って愛おしいよね、素敵だよね”、幸せと悦びあふれる時間を演出できるように頑張ります。
愛を感じたい方、憂鬱になっている方、本当の自分を発散したい方、ぜひぜひ劇場に足をお運びください」

ロック、ポップそしてラテンな音楽があふれ、まるでカーニバル!パーティ!のようなハッピー舞台の出演者もと~ってもエネルギッシュ!【役柄】&宮本亜門さんの期待コメントと共にご紹介いたします。


とそのまえに!『ヴェローナの二紳士』ってどういう話?とお思いの方も多いかと思います。
あまり上演されることのないこの作品。
物語の舞台はどうやらミラノらしく・・・じゃあヴェローナって?

そんな疑問にズバリと答える一文を発見いたしました!

片田舎のヴェローナから成功を夢見て大都会ミラノにやってくる、欲望に忠実な若者たちの物語」オリジナル歌詞:ジョン・グレア
(公式Reportクリエイター鼎談より引用)

とうわけで、そんなヴェローナからやってくる二人の若者、“二紳士”のおふたりからいってみましょう!

【友情と愛情の選択の葛藤に悩みながら自分に正直に生きようとするプロテュース】にはT.M.Revolutionこと西川貴教さん

「もともと西川さんの歌が好きで、この声の力を持った人はなかなかいません。念願だったこの作品のこの役は西川さんにピッタリ!」(亜門さん)


西川貴教さん

「さきほどの役柄の紹介だと律儀で純朴な男性のイメージかもしれませんが、プロテュースはシェイクスピア作品の中でも随一の破たんした人物です(笑)

また、“二紳士”のうちヴァレンタインの心理描写に重きを置いて描かれることが多い中、プロテュース、いわば二番手の男に着目し作品にしていく発想自体がとても新しいと思います。“シェイクスピア=堅苦しい”と思われている方もいらっしゃるかもしれませんが、それを払拭する作品にしたいと思います」

-宮本亜門演出について
「(亜門さんに)声や表現を評価してもらい声をかけていただけたのはとてもうれしいですし、宮本さん演出の“グルーヴ”を楽しもうと思います」


【プロテュースの親友であり、のちに一人の女性をめぐりミラノから追放されるヴァレンタイン】には堂珍嘉邦さん

「まず存在感が魅力的。その上でヴァレンタインとして凛々しく芯を持った男がいきなり恋愛に崩れていく面白さも表現していただきたい!」(亜門さん)


堂珍嘉邦さん

「シェイクスピア初期の作品を新しいアプローチでとお話をいただき、その新しい発想に興味がわきました。
ラテンと僕の雰囲気は対極にあるような気がしますが(笑)、亜門さんや共演者のみなさんと交わることで僕の中にある(ラテン的な)ものが膨らんでいくといいなと思っています」


【ミラノに旅立った恋人プロテュースを男装して追いかけてくるジュリア】には島袋寛子さん

「寛子さんの歌もいいですよね。今回は静かな田舎で暮らしている女の子が恋をしたときの衝撃・混乱・悦び・痛さを表現してもらって、新しい一面引き出せればと思っています」(亜門さん)


島袋寛子さん

「ジュリアは田舎の畑を耕すのが好きな女の子。彼女が恋をして、いろんな経験をしていく物語のなかで、“え!?”、“わぁ!”、“うそでしょ”というセリフがいっぱいで(笑)。
最後どういう結末になるのか、宮本さんがどういう演出をなさるのか私自身もとても楽しみです」


【ヴァレンタインの恋人、プロテュースからも一目ぼれされるシルヴィア】には霧矢大夢さん

「劇団四季版で眞帆志ぶきさんが演じていたシルヴィアは自立したセクシーでカッコいい女性だったんです!これでもかと歌い上げて!同じような印象を霧矢さんにも持っています。舞台をかき回す勢いで楽しんでください」(亜門さん)


霧矢大夢さん

「ご紹介にありましたとおり、すごくモテる役みたいで非常にプレッシャーです(笑)。
同時に2014年の締めくくりに素敵な役、そして初宮本作品ということにワクワクしております
先ほど亜門さんにお会いして、シルヴィアの役についてお話しましたが、なにより亜門さんのキラキラした瞳とパッションに心惹かれました。
私たちはそれを体現する立場です、亜門さんの情熱と私の情熱を化学反応させ、自分なりのシルヴィアを演じたいと改めて感じました」


宮本)「話は聞いてなかったの(笑)」
霧矢「聞いていましたが、それよりなにより瞳が・・・(笑)」


【ミラノ大公がその財産目当てで娘シルヴィアを嫁がせようとするチューリオ】に武田真治さん

「『スウィーニー・トッド』でご一緒しましたが彼は名優です。役への集中力やこだわりはすごい!素晴らしい才能を持っている方です。観客を引っ張り、観客に愛されるこの役にピッタリ」(亜門さん)


武田真治さん


「このとおり、純粋なミュージカルファンなら眉をひそめそうな濃いメンバー(笑)、自分の表現をもっている濃い表現者が集まりました。その中で自分が何をできるかとても楽しみです。
サックスを吹くことで何とか対抗できるかな(笑)。
そして、四季版でこの役を演じたのは私が敬愛する市村正親さんです。市村さんにも観ていただいて褒めていただけるような演技をしたいと思います」

-亜門作品経験者としてその魅力は

「最初に(亜門さんと)お会いしたのは僕にとって2作目のミュージカルでした。演技の引き出しがまったく無く本当に戸惑っていたときに、ありとあらゆる言い方、やり方で僕から自発的に新しい表現が出てくるような演出をしてくれました。
亜門さんの魅力はまだまだしばらく話し続けられますが、どうしましょうか(笑)」


最後は【プロテュースの父・アントーニオとミラノでジュリアが泊まる宿屋の亭主】の2役を演じる斉藤暁さん

「この方面白いんですよ(笑)。もともとはミュージカル大嫌いで、そこから徐々に好きになってくれて。植木等的日本のドタバタだったり、チャップリンやキートン的コメディ映画の要素が山のように入っているこの作品をより楽しくしてくれる方です」(亜門さん)


斉藤暁さん

「ついさっきまで(裏で)亜門さんと健康談議をしていたんですよね(笑)。
先ほど亜門さんが言ったように日頃のストレスや年末のうっぷん(?!)を忘れて楽しんでもらうためには、まずわれわれみんなが元気でないといけないですよね。(キャストに)元気にやりましょう!(取材陣にも)みなさんも元気で!

-亜門演出の魅力について

「なんか武田君が全部言っちゃったな(笑)。亜門さんの(表現の)引き出し方、うまいよね、こんなうまい人初めて見ました」

このあたりから亜門さんがモゾモゾ(笑)

「確かにミュージカル嫌いだったんですわ。なんで急に歌いだすんだ!その瞬間にストーリーがパーンと変わっちゃって、愛の歌を歌っちゃったら二人は好きになっちゃって、なんかね、ミュージカルってずるいなと思っていて(笑)。
最初は事務所からオーディションに行けと言われ、嫌だったんだけど、そこで亜門さんがいいと言ってくれたので、こうして次から次へとね・・・(笑)。
たぶんね、普通のミュージカル俳優とか好きじゃないんだよね、この人は

「いや、そんな・・・、みなさん大好きですよ!!はい、今日はこの辺で。
みなさんからいただいたありがたいお言葉は一生忘れません!
僕、頑張ります!」(亜門さん)



-最後に宮本亜門さんから改めて意気込みを!

「ミュージカル『ヴェローナの二紳士』のオリジナルクリエイターと会ってきましたが、「脚本も演出も好きなように変えていいが一つだけ条件がある。メチャメチャ面白くしてくれ」といってもらいました。

とにかく楽しく!東京版の新しい『ヴェローナの二紳士』を作ろうと意気込んでいます。
街が一番幸せになるシーズン、劇場に入るときと出るときでお客さんの幸せ度が全くちがうような空間を作りたいと思います」

出演はこの日ご登壇のみなさんのほかにも、伊礼彼方さん、上原理生さん、坂口涼太郎さん、ブラザートムさん、そして保坂知寿さんと本当にバラエティ豊かな顔ぶれです。
(アンサンブルメンバーも賑やか&個性的!)

イヤーエンドパーティー!そして地方公演はニューイヤーパーティー!の盛り上がり間違いなしっ!
今の『ヴェローナの二紳士』をお楽しみに♪











【公演情報】
ミュージカル『ヴェローナの二紳士』
<東京公演>2014年12月7日(日)~28日(日)@日生劇場
<福岡公演>2015年1月10日(土)~12日(月・祝)@キャナルシティ劇場
<名古屋公演>2015年1月17日(土)・18日(日)@愛知県芸術劇場 大ホール
<大阪公演>2015年1月23日(金)~1月25日(日)@梅田芸術劇場メインホール

<スタッフ>
脚色:ジョン・グエア&メル・シャピロ
歌詞:ジョン・グエア
音楽:ガルト・マクダーモット
原作:ウィリアム・シェイクスピアの戯曲
ブロードウェイ公演製作:ニューヨーク・シェイクスピア・フェスティバル
(プロデューサー:ジョセフ・パップ)
ブロードウェイ初演演出:メル・シャピロ
編曲:ガルト・マクダーモット/ハロルド・ウィーラー

上演台本・演出: 宮本亜門

<キャスト>
西川貴教/堂珍嘉邦/島袋寛子/霧矢大夢
武田真治/伊礼彼方/上原理生/坂口涼太郎/斉藤暁
ブラザートム/保坂知寿

岩室由実/エリアンナ/小此木まり/花菜/小林日奈子/菅谷真理恵/塚本直/富田亜希
生島翔/ICHI/岡本悠紀/川口竜也/佐久間雄生/堀江慎也

<ものがたり>
プロテュース(西川貴教)は、親友ヴァレンタイン(堂珍嘉邦)から見聞を広めるためにミラノ行きを誘われたが、恋人ジュリア(島袋寛子)と離れたくないため留まることを望んだ。しかし、そのプロテュースも父親の命令でミラノに行かざるを得なくなり、ジュリアに永遠の愛を誓って、未練を残してヴェローナを去る。

ミラノに赴いたヴァレンタインはシルヴィア(霧矢大夢)という女性に恋をするが、シルヴィアの父親・ミラノ大公(ブラザートム)は、財産目当てでチューリオ(武田真治)と娘を結婚させようとしていた。

そこにプロテュースが到着し、たちまちシルヴィアに一目惚れ。プロテュースはシルヴィアを手に入れんがためミラノ大公に嘘を吹き込み、邪魔者のヴァレンタインをミラノから追放させる。

一方、プロテュースと会いたい一心でジュリアがルーセッタ(保坂知寿)とともに男装してミラノにやってくる。ジュリアとは気が付かずに、男装したジュリアを小姓にしたプロテュースは恋人ジュリアにシルヴィアへの熱い想いを語る。

果たして4人の関係は、どう結末を迎えるのか―?

公演HPはこちらから


おけぴ取材班:おけぴ管理人(取材・撮影)chiaki(文)
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