チラシビジュアルが届きました(9/4)
公演スケジュールや客席配置イメージなど、
公演HPも併せてご覧ください!
◆劇作家・映画監督・CM ディレクターとして活躍する山内ケンジさんによる書き下ろし新作公演
KAAT×城山羊の会『温暖化の秋 -hot autumn-』。
趣里さん、橋本淳さん、岡部たかしさん、岩谷健司さん、東野絢香さん、笠島智さん、シソンヌのじろうさんの出演が発表されました。
長塚圭史芸術監督がその魅力を
「我々が普段忘れかけている、あるいは忘れようとしている本能、本来隠しておくべき欲望、人間の負の部分を絶妙なユーモアで包んでいる」と語る山内ケンジさんの新作。演劇を観たことが無い方に初めての演劇体験として観劇して欲しいという長塚監督の思いもを引き受けてKAATでの公演が実現です。
気になるお話は……
女は、男を好きで結婚したいと思っている。
ところが男は別の女と二股をかけていた。
女は悲嘆に暮れた。
暮れながら、女は、あたしはなんて感情が豊かなんだろう、と驚きつつ、自死することにした。
それはよくない、と言う者や、男に復讐するべきだ、と言う者がいた。
女は自死するのはやめ、復讐について考えるようになった。
復讐を考えている自分が嫌いじゃない、と思った。
あなたは、もともとあの人を好きではなかったのでしょう、と男が二股をかけた女が言った。
女は言われてドキリとした。
復讐はやめた方がいい、と言う者が現れた。
長塚さん、山内さん、趣里さん、橋本さん、じろうさんのコメントをご紹介いたします。
KAAT 神奈川芸術劇場芸術監督 長塚圭史 コメント
神奈川県でも山内ケンジさんの作品を観たい。そんなシンプルな思いから始まりました。どういう演劇が生まれるのかはまだわかりません。山内作品は、まず俳優があり、題名が生まれ、未知なる会話が紡がれていくのです。それは作者の現在を捉える瞳を映す鏡のようでもあります。山内作品が面白いのは、私たちが日常生活で表に出せない、あるいは胸の内に抱えていても忘れようとしている期待や欲望が鮮やかに零れ落ちるからです。そして劇の終わりには一体どうしてこんなことになってしまったのかと途方に暮れ、きっとまた次も観ようと中毒化していくのです。まだ劇場に訪れたことのない方も是非。照れくさいような演劇の先入観をきっと打ち砕いてくれます。ユーモアたっぷり且つヒリヒリとした大人の会話劇を存分にお楽しみください。
作・演出 山内ケンジ コメント
すみません!要するにいつもホンが遅いのです。書いている途中で考えすぎてしまうからです。
昔はあんなに毎日が楽しかったのに、なぜ今はこんなにつらくて大変な日々なのだろう、などと考えてしまいますね。コロナにも疲れた。それから「正しいこと」にも疲れています。
なぜ疲れるのか。乳酸がたまるかららしいです。その一方で、乳酸と似た「失恋」の感情を思い出さない訳にはいきません。失恋の苦しさ悲しみを、もはや忘れているからです。『温暖化の秋』は、その感情をただただ見つめる話になります。
言うまでもなく、こういう小さな話は、客席五十人ほどの場所でひっそりと上演されるのが通常です。しかし今回、長塚圭史さんから光栄なるオファーをいただき、このような立派な建物の上の方で行わせて頂くことになりました。
果たしてご期待に沿う事ができるのか不安なので引き返したい気持ちも正直あるのですが、ここまで来たからには、素晴らしいキャストのみなさんと一緒にどのような風景の場所に辿り着くのか、見届けてから家に帰りたいと思っています。よろしくお願いいたします。
趣里 コメント
心の奥を覗かれているような、これでもか、という"人間"を感じる山内さんの作品が大好きで、その中に入ることが長年の夢でした。
本当に光栄に思っています。楽しんでいただけるよう、全身全霊で向き合いたいと思います。
橋本淳 コメント
今作への参加、心の底から嬉しく、様々な感情が方々へ迸っております。
いつも山内さんからのオファーは、
「あっちゃん、3 年後くらいのここらへん、何してますか?」
と会話の途中に挟み込まれる、このようなフワッとした、やり取りから始まります。そこから、正式なオファーが来るのを、今か今かと毎回待ち侘びてる日々は贅沢な過ごし方。そして新作の台本が、日毎に 1 ページ 1 ページ渡される、あの楽しみで待ち焦がれる垂涎な日々を過ごせると思うと、幸せで仕方ないです。
つまりは、山内さんからは、いつも生活をも、満たしてもらえるのです。細やかな難しいやり取りを体現し、その対価として、今回も満たされるよう、きちんと努めます。
じろう(シソンヌ) コメント
城山羊デビューは 2013年。初観劇後、その面白さに衝撃を受け物販で売られていた脚本を全部買って帰りました。毎公演楽しみながらも、自分がここに立てたら何ができるだろう、などと考えながら観るようになりました。なので昨年このお話を頂いたときは飛んで喜びました。もっと面白くなりたいんです。感覚的には海外挑戦に似た気持ちです。今スポーツニュースを見ながら書いてるせいもあります。海外でやれるのか、すぐ帰国するのかわかりませんが、貴重な経験になることだけは間違いありません。監督に泣かされないかだけが心配です。成長して帰ってきたいと思います。
この記事は公演主催者の情報提供によりおけぴネットが作成しました