1950年に連載が開始された、チャールズ・M・シュルツ著のコミック『ピーナッツ』。いわゆるチャーリー・ブラウンとスヌーピーのポップでキュート、そしてシュールなお話たちを元に生まれたミュージカル『きみはいい人、チャーリー・ブラウン』。シアタークリエに初登場した2017年の公演の盛り上がりも記憶に新しい素敵な作品が、待望の再演!チャーリー・ブラウンが、ライナスが、ルーシーが、サリーが、シュローダーが、そしてスヌーピーが帰ってきます。
6名のキャストが登壇した初日前会見の様子をレポートいたします。もう、かわいい!!!
──いよいよ初日です!意気込みと見どころを!
チャーリー・ブラウン役:花村想太さん
花村さん)
前の出演作ミュージカル『RENT』は公演を完走することができませんでした。今回は、まず、完走したいという思いがあります。その上で、みなさんへハッピーを届ける。上演できることが当たり前ではありません。それをしっかりと心に刻みながら、1公演1公演、命がけで務めたいと思います。見どころは、僕のしゃべり声の高さです(笑)。
ライナス役:岡宮来夢さん
岡宮さん)
緊張しています! 仲間と一緒に完走したいと思います! (手にしている)この毛布をライナスがどれほど深く愛しているのかをステージ上で表現できるかが、僕にとっての挑戦です。そして、みなさんにライナスをより一層愛していただけるように頑張ります。
ルーシー役:宮澤佐江さん
宮澤さん)
私にとって一年以上ぶりのミュージカル出演となります。緊張もしていますが、今、初日に向けた準備をしている段階から感慨深いとよろこびを噛みしめています。なによりも私たち6人がキャラクターを愛し、キャラクターになりきって、噓なく、素直にルーシーとして生きる日々を楽しみたいと思います。
サリー役:林愛夏さん
林さん)
世界中で愛されている「ピーナッツ」という作品を、お芝居を通して素敵に表現できたらいいなと思います。見どころは、子どもの身体的な動きを研究したので、そこに注目して見ていただきたいです。
シュローダー役:植原卓也さん
植原さん)
これまで何度かシアタークリエの作品に出演させていただいたのですが、キャスト6人だけでやるというのははじめてです。この人数で、この世界観を明るくハッピーにお届けするのは簡単なことではないと思いますが、しっかりといい空気感でお届けできればと思います。どの曲もポップで愛らしいこの作品。オープニングナンバーから舞台上で歌い演じていてとても楽しいので、そこが最初の見どころです。
スヌーピー役:中川晃教さん
中川さん)
いよいよ初日!こうして囲み取材を受けている、まさに今、初日の幕が開くことを実感しドキドキしています。キャラクターをしっかりとまとい、さらにそれぞれの魅力をもったメンバーで、イキイキと可愛らしく──お客様がこのものがたりにすっといざなわれるような滑走路をご用意してお待ちしています。実は、この作品は断片的なものがたりが連なっています。ひと月以上の稽古を重ねる中で、断片と連続性、その間に毎日、毎回何かを発見し、進化し続けることができました。それは今日も、明日も続くでしょう。役者にとっても深い、ミュージカルとしても深い作品です。見どころは、そんな作品に私たちが全身全霊で向かっている姿、そしてかわいらしさです。
──この作品は「しあわせはだれにでも、どこにでもある」というメッセージが込められています。みなさんがしあわせを感じる瞬間は。
花村さん)
大好きな納豆を食べたときです。
中川さん)
大粒派?小粒派?
花村さん)
食べ方によりますね!ご飯にかけて食べる、焼きそばにいれる──こういうときにはこの納豆が合うとか、研究するのが好きです。(記者の)みなさんの手が止まっていますが大丈夫でしょうか。この話題、どなたも記事にする気がないんじゃ……(笑)
岡宮さん)
僕はおうちで歌を歌っている時間が好きです!あと、この作品の稽古が始まってから、チャーリー・ブラウンの台詞にもあるような「朝の青空の清々しい気持ち」と向き合うようになりました。それもすごいハッピーだなと、作品から学んでいます。
宮澤さん)
愛犬と戯れている時間が好きです。なにもかも、すべてひっくるめて愛おしい。中川さん演じるスヌーピーを見ていると、ついつい横に愛犬の顔が浮かんじゃって(笑)。
林さん)
悩むんですけど──食べているときと寝ているときです。好きなものは、牛タンとお寿司です(笑)。
植原さん)
僕、こう見えて甘いものがすごい好きなんです。ここ数日、劇場入りしてからも、帰宅後、最後は甘いものを食べて一日を締めくくる。それが小さなしあわせです。
中川さん)
このカンパニーでの日々がしあわせです。想太くんが、ちょいちょい鼻歌でかっこいいフレーズを口ずさむと、それに素直に来夢くんとか佐江ちゃんがカッコイイと言って。自然発生的に僕も参戦──その瞬間に音楽って、カンパニーって最高、しあわせだと感じます。
──最後に、花村さんからひと言!
花村さん)
「素敵な時間がみなさんをお待ちしています」と、僕たちは胸を張って言えます。みなさんの時間を少し僕らにお貸しいただければ、最高の時間としてお返しします。ぜひ、シアタークリエ、そして全国の劇場へ足を運んでください。
キャッチーな音楽たちに乗せて慣れ親しんだキャラクターたちが紡ぐ最高にハッピーな言葉の数々。そこにちょこちょこと挟まれるシニカルなメッセージ、楽しいだけじゃない、心にしみる哲学的なギフトも届けてくれる「ピーナッツ」の世界。かわいい!と油断していると、思わず涙腺崩壊。観劇後には心が浄化されているような素敵な作品です。
おけぴ取材班:chiaki(撮影・文)監修:おけぴ管理人