2015/03/27　『レ・ミゼラブル』公開稽古レポート

2015年の『レ・ミゼラブル』開幕間近！
初日に向けてますます熱気を増す稽古場にて公開稽古が行われ、物語の導入部分【プロローグ】が披露されました。

物語は囚人たちの悲痛な叫びで始まります
♪囚人の歌

号令をかけているのは森山大輔さん、そして後ろで背中を向けて立っているのはジャベールの吉原光夫さんです。
船を漕ぐ囚人役の中には本役で登場する前のマリウス役、アンジョルラス役、テナルディエ役の俳優さんの姿も！（ついついポジションチェックをしてしまう よこしまなファン心理）

バルジャンに仮出獄を言い渡した男の名は…ジャベール
♪仮釈放

颯爽と現れるジャベール吉原光夫さんに続くのは鎌田誠樹さんですが、この日は官吏役です。
野性的な熱を帯びたバルジャンを絶対的な揺るがない冷徹さをもってねじ伏せるジャベール。この後、幾度となく対峙する二人のドラマの始まりを印象付けるシーンです。



外の世界へ足を踏み出すものの、囚人だったバルジャンに対して世間の仕打ちは非常に冷たいのです。





『レ・ミゼラブル』の魅力のひとつは紛れもなく「アンサンブルワーク」。一人ひとりにドラマがある様子が今回も際立っています。「生きることに必死」な人々。社会のひずみや貧困、閉塞感など物語の背景が舞台上に時代の空気として創り上げられます。

バルジャンに救いの手が差し伸べられるも…
♪司教

救いの手を差し伸べてくれた司教をも信じることができず、銀の食器を盗んで逃亡したバルジャン。捕らえられ責め立てられるバルジャンの前に現れた司教の手には。



伸びやかで慈愛に満ちた中西さんの歌声は優しさの中にも厳しさもある。歌でありながらセリフのような司教の「言葉」に諭されます。

そこからバルジャンは迷い、悩み、悔い…

心揺さぶられる、ソロビッグナンバー
♪独白

世間に背を向け頑なになっていたバルジャンが過去を葬り、新しい人生を歩むことを決意する。人間のさまざまな感情を内包したビッグナンバー。



昨年11月の製作発表でもこの曲を披露したヤン・ジュンモさんですが、その時よりさらに役としての感情は深まり、激しさの増した♪独白に心臓バクバクでした。
歌声はもちろん芝居の迫力も凄まじいものがあり、見終えてからもしばらく頭の中が真っ白になりぽわ～んとしてしまいました。

こうして【プロローグ】が披露されましたが、製作発表後のインタビューで仰っていた「"なぜ"を追求する芝居作り」、まさにそれが行われているのだと確信しました。
今年のレミゼにも大いに魂を揺さぶられることになりそうです！！

【コメント】

「稽古途中の作品をお見せすることは私たちにとってとても勇気のいることでしたが、結果的にこうして素晴らしいものをご覧に入れることができうれしく思っています。ここから2、3週間、さらに稽古を重ね、照明や衣裳、セットなどの要素も加えとてもエキサイティングなパフォーマンスをみなさまにお届けしたいと思います」


「ヤンさんと一緒にできることを光栄に思います。日々刺激を受け、心をかき乱されています。僕もそれに負けないように精進します！」


「私が初めて見たレミゼの舞台でバルジャンをやっていたのが（吉原）光夫さん。その時の光夫さんのバルジャンは私が思い描いていた通りのバルジャンでした。稽古の中で私もさまざまな経験を積んでいます。このカンパニーの素晴らしさも感じています。最後の地方公演まで感動をお伝えできるように頑張ります。観客のみなさん応援よろしくお願いします」

【フォトセッション？！】

【おけぴ関連情報】

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おけぴ取材班：chiaki（撮影・文）　監修：おけぴ管理人