2022年4-6月新国立劇場 演劇3作品出演者決定! 新国立劇場2021/2022シーズン演劇
『アンチポデス』『ロビー・ヒーロー』『貴婦人の来訪』の3作品の出演者が決定いたしました。
小川絵梨子芸術監督4年目の
シリーズ企画は「声 議論, 正論, 極論, 批判, 対話…の物語」。対面を避け言葉だけのコミュニケーションとそのツールを手に入れた現代人が、一方的に投げつける、あるいは、投げつけられる言葉の多くは、時に正論のようでただの批判になっていないだろうか、極論をぶつけるだけで議論として成立さえしていないのではないか。時として、相手を傷つけることが目的になっていないか。直接耳に届く声と、内なる声に耳を傾け、そこから始まる議論や対話を描く作品が並びます。
シリーズ「声 議論, 正論, 極論, 批判, 対話…の物語」 Vol.1
『アンチポデス The Antipodes』<出演>
白井 晃、高田聖子、斉藤直樹、伊達 暁、富岡晃一郎、
亀田佳明、草彅智文、八頭司悠友、加藤梨里香 第一弾は、『フリック』で 2014 年ピュリッツァー賞も受賞したアニー・ベイカーによる『アンチポデス』。「地球の裏側」を意味するタイトルを冠した戯曲に登場するのは、閉ざされた部屋で物語を作り出す、という作業をしている8人の男女。人に渡す言葉の在り方を、他者との関係性を、今一度、立ち止まって考えたい、というテーマのもとにお届けする「ものがたりを紡ぐ“言葉”にまつわる物語」。危機に陥った世界にとって「ものがたり」がどのような価値を持つのか、観客と一緒に考えたいと、小川絵梨子自らが演出をいたします。
シリーズ「声 議論, 正論, 極論, 批判, 対話…の物語」 Vol.2
『ロビー・ヒーロー Lobby Hero』<出演>
中村 蒼、岡本 玲、板橋駿谷、瑞木健太郎 シリーズ第二弾は、2017年アカデミー賞脚本賞受賞で話題となった映画『マンチェスター・バイ・ザ・シー』のケネス・ロナーガンが執筆しました。
自分のやりたいことを見いだせずロビーの警備員として過ごしている若者が、おもわず口を滑らせてしまったことから起きるトラブルとその顛末を描いています。ジェンダー、上司と部下、人種など、さまざまな格差のレイヤーがある中で、彼なりに考えて起こした行動は、果たして正義なのか、正論とはいったい何なのか...。自己承認欲求が SNS であふれ出す現在、さまざまな角度から考えられ身近に感じる戯曲です。
2001年オフ・ブロードウェイ初演、翌年にはウエストエンドで上演、18年にはブロードウェイでリバイバル上演されました。新国立劇場初登場の桑原裕子を演出に迎え、日本初演でお贈りします。
シリーズ「声 議論, 正論, 極論, 批判, 対話…の物語」 Vol.3
『貴婦人の来訪 Der Besuch der alten Dame』<出演>
秋山菜津子、相島一之
山野史人、加藤佳男、外山誠二、福本伸一、津田真澄、山本郁子、斉藤範子
高田賢一、清田智彦、谷山知宏、髙倉直人、福本鴻介、田村真央 ほか シリーズ第三弾は、フリードリッヒ・デュレンマットの代表作『貴婦人の来訪』をお贈りします。1956年に初演された本作は、全体主義へと傾倒していった社会への痛烈なアンチテーゼとして話題を呼び、その後、世界各国で多くの演出家の手によって上演され、舞台のみならず、映画やオペラ、ミュージカルとしても上演され続けている名作です。
議論を重ねた上での他者との対話が、人間関係にどのような影響を及ぼし、どのような社会を形成するのか。演出に、新国立劇場では『どん底』での大胆でユニークな演出も記憶に新しい五戸真理枝を迎え、お届けするシリーズ最終作。どうぞご期待ください。
この記事は公演主催者の情報提供によりおけぴネットが作成しました