新国立劇場の宮田慶子演劇芸術監督が、
新国立劇場演劇研修所の修了生とベテラン俳優さん達と共に
見ごたえある本格派の作品を制作するシリーズ第一弾!
福田善之さん作、宮田慶子さん演出の舞台
「長い墓標の列」のお稽古場を拝見してきました。
時代は、第二次世界大戦の直前。
東大で実際に起きた“河合栄治郎事件”をモデルに
思想弾圧を受けながらも、自身の哲学を貫き通した先生のお話です。
(後ろ:小田豊さん、手前:村田雄浩さん)
ファシズム批判を唱えたために、著書、それも教科書までもが発売禁止となり、
大学からは自主退職を促され、家族にも危険が及ぶかもしれない・・・
それでも自分の哲学を貫き通す山名教授(村田雄浩さん)。
(左:北川響さん、右:村田雄浩さん)
先生と共に大学を辞めるか、
でも正直自分は研究は続けたい..
弟子達それぞれのとった選択とは...
(左から北川響さん、村田雄浩さん、遠山悠介さん、古河耕史さん)
揺るぎない強い信念の元に山名教授が発する一言一言、
そして弟子達や学生達一人一人が自分の意見、信条を強く持ち、
まっすぐに議論を戦わせるその姿に、思わず胸熱くなりました。
(指をさしているのは聡明でクールな城崎役・古河耕史さん)
第二次大戦頃の話ではありますが、
昨今起きている出来事にも通じるところが多く、
彼等の言葉、思いが時代を超えて響いてくるんです。
また、熱い議論ばかりでなく、少し頬赤らむような場面も。
(左・那須佐代子さん、右・熊坂理恵子さん)
今回は一幕の通し稽古でしたので、
二幕を拝見できなかったのですが、続きがどうしても気になったので
台本を拝借して読ませていただきました。
後半、山名教授と弟子達が議論する場面があるのですが、
ここは台本を拝読していただけでも興奮!
演出・宮田慶子さんの言葉を拝借しますと、
まさに“痛烈で濃密な会話”劇!
果たして舞台上でどのように議論が展開するのか。
それぞれの弟子達がどのような運命を辿るのか。
ぜひ劇場で見届けてきて下さい。
(劇場は新国立劇場小劇場ですので舞台上と同じ空気感を味わえると思います!)
出演は、山名教授役の村田雄浩さんを筆頭に
那須佐代子さん、石田圭祐さん、小田豊さんら実力派俳優陣に加え、
古河耕史さん(一期生)、北川響さん(一期生)ら、
新国立劇場研修所の輝ける修了生達14名がご出演!
その熱演にもぜひご期待下さい!
(古河耕史/北川響/遠山悠介/西原康彰/熊坂理恵子/安藤大悟/今井聡
扇田森也/チョウ・ヨンホ/大里秀一郎/梶原航/形桐レイメイ/川口高志/林田航平)
(いったい何が!)
“一番大事な時に必要なものは○○”
“人間の努力は○○○”
これはぜひ山名教授の言葉で聞いてほしいです。
観劇後、きっとそれぞれの立場で語りたくなり、
また同時にその熱い思いを何かに向けたくなる人も多いのではないかなと思います。
この時代に上演する意義を世に問う渾身の舞台、ぜひお見逃し無く!
公演は3月7日から24日まで、新国立劇場小劇場にて
上演時間:約3時間5分(休憩含)
公式ホームページはこちら公演ブログも要チェック!<耳より情報>
3月10日(日)昼公演終演後、
中井美穂さんの司会で、村田雄浩さん、古河耕史さん、北川響さん、宮田慶子さん出演(予定)の
「長い墓標の列」シアター・トークが開催されます(
詳細)。公演期間内のチケットをお持ちの方でしたらご参加OK!
(ただし満席になり次第、入場が締め切られる場合があるとのことですのでご注意下さい)
公演のチラシ、近づいてよーくみると...
おけぴ取材班:おけぴ管理人