帝国劇場2024年2月公演 ミュージカル『ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド』の製作発表記者会見が行われました。
原作は、シリーズ累計発行部数1億2,000万部を誇る荒木飛呂彦の大人気コミックシリーズ。人間の誇りと勇気を描き上げる〈人間讃歌〉をテーマに、頭脳戦と肉弾戦で織りなされる熱いストーリーテリング、独特のポージングに代表される大胆にして緻密な画力と色彩、独創的にしてインパクトのあるセリフ回しと擬音の数々など、唯一無二の世界は、多くのファンを魅了しており、映画化、アニメ化、ドラマ化、ゲーム化、小説化、原画展、ハイブランドとのコラボなど、数々のマルチ展開で日本国内のみならず、ワールドワイドで熱狂的な支持を獲得しています。そして、ついにこの度、全ての始まりとなる「第1部 ファントムブラッド」をベースに世界初の舞台化されるのがミュージカル『ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド』(以下、『ジョジョ』)!
会見にご登壇されたのは、演出・振付の長谷川寧さん、キャストの松下優也さん、有澤樟太郎さん、宮野真守さん、清水美依紗さん、YOUNG DAISさん、東山義久さん、廣瀬友祐さん、別所哲也さんです。
【ご挨拶 演出・振付:長谷川寧さん】
「ジョジョの奇妙な冒険」という様々なメディア展開がなされている作品の初の舞台化。多くの期待を寄せていただいている本作に携われることを光栄に思います。今日、はじめてみなさんが揃ったところを拝見し、面白いことになりそうだと思いました。
僕はザ・ミュージカル畑の演出家ではないからこそ、新しいアプローチで本作を立ち上げようと思います。フィジカルも使ったタフな作品になると思いますが、ここにいらっしゃるみなさんとならできると感じています。
──作品を作る際に、最も気を遣っている部分はなんでしょうか。そして、「ジョジョ」はシリーズを通して「人間讃歌」がテーマですが、この作品を通して、お客様に持ち帰っていただきたいものは。今、ちょうど振付を作っているところですが、私はもともとフィジカルシアターやノンバーバル、言葉のない作品を作ってきました。だからこそ、これまでの経験を掛け合わせた総合芸術として本作を届けたいという思いをもっています。また、今回は普通の舞台では見かけないスタッフ陣も集めています。今着ている、yoshiokuboというアパレルブランドのデザイナー久保嘉男さんなど、別ジャンルの才能も巻き込んで面白いものを作ってまいります。
フィジカルについては、僕はミュージカル『ウエスト・サイド・ストーリー』が好きなのですが、その理由は歌とダンスと芝居が混然一体となっているからです。フィジカルのイメージが強い『ジョジョ』にも、その感覚を持ち込むことで新しい表現になればいいと思っています。
持ち帰っていただきたいものは、一般的に『ジョジョ』は少年漫画と捉えられますが、大人になって読むことでわかるメッセージもたくさんあります。また、格差社会と言われる今、経済的にも自国、そして自分たちの未来がどうなっていくのだろうというところに高い関心が集まっています。その観点から、産業革命の19世紀ロンドンで上流階級の人、またディオのように貧民街からのし上がっていく人、いろんな人々が交わるというところで、お客さんにこの物語を身近に感じてもらえるのではないか。ですので、ファンタジーというよりは、リアルな人間ドラマとして届けられればと思っています。
──本作ご出演・演じる役が決まった時のお気持ちと周囲の反応、プレッシャーを感じることはあるかについてお聞かせください。(キャストのみなさんのご挨拶も)【英国貴族ジョースター家の一人息子で〈謎の石仮面〉の闇の力を研究する、主人公のジョナサン・ジョースター通称“ジョジョ”役:松下優也さん*Wキャスト】
こんにちは、松下優也です! みなさん元気ですかー?
まずこの作品のお話をいただいた時、帝国劇場で「ジョジョ」を舞台化するということに1つ目の驚きがありました。2つ目の驚きは、自分がディオでなくジョナサン役だということ。「ディオじゃないの!」、それは周りにもすごく言われます。……そんなにディオっぽいって、自分が周りにどう見られているのか(笑)。ジョナサンを演じることにはプレッシャーも感じますが、出演が発表されると、友達の友達の……もはや知らない人(笑)からも観に行きたいと、どうしたらいいんだろうと思うほど自分の範疇を超えたところからの反響がありました。そこは面白いと感じています。
【英国貴族ジョースター家の一人息子で〈謎の石仮面〉の闇の力を研究する、主人公のジョナサン・ジョースター通称“ジョジョ”役:有澤樟太郎さん*Wキャスト】
ジョナサン・ジョースター、通称ジョジョ。一体どれだけの人がこの役を演じたかったか、この作品に出演したかったか、それを考えると本当に身の引き締まる思いです。なんと言っても世界初演、そして帝国劇場に始まり、北海道、兵庫と半端ないスケール感でお届けします。自分もそこを楽しみながら、熱いハートで演じ切りたいと思います。
ジョジョ役だと聞いたときは、驚きと同時に、率直にすごく嬉しかったです。周りの反応は、80年代、90年代からはまっている、第1部、第2部あたりがタイムリーな世代の方の愛がすごい!先日まで共演していたなだぎ武さんもファンのお一人で、僕が出演するにあたり大切にされているジョナサン・ジョースターのフィギュアを託されました。「ジョナサンを頼む」というなだぎさんのメッセージを受け取ったような感覚です。それほどまでに深く愛された作品ですので、プレッシャーも感じますが、思いを託された者として頑張っていきたいと思います。
【スラム街出身で、両親の死後、ジョースター家の養子となる。“ジョジョ”の宿命のライバルとなるディオ・ブランドー役:宮野真守さん】
「ジョジョ」がミュージカルになると聞き驚きました。でも今日はじめてみなさんと顔を合わせたところ「あっ、みんなジョジョ顔しているな」と思いました。この濃いメンツで最高の舞台を作り上げていきたいと思っています。
何を隠そう、僕は巷では、まあちょっと有名な声優だったりします(笑)。結構、色々とやっていて、ちょっと人気もあるんです。ですので、アニメ業界、声優業界の一員としてやはり「ジョジョ」は特別ですし、これまで接点もたくさんありました。なんならオーディションに行ったこともあります。それが自分の“初ジョジョ”がミュージカルになるとはびっくりです。しかも大好きな第1部ですし、そこで演じるのがディオ・ブランドーというのはこの上ない喜びでした。プレッシャーもありますが、このミュージカルに僕の“初ジョジョ”を捧げようと!強い思いをもって、ディオの繊細な心情を演じていきます。
【ジョナサンの想い人。ディオとの死闘で負傷した“ジョジョ”を献身的に介抱するエリナ・ペンドルトン役:清水美依紗さん】
「ジョジョ」は小学生の時からアニメ放送を見ていました。世界で大人気の作品のはじめての舞台化にこうしてキャスティングしていただけて嬉しい気持ちでいっぱいです。ミュージカル楽曲もすごく楽しみですし、ご登壇されている豪華キャストの皆様と演出の長谷川さんと一緒に、この作品をたくさんの方に届けていけたらと思っています。
漫画を見て、エリナ・ペンドルトンは自分とは正反対だなと思っていました。気高く、心が美しく、気丈な女性を演じられるのだろうかという不安も正直ありましたが、このキャストのみなさんと一緒に頑張ります。
【貧民街の悪党だったが、“ジョジョ”の高潔な魂に触れ、仲間となるスピードワゴン役:YOUNG DAISさん】
はじめまして!人生ではじめてのミュージカル出演でございます。最後まで、心を熱くたぎらせて、フレッシュな気持ちでやり切りたいと思います。
こうしてみなさんのお話を聞いている段階から、帝国劇場でやることのヤバさ、“いい意味で”ですよ!それを全く知らないことが恥ずかしくなります。本当にはじめての知らないことだらけです。でもスピードワゴンという人気のあるキャラクターを演じるにあたっては、何かしら自分と重ねられたらいいなと思っています。周りの反応は、「え、大丈夫? ミュージカルだよ?」というところから、驚かれ心配されています。でも、それと同時に、僕が新しいことにチャレンジすることを応援してくれる、温かい言葉をかけてくれる人もたくさんいたので、それに応える意味でも、熱くスピードワゴンを演じられたらと思います。
【〈謎の石仮面〉発掘隊唯一の生存者で、闇の力に対抗する〈波紋法〉を“ジョジョ”に伝授するウィル・A・ツェペリ役:東山義久さん*Wキャスト】
僕はもともと「ジョジョ」が大好きで、アニメもすべて見て、コミックのほうも何度も読んでいるくらいでしたので、ミュージカル化、舞台化されるなら、絶対に観に行こうと思っていました。それが携われるなんて! Wキャストなので、廣瀬くんの回を客席から観ることも楽しみにしています。
「ジョジョ」がミュージカルになると知った時、まずは思ったのは「何部をやるのか」。第3部だったらスタンドはどう表現するのだろうとか。実際は、一番好きな「ファントムブラッド」ということで、それならば役者の力で人間ドラマが作れるとワクワクしています。発表されると、30年ぶり、40年ぶりに地元大阪の友達から連絡が来ました。ツェペリ役だと告げたら「パパウ パウパウやなー」って。なんだか電話でしたが、久しぶりに同窓会ができたような感じで、すでに本作に関われてよかったと思っています(笑)。
【〈謎の石仮面〉発掘隊唯一の生存者で、闇の力に対抗する〈波紋法〉を“ジョジョ”に伝授するウィル・A・ツェペリ役:廣瀬友祐さん*Wキャスト】
この作品の一部になれること、携われることをとても光栄に感じております。初演ならではの苦しみもあると思いますが、個人的にもいろんな壁と向き合いながら乗り越えて、初日を迎えたいと思います。
出演が決まった時は、嬉しかったです。同時に感謝の気持ちも抱きました。僕は恥ずかしながら出演が決まってからはじめて作品を見たのですが、それを見たらツェペリは東山義久さんと廣瀬友祐にしかできないだろうと──

廣瀬さん:ここ笑ってほしかったんですけど(笑)
そういう思いで挑みます!
【誇り高き英国貴族で“ジョジョ”の父。ディオを養子として迎え入れるジョースター卿役:別所哲也さん】
お話をいただいたときに、ジョジョ役ですか?と聞きましたが、ジョジョではなく父でした(笑)。この作品の深さ、運命とは何かを改めて突き詰め、表現したいと思っています。世界中で注目を集める作品のミュージカル化、世界からの熱い視線も感じています。一部はすでに届いている台本や音楽、衣裳デザインの輝きがどう結集するのか、みなさんと一緒に冒険したいと思います。
本作のお話をいただいたときは、帝劇で『ジョジョ』、ついに来たなと思いました。『レ・ミゼラブル』や『ミス・サイゴン』『マイ・フェア・レディ』など海外作品を私たちの、今の時代に向けてのメッセージとして届けることも素晴らしいことですが、日本で生まれたこの作品を日本発のミュージカルとして届けられることを嬉しく思いました。かつてシンガポールの監督によるアニメーション映画に声優として参加したことがあります。カンヌ国際映画祭という国際的なコンペティションで感じたことは日本のアニメや漫画がいかに世界の注目を集めているかということ。その時、宮﨑駿監督の作品や「ワンピース」などとともに、この「ジョジョ」も並んでいました。その作品に出られることが非常に感慨深いです。帝国劇場に海外からのお客様もいらっしゃるかもしれません。そんなグローバルな反響も生まれると嬉しいです。
──帝国劇場の舞台に立つということ、はじめての方は楽しみにされていることを、ご経験のある方はその時の経験を踏まえての思いをお聞かせください。松下さん)
なんといっても初・帝国劇場ですので、ステージから見てどのような景色が広がっているかを楽しみにしています。
有澤さん)
僕は、今年、舞台『キングダム』で帝国劇場の舞台に立ちました。確かに、客席から観ていた景色とは違いましたし、なによりも歴史の重みを感じました。それと同時に、主役を務めていた同世代の2人には自分が見ているのとまた違う景色が見えているのだろうという思いも抱きました。まさか自分が主役として帝劇の舞台に立てるとは、あの時は思ってもいなかったので、今度はどんな景色が見えるのか楽しみにしています。
宮野さん)
僕が初めて帝劇に立たせてもらったのは『王家の紋章』です。漫画原作で、日本オリジナルミュージカル、そのオリジナルキャストで主人公の宿命のライバル……あれ?

あれ?
宮野さん)
今回は、日本発の漫画原作のオリジナルミュージカルで主人公の宿命のライバル……とっても楽しみにしています(笑)。またその後、数々の舞台にも出演し、自分の経験値も熟してきているのかと思います。今の僕のすべてをぶつけたいと思っています。
清水さん)
帝国劇場は初めてで、すごく楽しみです。学生の頃から、いつか帝劇の舞台に立ちたいという夢を抱いていましたが、こんなに早く実現するなんて!とても嬉しいです。
DAISさん)
帝国劇場のヤバさですよね(笑) 繰り返しになってしまいますが、恥ずかしくらいわからなくて。初日を迎え、実際にその舞台に立った時にみなさんがお話されていることが身にしみてわかり、そこで初めて実感がわくと思います。その時に、もしなにかコメントする機会がありましたら、帝国劇場のヤバさについてお話させていただきたいと思います。今日は、一度保留でお願いいたします(笑)。
東山さん)
僕は、帝劇には3作品で立たせていただいています。はじめは2000年、20代の時、『エリザベート』初演のトートダンサーとして、次は30代で『レ・ミゼラブル』のアンジョルラスとして、そして昨年、40代で『ミス・サイゴン』のエンジニアとして。本当に、節目節目でとても大きな挑戦をさせていただいている、僕にとって大切な、大きな劇場です。今回、世界初演の作品を作り上げるということで、これまでの3作品とはまた違う景色が見られると期待しています。
廣瀬さん)
僕が初めて帝国劇場に立たせていただいたのが2015年の『エリザベート』、それから何作品か出演させていただきました。こうして建て替えが決まった帝劇に数年越しに立てることを嬉しく思っています。

アクションを交えて帝国劇場の雰囲気を伝授!
別所さん)
僕は『レ・ミゼラブル』でジャン・バルジャンとして帝劇の舞台に立った時、リハーサルではなんて大きな劇場なのだろう、自分が飲み込まれそうだと感じました。客席にお客様が入ると、そのお客様の熱気で緞帳が舞台内側へ押されるんです。その気迫に負けずに、勝ち負けじゃないですが(笑)、一生懸命に務めました。
──キャストのみなさんに伺います。原作で好きなシーンや台詞があれば教えてください。 松下さん)
これはめちゃくちゃあるんですよ!まずはジョナサンが木に触れて花が咲くという場面が衝撃的でした。あと、ブラフォードというキャラクターの台詞で
「「この「痛み」こそ「生」のあかし
この「痛み」あればこそ「喜び」も感じることができる」とありますが、それは今回の舞台にも通じると思います。新作を作るのはすごいこと、まして簡単な作品ではありません。稽古場でも楽しさだけでなく大変なこともある。その大変さ、痛みを喜びに変えていければいいなと、この台詞から感じています。
あとは、やっぱり……
宮野さん)
えっと、みんなが言うことが無くなってしまうから(笑)
松下さん)
じゃあそれは、言わずにとっておきましょう(笑)。
有澤さん)
僕はジョジョと愛犬ダニーの関係性が好きだったこともあって、ディオがダニーを蹴り飛ばすところで衝撃を受けました。そんな描写が!と、ビックリしました。あとは全体として、未熟だったジョナサン・ジョースターがいろんな人との出会いを経て洗練されていくところがすごく好きです。
宮野さん)
ディオは名シーン、名台詞の宝庫なので挙げたらきりがないので、あえてディオが言われた台詞にします。ジョジョファンだったら、誰しもが言いたいんじゃないかなと思うので、今日はみんなで言ってみましょう。
「さすがディオ!おれたちにできない事を平然とやってのけるッ
そこにシビれる!あこがれるゥ!」 
あれ、僕一人で言ってます(笑)?
清水さん)
私はジョジョの擬音語がすごく好きです。ディオとエリナのシーンの
“ズキュウウウン”とか(笑)。そしてそこから、泥水で自分の口を拭うエリナの強さというのが印象的です。

はい、そこからの「さすがディオ」ですよね。
DAISさん)
僕はジョジョがエリナに看病されているシーンが好きです。二人の気持ちが通い合っている、その純粋で純朴な愛というのは「ジョジョ」の大きなテーマの一つだと思っています。
何度見てもそこに心を動かされます。そしてそれがあるからこそスピードワゴンの名台詞
「スピードワゴンはクールに去るぜ…」が生まれるのではないかと思っています。
東山さん)
一番魅力を感じるのはディオ。今までに何人殺したかと問われ、
「おまえは今まで食ったパンの枚数をおぼえているのか?」と答える。そこに恐ろしさとともに、なんてセクシーなんだと、悪の色気を感じました。
でも今回演じるのはツェペリなので、やっぱり
「パパウ パウパウ 波紋カッターーーーッ!!」になりますね。
廣瀬さん)
はじめてこの作品を見た時は、僕も衝撃の連続でした。その中で、ツェペリがスピードワゴンから少しだけ波紋法を使えるようにしてくれないかと頼まれた時の
「そ、その、ちょいとミスった、指がスベっちゃった。いや、ごめん!スマナイ、スピードワゴンくん」が忘れられないです。
別所さん)
「ファントムブラッド」で言えば、舞台でどう描かれるかはわかりませんが父と息子の別れのシーンです。言葉では、
二人の囚人が鉄格子の窓から外を眺めたとさ。
一人は泥を見た。一人は星を見た。星を見るのか、泥を見るのか、それによって運命も変わっていくし、生き様も変わっていく。そこをこのキャストでどう演じていくのかが楽しみです。
◆さらにロックを軸に革新的な楽曲を多く生み出してきたフランスを代表するミュージカル作曲家であり、帝劇11月公演の『LUPIN~カリオストロ伯爵夫人の謎~』も手掛けたドーヴ・アチアさんの音楽についての質問も。まだ仮歌(英語詞)の音源を聞いた段階とのことですが、キャストのみなさんがその印象としてまず挙げるのが
「カッコイイ」の言葉。
「流れていると、いい曲だな、これは何の曲だろうとすぐにはミュージカル楽曲だとはわからない」(松下さん)
「確かに音楽シーンを彩る楽曲と言われても不思議でないほどのサウンド」(宮野さん)
「みなさんと違う言葉で表現しよと思うのですが、やっぱりカッコイイ」(廣瀬さん)と語ります。
また、
「カッコイイと同時に難しい曲でもあります。でもそれをなんとか自分のものにしたいと思います」(有澤さん)
「どんな日本語詞がつくのか、いずれにしても難しいので今からドキドキワクワク」(東山さん)と仕上がりに期待が膨らむコメントも聞かれました。
さらに
「キャラクターごとに音楽のジャンルが全然違うところにこだわりを感じました」(清水さん)
「ファントムブラッドが連載されていた時代、80年代、90年代のテイストも感じられる音楽性」(DAISさん)
「帝国劇場ではいろんな作品を上演していますが、このタイプの音楽はまだ帝劇の壁や床、座席にしみ込んでいないんじゃないかな」(東山さん)と楽曲の多様性も!
そして最後は別所さんが力強いコメントを!
「原作漫画の筆圧、ゴシック調、アバンギャルドな雰囲気を感じさせる音楽です。また先ほどの運命の話につなげるのであれば、星の輝きをもった曲もあれば、泥臭い曲もある。まさに人間臭い楽曲が揃っております。それをこのカンパニーのメンバーがどう歌い上げるのか!
「ジョジョ」がミュージカルになるとこうなるのかと感じさせる、ブロードウェイ作品、ウェストエンド作品、韓国作品に負けない素晴らしい楽曲です。ご期待ください」気負いなくのびのびと思いを語り、そこにしっかりと覚悟ものぞかせるみなさん。一体、どんな世界が広がるのか、客席からの景色もきっと新しいものになる!それを確信するとともに、原作の見事なストーリーテリングと躍動するキャスト、それを盛り上げていく音楽がどう融合しミュージカル『ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド』が立ち上がるのか、ますます期待が高まる会見でした。
【Musical ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド PV】

製作:東宝 ©荒木飛呂彦/集英社
STORY
この物語はメキシコから発掘された〈謎の石仮面〉にまつわる
2人の青年の数奇な運命を追う冒険譚である!
19世紀、イギリス――。貴族階級の一人息子、ジョナサン・ジョースター(松下優也/有澤樟太郎)は、“ジョジョ”の愛称で呼ばれ、父ジョースター卿(別所哲也)の厳しくも温かい教育の下で“本当の紳士”になるよう育てられていた。
そのジョースター家に、スラム街で生まれ育ったディオ・ブランドー(宮野真守)が養子として迎え入れられる。病死した父ダリオ・ブランドー(コング桑田)が、かつてジョースター卿の命を救った恩人であったため、ジョースター家に引き取られたのだった。
二人は対等に育てられ、逞しく成長していくが、ディオは、“ジョジョ”の全てを奪おうと画策していた。愛犬ダニーや友人たち、初恋の相手エリナ・ペンドルトン(清水美依紗)、ついにはジョースター家の財産までも次々と侵略していこうとする。
ディオの邪悪な企みに気が付いた“ジョジョ”は、ロンドンの貧民街・食屍鬼街(オウガーストリート)に向かい、そこで仲間になったスピードワゴン(YOUNG DAIS)の協力を得て、ディオの陰謀に加担したワンチェン(島田惇平)を連れて屋敷に戻る。絶体絶命となったディオは、ジョースター家に飾られている、闇の力を持つ<謎の石仮面>を利用し、強大な力を得る。
圧倒的な力を手にしたディオに対抗するため、“ジョジョ”は〈謎の石仮面〉を追い続けるウィル・A・ツェペリ(東山義久/廣瀬友祐)の厳しい修行に耐えて〈波紋法〉を体得し、スピードワゴンとともにディオとの決着をつける旅に出る。
一方、ディオは切り裂きジャック(河内大和)や伝説の騎士たちなどを従え、邪悪な帝国を築いて“ジョジョ”の訪れを待つ。“ジョジョ”とディオの長きにわたる因縁が、その奇妙な冒険が、いま始まる──。
おけぴ取材班:chiaki(撮影・文)監修:おけぴ管理人