【歌唱動画あり】ミュージカル『ジャック・ザ・リッパー』日本初演 歌唱披露会レポート

現在上演中


 韓国で大ヒットを記録した、チェコ生まれのミュージカル『ジャック・ザ・リッパー』日本初演がまもなく開幕!初披露となる本番衣裳を着用したメインキャスト8 名による歌唱披露会が行われました。

 19世紀末のロンドンで実際に起きた未解決連続殺人事件をモチーフにした本作。来日公演などで観客を魅了した、あの熱狂が蘇るとともに、演出の白井晃さんをはじめとする日本版クリエイターの手腕で新たな魅力をまとって届けられる『ジャック・ザ・リッパー』への期待が膨らむ歌唱披露の様子をレポート!レポ後半にはおけぴ編集のダイジェスト映像&JTRの魅力紹介も!


 最初にご紹介するのは、ダニエル役の木村達成さんとグロリア役のMay’nさんによる「もしかしたら」




ダニエル役:木村達成さん
真っ直ぐ!


グロリア役:May'nさん
儚さ

 出会って一目で惹かれ合うダニエルとグロリアのラブ・デュエット。韓国版でも数多の観客をキュンキュンさせてきた、まさに“ラブ・デュエット”の王道ナンバー!!ダークな世界観の本作の中でも一瞬のきらめきを担う名曲。木村さんがキラキラ、いやキラッキラの青年医師ダニエルとしてそこにいます!その熱いまなざしを受けるMay’nさんも戸惑いと喜びが入り混じるグロリアの素直な感情を表現。映像だけでもニヤニヤしてしまいますね。(詳細は控えますが、韓国版の二人の出会いのシーンにはびっくりするようなキュン芝居があります。果たして、あのシーンはあるのか・・・ひそかな楽しみです)


 続いてはモンロー役の田代万里生さんによる「特ダネ」



モンロー役:田代万里生さん
野心!

 キャスト発表の際に最大のサプライズだった田代さんのモンロー。これまでのイメージでいくとダニエルど真ん中の田代さんがモンローとは!!スクープを狙う記者の本能、業を感じさせるキャラクターを象徴する楽曲を嬉々として歌う田代さんの姿に、新たな魅力を感じます。特ダネで世間をあっと言わせる、功名心や支配欲、万能感さえ漂わせるモンローの笑顔の根底にある欲望。エゴの権化を軽やかに演じる田代モンローが楽しみ!!


 エリアンナさんはポリーの名曲「捨てられたこの街に」を披露。



ポリー役:エリアンナさん
切なさ

 力強く歌い上げるポリー、その瞳に宿る哀しみ。エリアンナさんの歌唱力が爆発です!「ロンドン」という街を憎みながらもそこに生きる女の性(さが)。アンダーソンと恋仲だったポリーの健気さ、大人の恋の切なさも見どころです。


 そして、そんな「ロンドン」に生きる男アンダーソンを演じるのは松下優也さん。楽曲は「俺はこの街が嫌いだ」



アンダーソン役:松下優也さん
憂い…
 
 アウトローなアンダーソンの孤独と愛をしっとりと歌い上げる松下さん、その繊細で甘美な歌声に引き込まれます。作品に漂う退廃的な空気、その重さが誰よりも色濃く投影されるアンダーソンの苦悩をどう見せるのか、本番がますます楽しみになります。


 続いては、ダニエル役:小野賢章さん、アンダーソン役:加藤和樹さん、モンロー役:田代万里生さんによる「最後のチャンス」




ダニエル役:小野賢章さん
覚悟!


アンダーソン役:加藤和樹さん
苦悩…

 殺人鬼・ジャック逮捕に向けた、まさに“最後のチャンス”、崖っぷちの秘策にかけるダニエルの決意、アンダーソンの企て、モンローの野心が交錯する楽曲、芝居歌の極み。小野さんの硬質な歌声に加藤さん、田代さんの張りのある高音が畳みかけることで緊張感と高揚感が溢れ、すでにとてもドラマティックな仕上がりに。その中心にいる小野ダニエルの追い詰められた男のギリギリの心情表現が際立つヒリヒリするようなシーンになっています。


 お待たせいたしました!と言わんばかりに最後に登場するのは、加藤和樹さんと堂珍嘉邦さん、ダブルジャックによる「こんな夜が俺は好き」



ジャック役:加藤和樹さん
解放!


ジャック役:堂珍嘉邦さん
誘惑!

 これまでの楽曲とはガラリと違うロックテイストの楽曲を歌うお二人がなんともエロティックでカッコイイ! ミステリアスな殺人鬼ジャック、自由度の高い、ある種“自由演技”(もちろん白井さんの演出の範囲内で)とも言えるほどに、お二人の個性が際立っています。いろんなものを背負った登場人物、重苦しいロンドンの街の空気、それを吹き飛ばすような発散ソング! 加藤さんは漬物石5個くらい背負った感のあるアンダーソンと解き放たれたジャックの対比も楽しみになるパンチのきいたジャック! 堂珍さんは軽やかにするりと人の気持ちに入り込んでくるような魅惑のジャック! それぞれの角度から観客を、世の中を挑発するようなビッグナンバー。シンガーとしても活動しているお二人ならではの歌の力で、聞いていると気持ちよくなってくる・・・ジャックの誘惑は危険!




 全体を通しての印象は、やっぱり曲がいい!そして、どの曲も詞がすんなりと入ってきます。高橋亜子さんによる訳詞のなじみっぷりが半端ないです!メロディと心情(歌詞)がしっかりとリンクし、心にしみるんです。「もしかし~た~ら~」「なにがあって~も~」と思わず口ずさんでしまいます。素敵。


<作品の魅力紹介>

 1888年ロンドン。娼婦を狙った連続殺人事件、通称“ジャック・ザ・リッパー(切り裂きジャック)”事件を追うアンダーソン刑事の前に一人の男が現れる。男はアメリカから来た外科医ダニエル。

 ダニエルは言う「自分は犯人を知っている」と──

 そこから繰り広げられる7年ぶりにロンドンを訪れたダニエルの回想、アンダーソンの部屋を訪れたダニエルの証言、そして現在。その時間軸がピタリと繋がった時の衝撃。それはある種の快感をもたらします。

 一方で行き詰る捜査。アンダーソンはジャック逮捕に向けたおとり捜査を秘密裏に遂行しようと計画するが、ロンドンタイムズ紙は “ジャック・ザ・リッパー”の殺人予告記事の号外を出してしまう。その記者こそが、麻薬中毒者で金が必要なアンダーソンの弱みにつけこみ、情報提供の取引を持ち掛けたスクープ狙いのモンロー。

 果たして、殺人鬼“ジャック・ザ・リッパー”は…その正体とは…?

…という事件の真相を追うスリリングな展開とともに、大きな見どころとなるのがロマンスパート。ダニエルが一目で恋に落ちた娼婦グロリア、アンダーソンとかつて恋仲だったポリー。二人の女性との関係の描写もドラマティックで切ない!!

 最後の最後まで目が離せない、終盤は怒涛の展開に圧倒されまくるミュージカル『ジャック・ザ・リッパー』。観劇後はものすごい疲労感だったことが思い出されます。でも、不思議なことに、「あ~しんどかった~、おかわりっ!」とすぐにまた見たくなる。恐ろしいくらいに中毒性のある作品なのです。


<キャスト&演出家トークより>

 ダイジェスト映像では、加藤さんが思わず立ち上がる⁉ キャラ崩壊の危機の場面と白井晃さんの日本版再構築の肝についてのお話を♪



演出:白井晃さん
(本作は)実際の未解決事件から想起して書かれましたが、なぜこんなにも長く、我々の中に記憶が残っているのかをヒントに、描いていこうと思っています。登場人物はとても一途で、“止められない感覚”があります。それが今の我々の状況で、生きることを止められない感覚と繋がるのではないでしょうか。

ダニエル役:木村達成さん
(ダニエルのナンバーの中に)「もう止められない」と歌う部分があり、それが僕の背中を後押してくれます。もう後戻りできない、突き進むしかないという覚悟をくれるんです。(木村さんのマント捌きも、乞うご期待!)

ダニエル役:小野賢章さん
 稽古場で役を追い込んでいくと、グロリアに対しても愛情だけでなく怒りなども芽生えてくるなど、日々、変化を感じています。自分自身の課題も変化しているので、ひとつずつクリアしていきたいです。

アンダーソン役/ジャック役:加藤和樹さん
 アンダーソンは、一匹狼なところもありながら、本心を伝えたくても伝えられない不器用さがあります。彼の心の中にある光と闇を意識して演じていきたい。
 ジャックはつかみどころがない役で、彼がなぜ娼婦たちを手にかけていくのかを紐解きつつ、彼が持つ狂気性を、彼に寄り添いながら見つめていかなければと思っています。

アンダーソン役:松下優也さん
 アンダーソンという人物の内面が見えるのは、ポリーと一緒にいるとき。ただ、その場面は多くないうえに、言葉数も少なく、二人で歌っているわけでもない。でも、ポリーの歌や芝居に引っ張られて、居心地がよく演じられています。

ジャック役:堂珍嘉邦さん
 人をたきつけ、悪の心そのものに染まり、自分以外の人間に移り変わる。それを快感につなげることでジャックというキャラクターに厚みが出ると思っています。ここからさらにジャックの気持ちにダイブしていきます!

グロリア役:May'nさん
 グロリアがダニエルと出会ったときの力強い前向きな気持ちは、夢を信じて一人で上京してきた私自身のそれと重なります。大切なものを信じて、未来に向かって歩んでいく!というグロリアの姿に共感しながら演じています。

ポリー役:エリアンナさん
 これまで感情が揺れ動くようなロマンスパートのある役を演じたことがあまりなかったので、ポリーという役はチャレンジ。ポリーが心の鎧を脱いで気持ちを吐露するシーンで、アンダーソンに寄りかかったら、感情があふれて涙が出そうになりました。ポリーの気持ちの根源が感じられた、ブレイクスルーの瞬間でした。

モンロー役:田代万里生さん
 新聞記者であるモンローが、「ジャック・ザ・リッパー」という言葉を世に広めていくように、僕らのミュージカル『ジャック・ザ・リッパー』を早く皆様にお届けしたいです。他の役は苦悩していることが多いけれど、モンローは快楽として特ダネを求めながら終始ワクワクしている。このエネルギーを劇場で爆発させたいです。




 ミュージカル『ジャック・ザ・リッパー』は、9月9日(木)~29日(水)まで、日生劇場にて上演ののち、10月8日(金)~10日(日)は大阪・フェニーチェ堺 大ホールにて上演予定です。お見逃しなく!



【公演情報】
ミュージカル『ジャック・ザ・リッパー』
2021年9月9日(木)~9月29日(水)@日生劇場
2021年10月8日(金)~10日(日)@フェニーチェ堺 大ホール

<スタッフ>
作曲:Vaso Patejdl
作詞:Eduard Krecmar
脚本:Ivan Hejna
演出:白井晃

翻訳:石川樹里
訳詞:高橋亜子
音楽監督:島健

<キャスト>
ダニエル:木村達成・小野賢章(Wキャスト)
アンダーソン:加藤和樹・松下優也(Wキャスト)
ジャック:加藤和樹・堂珍嘉邦(Wキャスト)
グロリア:May'n
ポリー:エリアンナ
モンロー:田代万里生

朝隈濯朗 伊佐旺起
石井雅登 齋藤桐人 常川藍里
水野栄治 森内翔大 りんたろう
碓井菜央 岡本華奈 熊澤沙穂
香月彩里 菅谷真理恵
ダンドイ舞莉花
永石千尋 橋本由希子

<ストーリー>
1888年ロンドン。
刑事のアンダーソン(加藤和樹・松下優也)は娼婦だけを狙う、“ジャック・ザ・リッパー”と呼ばれる殺人鬼(加藤和樹・堂珍嘉邦)を追っていた。残忍な犯行で解決の糸口も見えないため、マスコミを排除し非公開で捜査を進めようとする。 しかしロンドンタイムズ紙の記者、モンロー(田代万里生)はスクープ記事のネタを狙って アンダーソンに近づく。 モンローは、麻薬中毒者で金が必要なアンダーソンの弱みにつけこみ、情報提供の取引に応じさせてしまう。

4度目の殺人現場で、アンダーソンの前に男が現れ「犯人を知っている」と告白する。「そいつの名前はジャックだ」と。 彼は、7年振りにアメリカからロンドンにやってきた外科医ダニエル(木村達成・小野賢章)。 7年前、ダニエルと元娼婦のグロリア(May’n)はジャックと出会っていた。

犯行が重ねられ事件は混迷を極めていく一方。 アンダーソンはダニエルの告発に基づき、おとり捜査を計画するが、ロンドンタイムズ紙は “ジャック・ザ・リッパー”の殺人予告記事の号外を出してしまう。 そして、アンダーソンと彼のかつての恋人だったポリー(エリアンナ)までもが事件に巻き込まれる。

果たして、殺人鬼“ジャック・ザ・リッパー”の正体とは…?
そして、本当の目的とは…?

公演HP:https://horipro-stage.jp/stage/jacktheripper2021/

素材提供:ホリプロ
おけぴ取材班:chiaki(文)監修:おけぴ管理人

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