新国立劇場では本日12月6日(木)に演劇「スカイライト」が開幕しました。
かつて不倫関係にあった男女が再び出会う夜......。2015年、トニー賞リバイバル作品賞を受賞した傑作を新国立劇場芸術監督の小川絵梨子が演出。
右から)蒼井優、浅野雅博
小川絵梨子が芸術監督就任後初の演出作品として取り上げるのは、演劇の原点とも言える"対話"の力への信頼に基づいた秀作、デイヴィッド・ヘアの『スカイライト』。1995年に初演されて以降、様々な演出家の手により幾度となく上演が重ねられてきました。かつて不倫関係にあった二人の男女のダイアローグは、常に綱渡りのような緊張を孕み、ちょっとした一言で均衡が大きく揺らいでいく様は、まさにドラマティック。登場人物はわずか三人、しかも舞台にいるのは常に二人だけというミニマムな人間関係で描かれます。
出演俳優は蒼井優、葉山奨之、浅野雅博の3人。熱量のある会話劇を支える実力派俳優が揃いました。戯曲の機微を細やかに掬い取る手腕が高い評価を得る小川絵梨子の演出もあわせて、見どころ十分な舞台です。新国立劇場では24日(月・休)まで。その後兵庫公演あり。
おけぴ稽古場レポートはこちら【公演概要】
2018年12月6日(木)~24日(日)
新国立劇場 小劇場
作:デイヴィッド・ヘア
翻訳:浦辺千鶴
演出:小川絵梨子
出演:蒼井 優、葉山奨之、浅野雅博
芸術監督:小川絵梨子 主催:新国立劇場
公演詳細<ものがたり>
ロンドン中心部から離れた質素なアパートに住むキラ(蒼井優)の元に、かつての不倫相手の息子であるエドワード(葉山奨之)がやってくる。妻アリスを亡くして以来、不安定なままの父親トム(浅野雅博)を助けてほしいと言い残し、彼は去る。
同じ日の夜、期せずしてトムもまたキラの元を訪れる。三年ほど前、不倫関係が明るみになった日以来、初めて再会した二人は、夜更けまでこれまでのことを語り合う。お互いへのいまだ消えぬ想いと、解けない不信感、共有する罪の意識の間で大きく揺れ動く二人の会話は、やがてそれぞれの価値観の違いへと触れて行く。相手の急所を射抜く言葉を知っている二人の駆け引きがたどり着く先は......。
この記事は公演主催者からの提供により、おけぴネットが製作しました