『オトコ・フタリ』初日前会見&開幕レポート!



 山口祐一郎さんと浦井健治さんが演じる二人のオトコと保坂知寿さん演じる一人のオンナ。絶妙なチームワークと、田渕久美子さんによってあてがきされた脚本、それぞれの俳優の魅力を知り尽くした山田和也さんの演出。ちょっと早めのクリスマスギフトのようなほっこりあたたかくなる大人のお芝居がシアタークリエで開幕しました! 初日前会見のコメント&舞台写真・お寄せいただいた感想を交えた開幕レポートをお届けします。




【会見レポ】

「非日常が日常となってしまった今、劇場で一瞬でも「あ、私、今日笑った」──そういうあたたかい時間になれば」(山口祐一郎さん)

 それぞれが謎を秘めた登場人物たち、抽象画家の禅定寺恭一郎(山口祐一郎さん)、禅定寺家の家政婦・中村好子(保坂知寿さん)、母を探して禅定寺家へ乗り込んできた青年・須藤冬馬(浦井健治さん)。3人芝居の初日前会見に登壇したのは──4人。そこには謎の女性、ではなく(笑)、大塚千弘さんが!

──みなさんの役どころは。



山口さん)
 エネルギッシュに作品を描いてきた抽象画家ですが、ある作品は生み出すことができない。そのタイトルは「愛」。それはなぜなのか・・・。



浦井さん)
 禅定寺のお屋敷に母を探しにやって来た男・・・。多くを語ることはできませんが、その謎をお楽しみください。この物語は冬馬が人として成長していく、そんな側面も持っています。



保坂さん)
 禅定寺家で家政婦をしている中村好子。先生のお仕事がスムーズに運ぶように気を配る完璧な家政婦なのですが・・・。謎の女性です。


──みなさん「・・・」ですが、大塚さんもやはり。



大塚さん)
 お三方が出会うきっかけとなる女性、ゆりこを“ある形”で演じさせていただいております。これ以上はちょっと・・・(笑)。


──稽古の様子はいかがでしたか。

浦井さん)
 演出の山田さんに「3人の仲の良さが板の上に出てしまっている」と何度も注意されました(笑)。ある日、山口さんが「今日はしゃべらないようにしましょう」とおっしゃったのですが、その5秒後くらいにとてもフレンドリーにみんなとしゃべる山口さんがいました。

保坂さん)
 リアルな会話劇なので、お芝居が自然になればなるほど仲の良さが・・・。男性おフタリが、異常に仲が良いんです(笑)。健治さんの山口さん愛はもちろん、山口さんが健治さんを見守る姿も愛に溢れていて、その構図がすごいなと思いました。

大塚さん)
 本読みから、お稽古場に何度かお邪魔しました。とても居心地のいい親戚の集まりのようなあたたかい雰囲気でした。


──最初に読んだ時から、稽古によって脚本の印象は変わった?

山口さん)
 稽古に入ると、「なるほどこれだけ楽しい本をやるにはそれに見合った大変さ、もとい大変じゃない、こんな魅力的なお稽古ができるんだ」と思いました。とても面白い舞台になっております。ぜひ客席で味わっていただければと思える作品です。

浦井さん)
 本読みから、通し稽古まで、タイトながら楽しめる稽古場でした。そこには常に座長である祐さんの気づかいがありました。明日の初日では、お客様がどんな反応をくださるのだろうか。未知数ですがそれを楽しみながらできる、愛の溢れるカンパニーです。たしかに親戚の集まりのような(笑)。

保坂さん)
 山口さん、健治さんの魅力が凝縮された脚本。軽いタッチの話ですが、結構深くて。若い人、ちょっと・・・若くない人(笑)。それなりに年輪を背負って出てこないと薄くなるお芝居だなと。そこを山田さんと丁寧に作ってきました。


──初日に向けて、山口さんからメッセージをいただけますか。



山口さん)
 お客様からお手紙やメッセージをいただきます。その中に、「最近、私、笑っていないんです」という一文がありました。大変な状況に置かれている方が大勢いらっしゃる。隣の人と楽しくお話することすらできない、非日常が日常となってしまった今、劇場で一瞬でも「あ、私、今日笑った」──そういうあたたかい時間になればいいな。そんな思いで、明日の初日を迎えたいと思います。




【テーマは“愛”】



 山口さんが演じる禅定寺は一筋縄ではいかない芸術家。憎まれ口をたたいたり世の中を斜めから見たり、ちょっとシニカルな面もありますが、そこはかとなくチャーミングな空気をまとうキャラクターになっているところは“あてがき”効果か! 甘党なところもカワイイ!

 禅定寺のティータイム、お茶と「本日のおやつ」を持ってくるのは家政婦の中村好子、演じるのは保坂さん。テキパキしていて、デキる家政婦オーラバリバリです。会話の間がいい!

 そこにやって来たのは浦井健治さん演じる須藤冬馬。母を探しにやって来たというものの、言葉の端々のほころびを容赦なく追及され、真の目的が・・・。一本気! どこか青さも感じさせる冬馬と、それを受け止める好子と禅定寺のコントラストも鮮やか。



 記憶と記録、記録に残すのは忘れるため、愛すること愛されること──。テンポよくやり取りされる会話の中に、人生哲学がちりばめられている。それを決して重苦しくなく、コメディテイストで届ける会話劇。だからこその力量の問われる作品をチームワーク抜群のカンパニーが舞台上に立ち上げます。音楽の使い方、場面の進行などほっこり懐かしいホームドラマを見ているかのような、肩に力を入れずに楽しめる娯楽作品! でも、そこにはプロの芝居や歌(みなさんご存じのヒットナンバーを素朴に歌う、逆に大変そう!)という確かな仕事があります。ピリピリとした日常、まだ完全リラックスしての観劇とはいかないかと思いますが、山口さんが会見でおっしゃったように、「あたたかい」時間となることでしょう。

 観劇は心に彩りを与えてくれるもの。そんなことを思う帰り道でした。『オトコ・フタリ』が、あなたのキャンバスにはどんな画を描くのか。人生における永遠のテーマ「愛」を描く珠玉のコメディをお見逃しなく。


【おけぴ会員のみなさんからお寄せいただいた感想】



◆ずっとクスクス笑って楽しんで、最後には人生について考えて涙ぐんでいました。年の暮れにお勧めのお芝居です!そして、出演のオトコフタリはもちろん素敵でしたが、オンナヒトリもとても印象的で素敵でした。

◆文句なしに楽しく気持ちが明るくなって帰って来ました。テンポ良い掛け合いの面白さ、浦井さんの元気で明るい真っ直ぐイキイキとした持ち味が存分に、山口さんの慈愛に満ちて大らかな輝き、2人を繋ぐ保坂さん。心地よい時間を過ごすことができました。

◆今年の締めくくりにピッタリなお芝居でした。笑える場面もあり、色々な愛について見つめ直したりもできました。

◆祐一郎さんの、いつもより少しだけ低めの抑えた台詞まわしが、本当に心地よくて、あっという間にエンディング…至福の時間でした。



◆フラットな気持ちで観られる、気軽に観られるストーリーでした。そのなかでもいろんな形の愛を考えさせられ、気付かされることも。3人のキャラクターや関係性が自然で、クスッと笑え、出演者のこれまでの作品や役を知っていたらなお楽しめる舞台です。

◆幕が上がって、何が起こるのか…見当がつかないままに展開される、3人の台詞劇。ちょっとサスペンスのスパイスをまといながら、あっという間に一幕が終わります。ミュージカルファンなら、絶対吹き出してしまう、祐一郎さんの一言を、お楽しみに!

◆現代のストレイトプレイなので、事前予習ナシでも楽しめるオトナのラブコメです。登場人物は、3人のみ。それぞれ見せ場がたっぷりあるのでファンの方は更に楽しめます。クスクス笑えて、ほっこりする、免疫力が上がる舞台です!




【公演情報】
『オトコ・フタリ』
2020年12月12日~30日@日比谷シアタークリエ
2021年1月15日~17日@梅田芸術劇場シアタードラマシティ
2021年1月23日、24日@刈谷市総合文化センターアイリス

<スタッフ>
脚本:田渕久美子
演出:山田和也

<キャスト>
山口祐一郎 浦井健治 保坂知寿
大塚千弘(声の出演)

<ものがたり>
物語はある画家のアトリエから始まる―――。
キャンバスに絵筆を走らせているのはその主、禅定寺ぜんじょうじ恭一郎きょういちろう(山口祐一郎)。
「先生、お茶が入りました」
その声がけに絵筆を止め、家政婦の中村なかむら好子よしこ(保坂知寿)が運んできた薔薇のお茶を口にする。
「ところで先生、こちらの作品にはいつおかかりになるんですか?」
好子の目線の先にはまっ白のキャンバスが置かれている。
「愛、ねぇ・・・」
女性には不自由しない恭一郎だが、“愛”をテーマに、と引き受けたこの作品にはなぜか取り掛かることができなかった。
そこには誰にも言えない、言ったところで信じてはもらえないだろうある理由があったのだ。
と、ドタバタとうるさい足音が彼の思考を遮る。
「禅定寺恭一郎さんですか?」
息を荒げながら一人の若者がアトリエに踏み込んでくる。
「須藤すどう冬馬とうま(浦井健治)と言います。僕は・・・母を探しに来たんです。母を出せ、今すぐに!」
訳が分からない恭一郎と好子、しかし冬馬と名乗る青年は怒りの表情を携えたまま、恭一郎をまっすぐ睨みつけるのだった―――

公演HPはこちらから


アリージャンスおけぴ観劇会 12/23(水)15時締切で抽選エントリー受付中


感想寄稿、おけぴ会員のみなさん
おけぴ取材班:chiaki(会見撮影・取材・文)監修:おけぴ管理人

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