脚本:フジノサツコ×演出:森新太郎による新たなギリシャ悲劇の誕生 世田谷パブリックシアター『メディア/イアソン』のキャストが発表されました。
異国の地で生まれ、出会い、恋に落ちた王女メディアと英雄イアソン、
そして二人の間に産まれた三人の子供たち。
彼らがたどった数奇な運命とは!?
井上芳雄、南沢奈央、三浦宏規ら魅力あふれる俳優陣の出演が決定!【若き日の出会いから悲劇のクライマックスへ】
2024年3月、世田谷パブリックシアターにて上演される、脚本:フジノサツコ×演出:森新太郎による新作『メディア/イアソン』。
古代ギリシャの劇作家・エウリピデスが記したギリシャ悲劇の最高傑作「メディア」。夫イアソンの裏切りによって、我が子を殺めるという王女メディアの凄惨な復讐劇は、これまでに世界各国で数多くの舞台や映画の題材に取り上げられてきました。
本作『メディア/イアソン』では、この有名な復讐劇に終始せず、その前日譚である、若き日の二人の出会いと愛情に満ちた日々を鮮やかに照射し、太陽のような存在であった二人がなぜ悲惨な結末を迎えるに至ったのかを、二人の間に産まれた三人の子供たちの視点を通して描き出していきます。
【世田谷パブリックシアター2023年度演劇公演の掉尾を飾るにふさわしい顔合わせ】
本作で、壮大なギリシャ悲劇を舞台上で体現するのは、わずか五名の俳優陣です。いずれも世田谷パブリックシアターの企画制作公演には初登場となる、精鋭五名には演出の森新太郎が望みうる限りの最高のキャスト陣が集結いたしました。
タイトルロールの一人、イアソン役を演じるのは
井上芳雄です。ミュージカルでデビュー後、ストレートプレイや映像作品などの第一線で、俳優として数多くの作品世界に身を置き、類い希なる存在感を築き上げてきた井上ですが、意外にもギリシャ悲劇の世界を体現するのは本作が初めてとのこと。愛にあふれた王女メディアを憎しみに燃える女性へと至らしめる夫イアソン役をどのように立ち上げるのか、ご期待ください。
もう一方のタイトルロール、王女メディアには
南沢奈央を迎えます。舞台、映像に豊富なキャリアを持ちながらも、読書家で、数々の書評や自身でも連載を手掛ける南沢。ピュアな演技力に加え、その研ぎ澄まされた文学的なセンスも生かし、ギリシャ悲劇の中でも壮絶なヒロイン・メディア役で新たな一面を開花させるに違いありません。
そしてイアソンとメディアの間に産まれた三人の子供たちを演じるのが、三浦宏規、水野貴以、加茂智里です。
複数のバレエコンクールで優秀な成績を収め、バレエダンサーとしての未来を嘱望されながらも数々の舞台に挑戦し、今や演技力・歌唱力と三拍子そろった舞台姿が話題の
三浦宏規が、初顔合わせの森新太郎の演出のもと、どのような化学反応を見せるのか、興味はつきません。
水野貴以は、森新太郎演出の『パレード』『奇跡の人』『モンスターと時計』に出演し、森作品では欠かせない俳優の一人です。
加茂智里はスウィング(アンダースタディ)として森の演出作品に関わっていた時に、森がその才能を高く評価して今回の出演につながりました。森の信頼を得ている水野と加茂の演技にも期待があつまります。
世田谷パブリックシアター 2023年度ラインアップ発表会で森さんが語った「~悲劇だけで語られない、喜劇性もふんだんに織り交ぜられた、観ていてわくわくするような、今にふさわしい叙事詩が生まれるのではないか。数々の作品を上演してきた世田谷パブリックシアターで、劇場の構造・機構のすべて使って自分でも観たことないような新しい光景を作れたらと思っております」とのコメントが思い出され、期待がますます膨らみます!(
世田谷パブリックシアター 2023年度ラインアップ発表会レポートより)
『メディア/イアソン』は2024年3月に世田谷パブリックシアター、ツアー公演として4月に兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールでの上演が予定されています。乞うご期待!
この記事は公演主催者の情報提供によりおけぴネットが作成しました