『ファーザー』に続く「家族」3部作の第2作目が登場!
ピーピング・トム待望の来日公演決定!
2020年3月19日(木)~3月21日(土)@世田谷パブリックシアター過去公演舞台写真より
“現代のピナ・バウシュ”とも称されるピーピング・トム3年ぶりの来日!
「家族」3部作の第2作目は『マザー』をタイトルに、
生と死が並ぶ幻想的な世界を描きだす【衝撃的な世界観と驚異のパフォーマンスで観客を魅了する、ベルギーを代表するダンスカンパニー「ピーピング・トム」】
世田谷パブリックシアターでは、日本に初めてピーピング・トムを紹介し、『Le Sous Sol/土の下』(2009年)、『ヴァンデンブランデン通り32番地』(2010年)、『A Louer/フォー・レント』(2014年)、『ファーザー』(2017年)と継続的に招聘公演をおこなってきました。
「ピーピング・トム=覗き屋」の意味の通り、幻想的な世界を覗き見しているような感覚を引き起こす彼らの作品は、カルト的な人気さえ呼ぶ伝説の舞台として好評を博し、これまで各国で表彰されています。
ダンサー、俳優、オペラ歌手など異なる世界で活躍するアーティストが創り出す、ユーモラスでありエモーショナルなパフォーマンスは、唯一無二の新たなジャンルとして世界にその名を馳せてきました。劇場でのスリリングな体験にご期待ください。
【マザー】
『マザー』は、前作『ファーザー』(日本公演2017年)、次回作『チャイルド』と併せ、ピーピング・トムの《家族三部作》のうちの第2弾の作品です。
2016年にドイツのプファルツバウ劇場で初演した後ヨーロッパでツアーを行い、2018年には第19回バリャドリッド国際演劇・ストリートアートフェスティバルで「最優秀舞台作品賞」を受賞しました。
<シノプシス> 惜しまれつつ亡くなった母の葬儀が行われる町はずれの古い建物。白壁の無機質な空間には、古めかしい絵画がかけられている。デジャヴだろうか、以前に訪れた場所とそっくりだ。それはどこかの美術館、もしくは家族の肖像が飾られた私邸の客間だろうか。いや、病院の待合室だったかもしれない。いつ訪れたかも知れぬ場所の記憶をたぐりよせる。秩序と狂気のはざまで、輝かしい記憶と妄想とが重なり合い、見知らぬ他人の思い出話しがいつしか自分の物語へと変容する。過去と現在、未来が交差し、生と死が同時に並ぶショーウィンドーには、やさしさと残酷さ、欲望、苦しみ、愛、怒りに満ちた母の姿が静かに浮かびあがる。
【ピーピング・トム】
ベルギーを代表するダンスカンパニーLes Ballets C. de la B. の中心メンバーとして活躍してきたガブリエラ・カリーソと、フランク・シャルティエによって2000年に結成される。未知なるダンスの創造を目指してカンパニーを「ピーピング・トム=覗き屋」と命名。代表作に、トリロジー【『Le Jardin/ガーデン』(01)、『Le Salon/サロン』(04)、『Le Sous Sol/土の下』(07)】、『ヴァンデンブランデン通り32番地』(09)、『Vader/ファーザー』(14)がある。
ダンサー、俳優、オペラ歌手ら、ジャンルも国籍も年齢すらも異なるアーティストが生みだす、強烈な個性を放つ驚異のパフォーマンスは、カルト的な人気さえ呼ぶ伝説の舞台としてダンス史にその名を刻むとともに、現代のピナ・バウシュと称される程。あまりの人気ぶりに、いま最もブッキングが難しいカンパニーとして、世界の劇場がウェイティングリストに名を連ねている。
これは演劇なのか?ダンスなのか?もはやそんなカテゴライズは彼らには一切通用しない。最も過酷な場面でさえ、悲しみ、愛情、美しさに満ちたエモーショナルなステージ、確かなテクニックとユーモラスでアクロバティックなムーブメントは、他の追従を許さない独創的なスタイルを生み、全く新しいジャンルの舞台としてその名をとどろかせている。
【ガブリエラ・カリーソ(アルゼンチン/コルドバ出身)】
コルドバの舞踊学校を経て、95年よりLes Ballets C. de la B.に参加。『悲しみの共犯者』(95)、『バッハと憂き世』(98)などで中心メンバーとして活躍し、プラテル演出のオペラ『ウォルフ』(03)では振付を担当。ニードカンパニー、リッシー・エスタラス、クーン・アウグスタイネンらの作品にも出演している。近年では、ネザーランド・ダンス・シアター(NDT1)に『ミッシング・ドア』(13)を振り付ける他、女優としてベルギー映画『キッド』(12)に主演(ゲント国際映画祭「スペシャル・メンション」、パリ映画祭「学生審査員賞」受賞)。15年、ミュンヘン・レジデンツ劇場との共同制作により『ザ・ランド』を演出。
【フランク・シャルティエ(フランス/ロアンヌ出身)】
11 歳でダンスを始め、ロゼラ・ハイタワー国際舞踊学校(カンヌ)を経て、20 世紀バレエ団、ベジャール・バレエ・ローザンヌに所属。プレルジョカージュ、ローザス、ニードカンパニーらの作品に出演する一方、Les Ballets C. de la B. に参加し、『悲しみの共犯者』(95)、『バッハと憂き世』(98)、『ウォルフ』(03)に出演。近年では、ヨーテボリバレエ(スウェーデン)への振付けや、オペラ『マルーフカイロの靴屋』(13)[音楽監督:アラン・アルティノーグル、演出:ジェローム・デシャン]の振付を担当する。また、ネザーランド・ダンス・シアター(NDT1)に『ロスト・ルーム』(15)(「スワン賞2016」受賞)、『隠されたフロア』(16)(「スワン賞2017」ノミネート)を振付ける。