鈴木光司さん原作の、あの『リング』シリーズのホラーヒロイン・SADAKOが
ついに舞台版に登場!
劇団EXILEによる
全く新しいSADAKOの物語『SADAKO―誕生悲話―』。
脚本として参加した樫田正剛さんも見守る中で行われた
劇場入り直前の通し稽古を拝見してきました!
『SADAKO ―誕生悲話―』というタイトルが示すとおり、
今回の舞台版で描かれるのは
SADAKO=山村貞子というひとりの女性の悲しみ、そして愛の物語。
サダコの真実、その悲しい過去を語る
キーパーソン・遠山を演じるのは劇団EXILEの町田啓太さん。
怯えと苛立ちを体いっぱいに表現する町田さん。
この遠山というキャラクター、
みる側のイメージを二転三転と裏切っていく難役です!
町田さんの熱演、ご期待ください!
「破壊活動防止法って知っているよなあ?」
危険物所持の疑いで警察に拘留された遠山。
かれを執拗に恫喝する刑事を演じるのは、天野浩成さん。
ねちっこく尋問していく感じがいいっ!
そしてめちゃくちゃかっこいい!
彼に追いこまれ観念した遠山の口から、
かつて彼とサダコが在籍していた劇団での出来事が語られていきます…。
学生運動がさかんだった1960年代、とある劇団に研修生として入ってきたサダコ。
辛い子供時代を送った彼女の悲しい過去を、追求していく劇団員たち。
写真左から長谷部優さん、野替愁平さん、小澤雄太さん、八木将康さん
一癖も二癖もありそうな劇団員たちを演じるのは、
劇団EXILEの小澤雄太さん、野替愁平さん、八木将康さん、そして長谷部優さん。
エチュード芝居の連続ともいえる彼らの稽古方法。
次第にヒートアップしていく劇団員達。
生々しい感情があらわになります!
劇団のカリスマ主宰者を演じるのは瀬下尚人さん。
心理療法士の父を持ち、
“サイコドラマ”と呼ばれるちょっと変わった稽古方法を行なっている
ワンマン演出家役です。
限界に達して、正直な感情を吐露する劇団員。
弱さの中にも屈服しない目の光が印象的な八木将康さん。
時に厳しく時に艶かしく劇団員たちを扇動していく、
劇団の中心女優役・長谷部優さんは、
サダコをいびる先輩女優を“いやーな感じ”で力演!
女帝のように劇団に君臨します。
「自己批判」「総括」「ノンポリ」…、きな臭い言葉が飛び交う中、
彼らが芝居をうつ真の目的は一体何なのか?
主役に抜擢された舞台の初日、突然姿を消したサダコの行方は…?
そして遠山の口から衝撃の事実が・・・!!!
刑事の取り調べを受けるシーンと、過去の回想シーンが絡みあい、
少しずつ浮かび上がる真実…。
登場人物たちのせりふの応酬でじっくりと語られていくサダコの悲しい物語。
映画のサダコのイメージが強烈で、
ショッキングなホラー作品という先入観をお持ちの方も多いかもしれませんが、
今回の舞台版は、いたずらに恐怖心を煽るような作品ではなく、
追い詰められた人間の心情、集団心理の怖さ、狂信、そして人間の悲しみ、希望…を真正面から描こうとした人間ドラマとなっています。
ひとつひとつの台詞、シーンの裏に隠された意味とは…?
観劇後の帰り道にはきっといろいろと語りたくなるような、そんな作品です。
EXILEのTETSUYAさんがボイスパフォーマーとして声の出演をすることでも話題のこの舞台。
サダコとはいったいどんな“女の子”だったのか?
彼女の真実をぜひ劇場で確かめていらしてください!!
おけぴ取材班:おけぴ管理人、mamiko 撮影:おけぴ管理人