ついに開幕『レ・ミゼラブル』!初日を前に、囲み取材が行われました。
今年は1987年の帝劇日本初演から30年!全世界で興行収入記録を更新し続けるミュージカルの金字塔『レ・ミゼラブル』。本日から7月17日(月・祝)の帝国劇場公演を皮切りに、福岡公演は8月1日(火)~26日(土)博多座にて、大阪公演は9月2日(土)~15日(金)フェスティバルホールにて、そして、名古屋公演は9月25日(月)~10月16日(月)中日劇場にて上演。全国に感動を届けます!
囲み取材には、初日キャストより、福井晶一さん、吉原光夫さん、知念里奈さん、昆夏美さん、生田絵梨花さん、森公美子さんが登場!
知念里奈さん、生田絵梨花さん、福井晶一さん、吉原光夫さん、森公美子さん、昆夏美さん
コメントを発言順にご紹介いたします。
知念里奈さん(ファンテーヌ役)
「ファンのみなさまと歴代のキャストのみなさんが繋いでくださって迎えた30周年、本当に長く愛されている作品です。(初日を迎え)よろこびの気持ちでいっぱいです。特別な思いをもって、しっかりと演じて参りたいと思います」
生田絵梨花さん(コゼット役)
「30周年という歴史ある作品に参加させていただけることを幸せに思っています。先輩方が築き上げてくださったことをしっかりと受け継ぎながらも、新しい空気感を出していけるように頑張ります」
福井晶一さん(ジャン・バルジャン役)
「いよいよ『レ・ミゼラブル』の初日の幕が開きます。先輩方が築き上げてくれたもの、繋いだバトンをしっかりと守っていきたいと思います」
吉原光夫さん(ジャベール役)※吉原さんはジャン・バルジャン役でもキャスティングされています
「30年この作品が続いてきたということに感動し、そして感慨深いです。30年、たくさんのキャスト、そしてお客様、いろんな人が携わって作り上げたものに負けないように、でも、意識しすぎないように、冷静に淡々とやりたいと思います」
森公美子さん(マダム・テナルディエ役)
「30年間同じこと(ストーリー)、同じ音楽で上演し続けることができたのは、そのテーマが“愛”だからだと思います。30周年に向かって、その愛をますます育んでいけるように稽古してきました。素晴らしい作品になっております。10月半ばまで地方公演もありますので、ぜひ多くの方に30年目のレミゼに触れていただきたいと思います」
昆夏美さん(エポニーヌ役)
「この作品は、日本だけではなく世界中で愛され続けている作品です。そして、上演されるたびに新しい演出や新しい表現方法を用い、常に進化を止めない作品です。30周年という、先輩方が築き上げてくれた歴史と2017年の『レ・ミゼラブル』の魅力の両面を楽しんでいただけたらと思います」
──今回のカンパニーについて。福井さん:初演でコゼットを演じていた鈴木ほのかさんや、橋本じゅんさんのような先輩が新しい風を入れてくださり、とても刺激的な稽古場でした。また、生ちゃん(生田さん)がコゼットに入ってくれたように若手もね。パワーアップした2017年の『レ・ミゼラブル』をお見せすることができると思います。
──初参加の生田さん、『レ・ミゼラブル』カンパニーはいかがですか。生田さん:最初は、プレッシャーや緊張もありました。でも、この作品はみんなで作っているという感覚が稽古の段階からすごくて。私もコゼットだけではなくアンサンブル、民衆として参加する場面もありますが、その中で、みんなの絆が日に日に深まっていくのをとてもうれしく思っていました。本番でも、より絆を深め、作品と共に自分自身も成長していけたらと思っています。
──稽古を通して成長したと感じることは。生田さん:具体的にこれというのは難しいですが、背景を深く考え、役に対しても美しいメロディにどう感情を乗せていくかなど、演出を受けることで変わっていけたのではないかと思います。
──大先輩も多くいらっしゃいますがなにかアドバイスは。生田さん:ちょうど一昨日、私が、(キャストで上演前に組む)円陣に入りそびれてしまったとき、光夫さんが遅れてしまった4人のために小さい円陣を組んでくださいました。そのときに掛けてくださった、「自分のことだけではなく、周りの人にも集中して」ということをこれからも心がけて演じていこうと思います。
吉原さん:ふたりきりの円陣…ではなく(笑)
──知念さんからは。知念さん:私も10年ちょっと前はコゼット役をやっていたので、どんどん進化していく生ちゃんを見て、いつかファンテーヌ役もやってくれたらうれしいなと思っています。
生田さん:がんばります!
森さん:そのあとはマダム・テナルディエね!
生田さん:目指して頑張ります!
──森さんから見た生田さんは。森さん:生田さんは本当に真っ直ぐで、素直にパーンと声が出ていて、なんにも言うことなくて。ただ、そのお父さんやマリウスとの関係がはじめは少しぎこちなくてね。でも、大丈夫。今ではすっかり大女優です!
そして美しいでしょう。イギリスのスタッフの方がわざわざ生田ちゃんを呼び出して「キレイ」って言ったくらいなんですよ。
(それに対して嫉妬?)いえいえ、私から見たら娘みたいな年ごろですから(笑)。でもね、LINE友達なんですよ、私たち。
吉原さん:(生田さんのLINEアカウント)知っているんですか!!
生田さん:レミゼのLINEグループがあるんです。
吉原さん:僕は招待されていないんです。地方公演へ出る前に、LINE交換したいな…。やはりジャベールは入ってくんな!って感じかな(笑)。
一同:笑!!
知念さん:私は…。
生田さん:招待します!
福井さん:えっと、僕も入っていないんで(笑)。
森さん:え!なんか仲悪い感じに見えない?
生田さん:でも、できたばかりなので…(笑)。
森さん:本当に私たち余裕なかったんですよ。毎日お稽古が大変で。
──では、今日をきっかけにさらにLINEでも団結ということで!!続いては、30周年公演での新たな発見についてうかがいます。知念さん:毎回少しずつ演出が変わるので、役へのアプローチなどはどのキャラクターも変わります。その中ではいろいろな発見があります。具体的には、生田さんのお話になりますが、最後に私(ファンテーヌ)がジャン・バルジャンを迎えに行くシーンで、大人になったコゼットがパパと寄り添っているところを見たときにバルジャンに対して「こんなに美しく聡明に育ててくれてありがとう」という思いがわき上がりました。
生田さん:自分の役に関しては、今まではコゼットはおとなしいお人形のようなイメージでしたが、お稽古でそうではないという指導を受けました。熱い心を持っていて、いままで閉じこもっていた分、より強く「知りたい!」という好奇心がわいてくるような、現代の女の子にも通じるように演じられたらと思いながら稽古をしていました。また、ファンの方の中にはこれまで観劇に来たことがなかったり、レミゼを見たいと思っていてもきっかけがなかった方がいらっしゃいます。そういう方が来てくださって、感動していただけることがうれしいです。
福井さん:今回で3回目になりますが、2幕からのバルジャンの心情を自分のなかでより深めることができたように感じます。自分のことでなく相手を思う、それを優先するというバルジャンの心情が、自分の人生経験も含めて前よりも理解できるようになったように感じます。それがあって、最後はコゼットのために突き動かされる、バルジャンの心の動きの流れができた感じです。
吉原さん:知念ちゃんも言いましたが、毎回演出が変わっていく。前回はこうだったけれど今回はこうしていこう、それに対して俳優陣は最初、混乱するんです。そして、その中から自分たちで新しい発見をし、ひとつひとつ掴んでいくことが多いですね。毎回、新鮮な気付きはたくさんあります。また再演があるとすれば、演出も時代に合わせて変わっていくだろうと思います。現代にそった人格や性質を持っていく作品だから、毎回初演のような感覚です。
森さん:97年から作品に関わり、10周年、20周年、そして30周年と重ねて参りました。その中で、毎回、テナルディエとの関係性が変化します。それは、どっちが頭がいいんだ、どっちが手綱を握っているのかの変化。今回はテナルディエ、前回は私。つまり、すべての悪だくみがどちら発信なのか、もしくは両方発信もある。そうやってそれぞれの役がどんどん進化している作品です。
昆さん:演出家の言葉で印象的だったのは、音楽の力に寄り添ってほしいということです。これだけ素晴らしい音楽の力があれど、表現者としてはそこにプラスの何かをしたいと思うものです。もちろんそれも大事なのですが、音楽がその役、時代背景などさまざまなことを表しているので、その力に寄り添うことが発見であり目標です。
──地方公演での楽しみ。森さん:まず帝劇が終わりますと、福岡公演がございます。博多は美味しいものがたくさんありますので、連日連夜大変なんです。ですので、7月の末までにはみんなで痩せようと。博多座に行くと太っちゃうのでね、全員ダイエットです(笑)。
そして大阪、こちらも食いだおれの街なので、恐ろしいですね。
吉原さん:食い物の話ばっかりですね(笑)。
森さん:じゃあ、休演日にUSJとか行きます?次の名古屋にもレゴランドができましたので!本当に楽しみはたくさんあります。
一同:笑!!
──では、最後に福井さんからひと言。福井さん:日本初演30周年記念公演『レ・ミゼラブル』が始まります。ひとりひとりが作品と向き合って、いい仕上がりになっていると思います。たくさんの方にこの作品の感動を届けたいと思っています。ぜひ劇場に足を運んでください。
朗らかショット!
おけぴ取材班:chiaki(撮影・文) 監修:おけぴ管理人