2013/08/18 新感覚・音楽朗読劇『HYPNAGOGIA』イベントレポート

Sound Theatre@シアタークリエ第2弾『HYPNAGOGIA』(ヒプナゴギア)、
スペシャルイベントの様子をレポートいたします。

参加キャストは北村有起哉さん、彩吹真央さん、
そして、本番同様に生演奏は飯田俊明さん(ピアノ)、井上真那美さん(チェロ)!
日曜日の午後のひととき、ちょっとミステリアスでとっても心地よい世界を
ひと足お先に体感してまいりました。



では、どこからご説明を・・・
と思うほど、“新感覚”なこの公演。

やはりここからでしょうか、タイトルの『HYPNAGOGIA』(ヒプナゴギア)!


“ヒプナゴギア”とは、心理学用語で、眠りと覚醒の狭間の状況を言う

とのこと。そこを踏まえて、物語のあらすじをどうぞ。


夢の中に現れる女性からインスピレーションを得て、
突如、超絶技巧の天才になったピアニスト
だが、その一方で、彼の体は極限状態にあった。
そんな彼を救おうとする親友の精神科医。
こうして夢と医者との戦いが始まる・・・

とても独創的で謎めいている物語のようですが、不思議に感じると同時に
ピアニストには何が起こっているのだろう。
夢の中の女性はいったい?
精神科医はどうやって救うの?
好奇心、想像力を強く刺激されます。

そして、「あ、それでタイトルが『HYPNAGOGIA』なのね。」
ちょっと繋がってきた気が・・・(笑)


さて、ここで、イベントに参加されたキャストおふたりをご紹介いたします!

小心者だけど心優しいピアニストに北村有起哉さん。


北村有起哉さん

北村さん)
僕にはどこか浮世離れしたような、ふらふらしているイメージがあるようです(笑)。
それが朗読を通してお客様が想像する際に、
何か手助けになるといいなと思っています。
(このキャラクターについては、)あまり真面目なイメージはなく、
ぽんと背中を押したら倒れてしまうような印象を持っております。
ちなみに、ピアノは弾けません(笑)

ピアニストの夢の中に現れる女性に彩吹真央さん。

彩吹真央さん

彩吹さん)
私の“夢の中の女”という役、どういう存在なんだろうという、
そのふわっとした部分、そこから入っていただいて、
物語が進むにしたがって、あ、こういう登場人物だったんだと
思っていただければと思います。
そのために、私自身もいろいろと決めつけずに心を解き放ち、
自由に創り上げたいですね。


“自由!”これは、ひとつのキーになりそうです!


続いては、Sound Theatreシリーズを表現するうえでたびたび用いられる
“新感覚・音楽朗読劇”について、どのあたりが“新”?との問いに。



北村さん)
半分以上コンサートというとらえ方もできそうなほど音楽の存在が大きいです。
Sound Theatreは何度か行われていますが、僕自身はこういう形式は初めてで、
なんせ生演奏ですからね!
自分がどういう風になっていくのか想像できなくて(笑)。
きっとお客様も生の演奏を聴きながら、さらにそれに動かされている僕らの朗読を
聴いていただくような、初めての感覚を味わっていただけると思います。



彩吹さん)
音楽に合わせてお稽古した時、音楽に乗せられるというか、
それまで思ってもみなかった感情になりました。
(演者としては)この物語のために作られ、演奏される音楽に
身を任せればいいのかなと思っています。
また、夢の中の女が作曲した曲をピアノで演奏するシーンもあるので、
普通の音楽朗読劇のようにBGMとしてピアノ演奏があるだけでなく、
女の感情や言葉がその音楽に乗せられている。
音楽と物語との一体感は斬新だと思います。

音楽に込められた女の想い・・・音楽が存在する立ち位置が、確かに新しい!


と、ここで、百聞は一見にしかず!
イベントスペシャルバージョンでの朗読と演奏の披露がありました。






「想像してみてください。
誰も知らない森の中で、誰も知らない樹が一本、人知れず倒れた。」

北村さんの第一声から、想像力スイッチONです!
さらに、ドラマティックな音楽がぐいぐい気持ちを高揚させ、
とてもシンプルな朗読というスタイルが、無限のスケール感に。
これは圧巻!

そうかと思えば、夢の中のピアニストと女性の会話は本当にごくごく
普通の会話スタイル!
自分の夢の中なのに、女性に怒られてしまうピアニスト。
そんな微笑ましいシーンもありました。

おふたりの朗読は、ナレーション的な地の文は地に足がついたしっかりとした
口調で語られます。
そこから、会話になった瞬間、突然、物語の中でキャラクターが
生を受けたかのようなリアルな語り口に!!

でも、おふたりは手に台本を持ち(また、この台本が素敵)、椅子に腰かけ
読んでいる。演劇でなく朗読なのです。

つまり、それをまとめると
新感覚・音楽朗読劇=Sound Theatreシリーズ『HYPNAGOGIA』(ヒプナゴギア)
となるのです。
といっても、なかなかすべてをお伝えするのは難しく・・・
いかなるものか!
ぜひ劇場で感じてください。

では、最後におふたりの公演に向けての意気込みを!



北村さん)
僕自身が曲に流されて、このシナリオの劇世界に浸りすぎないよう、
自分でしっかりと手綱を握っておかないと本当に危ないぞと、
初見の時に思いました。そのくらい僕好みの作品、作風です。
まぁ、でも多少(手綱を)離したときの、そのスリルというかね、
その辺りがライブの醍醐味だと思っておりますので、
それがお客様に伝わって楽しんでいただければと思います。



彩吹さん)
まず、観に来てくださった方それぞれの自由な感覚で楽しんいただければと思います。
今日は2人で朗読いたしましたが、本番では米倉利紀さんが医者の役で参加されます。
3人で初めてお稽古させていただいたとき、
おふたりのキャラクターの違いにびっくりしました(笑)。
クリエの本番では持ち味の全く違うおふたりと私の3人、
そして演奏者のみなさん、さらには美しい照明とも一体化しながら
作品の世界を創り上げたいと思います。

五感を研ぎ澄ませて楽しむ公演、
とはいっても、堅苦しいことも難しいこともありません。
ただ、その世界に身を置いて、聴こえてくるもの、目に見えるもの、香ってくるものに
身をゆだねてみましょう♪



2階からご覧になっているお客様も多くいらっしゃいました!



エスカレーターで登場!エスカレーターに乗る姿が新鮮!

また、このイベントが開催された日比谷シャンテでは・・・

日比谷シャンテ内一部レストランの店内BGMをジャックしてしまう、
その名も「Sound Theatre Salon♪」プロジェクトが始動!
8月29日(木)まで、1F「カフェシャポー」、
B2F「チャヤマクロビ カフェ&レストラン」の店内BGMにて、
『HYPNAGOGIA』と、昨年上演された『CROSS ROAD』の楽曲が
堪能いただけます!
おけぴスタッフはチャヤさんでマンゴーラッシーをいただきました!
これ、おススメです!!

日比谷シャンテSound Theatre Salon♪

さらに、米倉利紀さんが挿入歌「Little prayer」(作詞:藤沢文翁 / 作曲:土屋雄作)を
歌うことが決定。
作品世界がより豊かになること間違いなしっ!

さらにさらに、アロマセラピスト有藤文香さんによる“夢の少女の香り”とも
コラボレーション、つまり“物語”と“香り”が連動するのです。

これはもう劇場へ行くしかないっ!

【公演情報】
Sound Theatre『HYPNAGOGIA』(ヒプナゴギア)
2013年8月28日(水)、29(木)@日比谷シアタークリエ

<スタッフ>
作・脚本・演出:藤沢文翁
音楽監督:土屋雄作

<キャスト>
北村有起哉 - ピアニスト
彩吹真央 - 夢の中の女
米倉利紀 - 精神科医

ピアノ - 飯田俊明
チェロ - 井上真那美

公演HPはこちらから


  
おけぴ取材班:chiaki(文/撮影) 監修:おけぴ管理人

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