劇場を変えて、さらにパワーアップする人気作森山開次による、大人も子どもも楽しめるダンス作品の第二弾として2019年に新国立劇場・小劇場をはじめ全国で大好評を得た『NINJA』が、中劇場での上演版として戻ってきます。

撮影:鹿摩隆司
思わず口ずさみたくなるテーマソング「ひっそり、こっそり、ひっそり...♪」に合わせて躍動する忍者たちが不思議で楽しく、クールな世界を作り出します。子どもたちも、かつて子どもだった大人たちも心掴まれる舞台です。ここからは3つのキーワードで作品世界を紐解きます。
Keyword1.忍者ごっこがモチーフに!?ダンスの“忍術”

忍者・森山開次 影との戦い
撮影:鹿摩隆司
NHK の『からだであそぼ』をはじめ、新国立劇場では『サーカス』『NINJA』、そして新国立劇場バレエ団『竜宮 りゅうぐう』など、子どもが楽しめる作品を手掛けてきた森山開次。子どもの頃に手裏剣を作ったり、高い壁によじ登ったり飛び降りたり、忍者ごっこをして遊んだ記憶を作品に取り込んだという。それを体現するのは、バレエ、コンテンポラリーダンス以外にも新体操出身など身体能力の高い、個性豊かなダンサーたち。子どもだけでなく大人も思わず童心に帰って、ダンサーたちが繰り出す“忍法”に夢中になるはず。
Keyword2.自然界に“忍ぶ”ものたちへの眼差し

草むらに潜むカエルは蝶々を狙って飛び回り…?
撮影:鹿摩隆司
昆虫、動物など自然界に忍ぶものたちのダンスも、“忍者”から連想されたイメージとともに展開していきます。カエルが跳んだり、アメンボが泳いだり、ナメクジが神秘的にたゆたうダンスを踊ったり…。少年時代に夢中になった虫捕りなどの自然との戯れも創作の原点となっており、どこか懐かしさやノスタルジーを感じさせるシーンが次々と連なっていきます。
Keyword3.中劇場という空間を生かして

撮影:鹿摩隆司
初演時に上演した小劇場と異なり、今回は中劇場に場を変えて上演します。森山はインタビューで
「中劇場は山と谷を感じてもらえるような、スケールのある空間。森の中にいるような感覚になって舞台を楽しんでいただきたい」と話しています。森山は振付だけでなく、舞台美術や衣裳を含めた総合的なアートディレクションを行い、中劇場の中いっぱいに世界観が広がります。そこで野山を駆け巡るように踊るダンサーたちと一緒に、山を登り谷を駆け降りるイメージを膨らませながら、舞台をお楽しみください。
この記事は公演主催者の情報提供によりおけぴネットが作成しました