幅広いアートシーンで異彩を放つ気鋭の演出家・振付家橋本ロマンスが
古代ギリシャの哲学者プラトンの『饗宴』をモチーフに新作を発表2024年7月3日より、世田谷パブリックシアターにて開幕する『饗宴/SYMPOSION』。
本作は、古代ギリシャの哲学者プラトンが記した「饗宴」を出発点に、新進気鋭のアーティスト橋本ロマンスが演出・振付を手掛ける新作パフォーマンス公演です。
開幕に先駆け、橋本ロマンスと音楽:篠田ミルのコメントと、舞台写真が届きました。橋本ロマンスを中心に、ダンサー、ミュージシャン等の多彩な才能が集結し、2024年の東京へと発信する『饗宴/SYMPOSION』に触れてみましょう。
【演出・振付】橋本ロマンス コメント

『饗宴/SYMPOSION』稽古場より
Ⓒ大洞博靖
私が望むことは、このような作品を作る必要が無い世界です。何十年も前のアーティストが訴えていた願いを、いまだに引き継ぐ必要の無い世界です。この怒りが諦めに変わる前に、私は評価の代わりに、変化を望みます。どうかこの作品がフィクションの蓋で閉じられないことを、そして、どこかで新たなノイズを生むものになることを願います。
Rom Hashimoto(they/them)
演出家、振付家、キュレーター。マイノリティ・ポリティクスを主題とし、コンセプチュアルな手法を用いながらも、ポップやストリートカルチャーの要素を取り込み、同時代性の高いパフォーマンス作品を創作するアーティスト。『サイクロン・クロニクル』にて横浜ダンスコレクション 2020最優秀賞新人振付家賞受賞。近作に、『Pan』(21、23年)、『デビルダンス』(21年)、『江丹愚馬』(21年)など。
高橋一生一人芝居『2020』(22年、白井晃演出)では、ステージング・振付を担当し、ダンサーとしても出演した。SLOW CIRCUS ACADEMY2期 ゲストディレクター。DaBY レジデンスアーティスト。公益財団法人セゾン文化財団フェローⅠ(22~23年)、 フェローⅡ(24年〜)。『饗宴/SYMPOSION』橋本ロマンスさん、白井晃さん対談【音楽】 篠田ミル コメント

篠田ミル『饗宴/SYMPOSION』稽古場より
Ⓒ大洞博靖
この作品に居合わせられたことを心から幸運に思う日々です。
作品を準備する中での、演者やスタッフ間でのコミュニケーションのプロセス自体がこの作品の決定的な部分であると強く確信しています。
どうかこの作品に巻き込まれに来て欲しいです。
お会いできるのを楽しみにしています。Miru Shinoda
音楽家。1992年大阪生まれ。東京大学大学院学際情報学府修士課程修了。専門はメディア論、サウンド・スタディーズ。シンセサイザーや録音メディアなどの音響技術に対する社会史的な関心のもと、電子音を軸にした音楽作品の制作を行う。近年は松永拓馬や ACE COOLをはじめとする多数の音楽家とのコラボレーションのほか、楽曲提供やプロデュース、ファッションブランドのルックムービーや映画音楽の作曲まで幅広く手がける。また東京を拠点に活動するバンドyahyelにおいてはシンセサイザーとベースを担当している。他にも、プロテストレイヴやD2021など、表現活動を用いたアクティビズムの現場にも企画や運営を通じて積極的に参加している。『饗宴/SYMPOSION』作品紹介
本作は、古代ギリシャの哲学者プラトンによる対話編『饗宴』を出発点とする新作パフォーマンス公演です。『饗宴』では、詩人、知識人たちによる「愛(エロス)」についての演説、ソクラテスの「智慧(ソフィア)」への賛美が語られます。
その『饗宴』が、2024年の東京で開かれるとしたら…そこに集まる人々とは誰か、そこではどのような「愛」や「智慧」が語られるのか。現代における「マイノリティ・ポリティクス」に焦点を当て、社会で透明化された人々のための愛のメッセージを、身体表現で可視化します。
演劇・ダンスなど舞台公演の演出・振付のみならず、映像作品のムーブメントディレクションやダンスショーケースのキュレーションなど、幅広いアートシーンで異彩を放つ橋本ロマンスが、本作を通して新たな価値観を解き放ちます。

池貝峻 今村春陽 唐沢絵美里 Chikako Takemoto
田中真夏 野坂弘 湯浅永麻
出演者には、様々なフィールドで活躍するアーティストが参画。
yahyel のボーカルとして篠田ミルと共に音楽活動を行っている池貝峻、東京芸術大学で多岐に渡る芸術表現を探求している今村春陽、マルチメディア・アーティストとして様々なパフォーマンスを発信する唐沢絵美里、ダンサー・ムーブメントディレクターの Chikako Takemoto、NYと日本を拠点とするノンバイナリーのダンサー田中真夏、俳優として幅広く活躍する野坂弘、いずれも当劇場主催公演に初登場となるフレッシュなアーティストたちです。
ピーピング・トム『マザー』での鮮烈な表現が記憶に新しいダンサー・コレオグラファーの湯浅永麻も加わり、見逃せない出演者たちが新たなパフォーマンスの創造に挑みます。
この記事は公演主催者の情報提供によりおけぴネットが作成しました