創業80周年を迎える
第一ホテルと宝塚歌劇団第80期生のおふたりによるスペシャルなひととき。女優として輝きを放つおふたりの近況から、宝塚時代のとっておきのお話まで、さらには歌声のコラボレーションも!イベントまで我慢できない!ということで、
霧矢大夢さん、
彩吹真央さんにお話を伺いました。
霧矢大夢さん、
彩吹真央さん ──みなさまご存知かと思いますが、おふたりの出会いは宝塚歌劇団、同期生でいらっしゃいます。(1992年宝塚音楽学校入学、1994年宝塚歌劇団入団)霧矢さん) そうなんです。出会ってから、もう四半世紀が経ちましたね(笑)。そして、私たちは79期でもなく81期でもなく80期生です。
彩吹さん) そのご縁でこちらの企画にもお声をかけていただき、ありがたく思っています。私たちなりに精一杯お祝いしたいと思っています。
霧矢さん) 80期でよかった!
【80期生エピソード】
──では、時代をさかのぼりまして。お互いの第一印象からお聞かせください。彩吹さん) 私は(宝塚音楽学校の)試験のとき、きりちゃん(霧矢さん)は特技披露で(バレエの)フェッテしたでしょ。
霧矢さん) そう、回ったね。
彩吹さん) それを見て「この人、絶対受かるわ」と思ったのが、最初にきりちゃんを認識した瞬間。そして入学後に、あのときの子だって。
霧矢さん) ゆみこ(彩吹さん)はよく覚えているよね!私はあまり記憶力が…言われて「ああ、そうやった、そうやった」と思うことが多くて(笑)。
受験のときの同期のことも全然覚えていなくて。自分のことで必死だったんだろうな。
彩吹さん) あと、きりちゃんはあんまりグループに属していなかったからね。
霧矢さん) 受験校とかにも行っていなくて、ただ黙々と一人で受けに行っていたから(笑)。
同期は覚えていないけれど、後輩のことは…、本科生が受験のお手伝いをするので、そこで見た子たちのことはよく覚えています。
(受験校:宝塚音楽学校受験のためのスクール)彩吹さん) 「あのべっぴんさん、合格しそう」とか!
霧矢さん) そうそう!!「あの子はスターになりそうだな」とか。勝手にね。
あ…、ご質問は第一印象でしたね(笑)。ゆみことは音楽学校に入って、ちょっとおしゃべりしたらお互いに関西出身だとわかってね、「どこなん?どこなん?」って。そこから自然に仲良くなりました。
──当時の思い出については、トーク&ライブ当日のお楽しみ♪というところもありますが。ほんのさわりを…(笑)。霧矢さん) 入学したら音楽学校の80周年、入団したら劇団の80周年ということで、イベントがたくさんありました。
彩吹さん) (正装である)袴を着る機会が多かったね。
霧矢さん) そう、イギリスBBCテレビの取材、覚えてる?
彩吹さん) ありましたね!私たちが本科生になりたての頃にクルーが来て、音楽学校や劇団の公演を取材したんです。
霧矢さん) それをすごく覚えているの。ほかにもそれまでは歌だけだった校内発表会に、ダンスや演劇も加わったりして。
彩吹さん) そうそう、校外でもいろんなイベントがあって。そういうときは、いつもきりちゃんと一緒に行ったね。すみれ募金とか!本当にいろんな経験をさせていただいました。
(それもそのはず!おふたりは首席、次席の成績優秀者だったのです!)
霧矢さん) 一緒に兵庫県庁にも行ったね~。こうして話していると、どんどん記憶がよみがえってきます。修学旅行の余興を考えたりもして!そんなこんなをトークショーでお話ししようと思っています(笑)。
──続きは本番で!ですね(笑)。おふたりの様子から、本当に密な時間を過ごされた様子が伝わってきます。霧矢さん) そして、私事ですが、退団のときに“組からのお花”と“同期生からのお花”を頂くのですが、(後者を)ゆみこに持ってきてもらいました。
彩吹さん) きりちゃんは同期最後の退団者だったので、同期みんなの思いを託されて持っていった思い出がありますね。
──そのあたりの思いなども当日伺えるのかな?と期待が膨らみます。同期ってどんな存在ですか。霧矢さん) 寮生活で寝食を共にしたところから始まり、お互い助け合いながらいいライバルとして芸を磨いてきた仲間。その後もお互いの活躍は常に意識し、刺激を与え合える存在です。あとは若返りの秘訣のような…、10代のころに出会っているので、今、40代になっても(笑)、会ったその瞬間にあの時代に戻ることができるんです。
彩吹さん) 特にきりちゃんと私は、学生時代の同級生であり、社会人としても同期、今でも同じ仕事をやらせてもらっているので、会ってたくさん話さずともいろんなことがわかるんです。
霧矢さん) すごくマメに連絡を取り合うことはないんです。でも、会って2つ、3つお互いの近況を報告すると、それでもう全部わかっちゃう。
ほかの同期も、好きなことが同じでそれを頑張ってきた仲間なので、たとえ違う道を歩き始めても、その共通項を通じてあの頃に戻れる。それが同期です。
【妄想共演プラン】
──退団されてから、女優さん同士としての共演はないですよね。彩吹さん) 一昨年の私のコンサートにきりちゃんがゲストで出演してくれたのと、昨年の『エリザベート』のガラコンサートで同じ舞台には立ちましたが。作品での共演はないですね。
──共演願望は。霧矢さん) ふふふ、どうなるんだろう(笑)。想像がつかないけれど、やってみたいかも。
お互い波乱万丈な人生を送ってきた大親友が何十年ぶりかに再会して…旅行とか行っていろいろあるとか…。
彩吹さん) それ、平和系だね。一人の男性を奪い合うとかも面白いかも。
霧矢さん) 一人の男を…。
彩吹さん) あ、でも、言ってはみたけれど…あんまりそういうネタのない私たちなので(笑)。
霧矢さん) 笑!!じゃあ、メッチャ仲の悪いふたりが喧嘩したり、罵り合ったりする感じかな(笑)。
──それ迫力ありそうで、見てみたいです(笑)! 【ライブコーナーについて】
──こうしてお話をうかがっていると、すでにトークショーの盛り上がりが目に浮かびます。そして、トーク&ライブ、もうひとつのお楽しみはライブです。霧矢さん) 宝塚時代のものを中心に数曲歌います。
彩吹さん) 心地よく、懐かしくお聴きいただける選曲になっていると思います
──男役の歌を歌われると自然にスイッチが入るものなのですか。霧矢さん) 入りますね。圧倒的に(そのキャリアが)長いので。
ただ、当時のようなメイクもせず、衣裳も少し柔らかくなっているので、現役のころに比べると幾分マイルドになっているかな。でも、今だからこその進化した何かが出せるといいなと思っています。ファンのみなさんも女優になって頑張っているのはうれしいけど、たまには(男役も)見たいなと思われているようです。実際、やっている私たちも男役って独特の爽快感や達成感があるんです。まだ、女性のキーとなると身構えるところもあるのに対し、男役は全部振り払って歌うのが気持ちいいんです。
彩吹さん) 歌ってきた回数も違いますからね。私も高いキーの譜面を手にするとちゃんと出るかなと…いまだに気を使います。やはり18年、当たり前のように男役として舞台に立っていた、何のためらいもなく。そんな日々だったのでね。
霧矢さん) でも、女優になってお母さんの役のときに、ふと男役の経験が活きてくるときもあるんです。ついつい出てしまう包容力が…。
彩吹さん) 動じないスタンスとかもね。
──霧矢さんの『ビッグ・フィッシュ』、彩吹さんの『道化の瞳』、どちらも母親としての芯の強さを感じました。霧矢さん) 『ビッグ・フィッシュ』は、夫は病に伏し、そこで母が家族を支えるようなところがありましたからね。私なりの包容力を出せればとやっていました。そうやって、男役の経験をゼロにするのではなく、それを活かしながら芸につなげていきたいと思います。
彩吹さん) すべてが積み重ねなのだと思います。
──では、トーク&ライブを楽しみにされているみなさんにメッセージを!
赤裸々に(笑)?!
彩吹さん) 第一ホテルさんの歴史、それをお祝いしながら、宝塚時代から応援してくださっている方にも、退団後からファンになってくださった方にも、今の私たちを楽しんでいただけるトーク&ライブにしたいと思います。現役中にはすみれコードというものがあり、話せなかったことも赤裸々に(笑)?!
霧矢さん) といいつつ品性は保ち(笑)。
彩吹さん) もともと私たちは品があるので、そこは大丈夫(笑)。
霧矢さん) 第一ホテルさんは、現役中も退団してからもご縁の深いホテルなので、その80周年をお祝いできることをうれしく思っています。こうして、ゆみことふたりでというのもなかなかないことなので、特別な時間をみなさまと共有したいです。どうぞお楽しみに。
彩吹さん) 司会を務めるのは同期の久路あかりですので、80期の絆もお楽しみに。
【おふたりのこれから】
──最後に、これからの活動の抱負を! 霧矢さん) お仕事の巡り合わせというものを感じています。そして、そこで私にできることは頂いたひとつひとつに対して、常に誠実に丁寧に取り組んでいくことです。劇団育ちだと、自分で動かなくてもお仕事があり、出会いの場が広がっていく。いつも守られていて、受け身でした。性格的にも石橋を叩いて渡るようなところがあったのですが、これからはある意味では怖いもの知らずで、新しいことに挑戦していこうと思います。
彩吹さん) 私は、昨年一年間ミュージカル作品への出演がありませんでした。ライブで歌うことははありましたが、一年を通じて歌いながらお芝居をすることがなかったのは初めてでした。ですので、今度、ミュージカルのお仕事をしたときは、そこで一年間お芝居と向き合ったことで育まれたであろう芝居の力を発揮しないと意味がないと思っています。ミュージカルで、どんな自分に会えるのか楽しみです。

おふたりのトーク&ライブ、3月11日が楽しみ♪
♪第一ホテルさんは創業80周年を迎えます♪

80周年テーマ「つなぐ」~人と人をつなぐ時間~
創業当時から現在、そして未来へ。
人と人とがつながる時間(とき)を大切におもてなしいたします。
おけぴ取材班:chiaki(文)hase(撮影) 監修:おけぴ管理人