【矢田悠祐さん主演】ミュージカル『ハムレット』開幕!


 “悲哀という名の衣装をまとい、奏でる挽歌の彩りは…”(公演チラシより)

 荻田浩一さん演出、矢田悠祐さん主演のミュージカル『ハムレット』が博品館劇場にて開幕。初日を観劇したおけぴ会員の感想コメント&舞台写真をお届けします!
(以下、青字はおけぴ会員感想コメント)


 復讐を誓い、愛憎に引き裂かれるハムレット役を演じるのは、『王家の紋章』『アルジャーノンに花束を』(主演)に続き、荻田浩一さんとタッグを組む矢田悠祐さん。

▼ハムレットの愚かさと、刹那的な衝動、幼さが、黒髪、黒い衣装をまとった細見の体から発する歌声で見事に表現されていました。


シェイクスピア独特の長いセリフ、ハムレットの独白はほぼすべてミュージカルナンバーに。ソロにデュエット、矢田さんの歌声が劇場に響きます。

 シェイクスピア初挑戦の矢田さんが造形したのは、妖しさと若さゆえの青さが同居するハムレット。自己の存在を肯定するために彼が求めるものとは?  荻田演出版ハムレットには、原作のシェイクスピア戯曲にはない、あるしかけが施されています。

▼これまでのハムレットと違った解釈。

▼数限りなく演じられているハムレットに、こういう切り口でいどむのか。とても面白かったです。



ノルウェー王子・フォーティンブラス(米原幸佑さん/写真左)と歌うハムレット。

 シェイクスピア戯曲では物語の終盤に登場し、デンマーク王位の継承を宣言するノルウェー王子・フォーティンブラス。

 …なのですが、なんと米原幸佑さん演じる本作のフォーティンブラスは幕が開いてすぐに登場。ハムレットとの友情を歌い上げます。


ハムレットの“心の友”という設定のフォーティンブラス。
父との関係をめぐり共感し合うハムレットとの絆が物語を動かします。

▼ハムレットの根本は同じながらも、全く見たことのない、新しいハムレットでした。出演者の皆さんの個性も活きていて見応えがありました!


悩めるハムレットをめぐる2人の女性
ガートルード役の彩輝なおさんと、オフィーリア役の皆本麻帆さん。

 もうひとり、荻田版ハムレットの大きな鍵となるのが、彩輝なおさん演じるガートルードの存在です。

 デンマークの王位継承権はガートルードにあり、彼女と結婚した者、または彼女の子どもだけが王座につく権利がある。『ハムレット』のもとになったともいわれる北欧伝説「アムレート」の要素も盛り込んだこの設定が、ハムレットの懊悩に深く、そしてわかりやすい理由を付け加えます。

 ハムレットの母であり、先王ハムレットの妻、そして王弟クローディアスと再婚したガートルード。彼女との結婚をめぐって先王ハムレットと戦ったノルウェー王の息子がフォーティンブラスです。

▼意外な出生の秘密が明かされます。でもストーリーはシェイクスピアに忠実。分かりやすく安心して観劇できました。
元のセリフを巧みに取り入れた歌詞で、タップリと聴かせてもらえて、満足満足。



荻田先生の永遠のミューズで私の好きな彩輝なおさんは、やはり美しかったです!
荻田先生の世界観はやはりいい! 舞台全体に色気があります♪

▼オフィーリアの無垢さ、狂気の笑顔、歌声がほんとうに素晴らしかった。



尼寺へ…! の場面。
ハムレットとオフィーリア、それぞれの心情が切ない…

 さまざまな描き方がされるオフィーリアの狂乱と死ですが、本作での皆本麻帆さん演じるオフィーリアはどこまでも、いじらしく、健気。ハムレットの彼女への思いも本物だったと信じられる可憐さです。

 そしていじらしい、といえば舘形比呂一さんが演じるクローディアスの役設定にもご注目を。兄である先王を手にかけた動機は…。その純な心情を歌うナンバーがなんとも、いじらしい! 

▼ベテランの舘形さんが舞台を締めていて、さすがでした。

▼矢田さんはじめイケメン祭り。それもみんな歌うまさん。そしてレアティーズ役の金井さんが完璧なるプロポーション。目にも耳にも楽しかったです。



クローディアス役の舘形比呂一さん(写真右)と、オフィーリアの兄・レアティーズ役の金井成大さん。

舘形比呂一さんは先王ハムレットの亡霊との二役。
写真中央はホレイショー役の若松渓太さん。

ハムレットが、ただひとりの親友ホレイショーに託したものとは…

▼ホレイショー役の若松さん。誠実な演技と、歌唱力の高さ! 

▼ミュージカルなのでシェークスピア独特の長いセリフまわしもなくわかりやすい。これまでに色々な演出のハムレットを見てきたが一番良かった。



まさかの冒頭から登場! ハムレットの学友、兼見張り役のギルデンスターン(加藤良輔さん/写真左)とローゼンクランツ(木内健人さん/写真右)。耳福なおふたり!

“デンマークによくある名字”のふたりは、王たちに顔と名前を覚えてもらえず…踊ります(笑)!
写真中央はオフィーリアの父・ポローニアス役の小寺利光さん。もちろん、踊ります♪

▼歌や踊りもあるので、暗い内容ではあるけれど飽きることなく観れました。楽曲がどれもなかなかの難曲でしたが、主役の矢田さんをはじめ皆さん歌いこなしていて素晴らしかったです。

▼若い俳優さん達だが、クオリティーが高かった。今後が楽しみです。



▼独特な美意識の中で、現代的でもあり、中世の様でもあり、とてもおもしろいハムレット。


▼シックな色使いの舞台ですが、とてもきらびやかにみえました。

▼舞台がとてもシンプルなのに、変幻自在に場面によって変わって見えます。舞台そのものも美しかったです。



 10名の出演者が繰り広げる荻田演出版・ハムレット。新たな解釈がキャラクターの行動、物語展開をとてもわかりやすくしていて、これまでシェイクスピア作品やハムレットを敬遠していた方にもおすすめしたい“ハムレット”です。

 音楽は la malinconicaと福井小百合さんによるオリジナル。ミュージカルならではの高揚感も! 港ゆりかさんの振付にもぜひご注目ください。

 矢田悠祐さん主演・ミュージカル『ハムレット』は博品館劇場にて、11月18日(月)まで上演中です。




アフタートークも開催♪ 詳細は公式サイトをチェック!

【公演情報】
ミュージカル『ハムレット』
2019年11月8日(金)-18日(月) 博品館劇場

脚本・演出:荻田浩一
音楽:la malinconica 福井小百合
振付:港ゆりか

出演:
ハムレット:矢田悠祐
オフィーリア:皆本麻帆
フォーティンブラス:米原幸佑
ポローニアス:小寺利光
ギルデンスターン:加藤良輔
レアティーズ:金井成大
ローゼンクランツ:木内健人
ホレイショ―:若松渓太
ガートルート:彩輝なお
クローディアス・先王ハムレットの亡霊:舘形比呂一

<あらすじ>
ハムレット──星が炎の尾を引き流れゆく時、悲哀という名の衣装をまとい、奏でる挽歌はどんな彩りなのだろう……?
これまで数多の『ハムレット』が生み出されてきましたが、今回お贈りするのは、鬼才荻田浩一の手によるミュージカル『ハムレット』。
ミュージカルとして上演することにより、音楽の力でドラマのスピード感を上げ、一方で、楽曲の彩りが心情の表現を豊かに膨らませていきます。
シェイクスピアの『ハムレット』を土台としながら、その元となった北欧伝説「アムレート」のイメージを織り込み、様々な解釈の要素も織り交ぜて、親たちの因縁、そしてハムレットの葛藤がどこに起因するかなどを際立たせて、物語に新たな光を当てています。
周囲の人間に対する愛憎に引き裂かれながら復讐のために狂奔するハムレット、その苛烈ないとなみは、王の息子として自我を確立するための闘いであり、その残酷にして純粋な魂の遍歴を鮮やかに描いています。

公演情報詳細

おけぴ取材班:mamiko(文・撮影) 感想コメント:おけぴ会員のみなさま  監修:おけぴ管理人

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