2013/09/05 ミュージカル『next to normal』ゲネレポ

2009年トニー賞主演女優賞・楽曲賞・編曲賞3部門制覇(11部門でノミネート!)、
2010年にはミュージカルとしては『RENT』以来14年ぶりにピューリッツァー賞受賞!
日本初上陸!衝撃的ミュージカル『next to normal』(ネクスト・トゥ・ノーマル)の
ゲネプロの模様をレポートいたします。


まず目に飛び込んでくるのが、3階建てのセット!
ライティングは紫、これがこの作品のテーマカラーです。
必要最低限とも思えるシンプルな空間が家庭の食卓になったり、
病院、ハイスクール・・・さまざまな景に変化していくのも舞台の魅力。
この印象的なセットや電飾、全米ツアーと同じなのだそうです!

そしてこのセット上段の左右で、ミュージシャンの方が生演奏!
(セットの2階上手側にはグランドピアノが!)



あらすじを簡単にご紹介しておきますと

父と母、娘と息子の4人の現代アメリカの平凡な家庭のはずだった。
慌ただしくも明るい朝の風景の中、母親であるダイアナはサンドイッチ用のパンを
床一面に敷き詰め始めたりしていて、行動が次第に不自然になっていく。
そんな精神を病んでいる彼女に、夫のダンと娘のナタリーと息子のゲイブは優しく接し、
何とか回復させようと努力する。しかし・・・

このあらすじを読むと双極性障害を扱っているなど、
ちょっと重めな印象を受けるかもしれません。
まぁ、実際シリアスではあるのですが。
でも、それだけでなく向き合う家族や周囲の悩み、悲しみ、
愛情がストレートに描かれているので、前向きな気分、じっくり考えたくる気分、
そしてきっと観劇後は誰かと話したくなる、そんな気持ちになれる作品です。

そう思えるひとつのカギは、この作品がミュージカルだから!
40曲近いナンバーに乗せて、家族だから言っちゃうこと、家族だから言えないこと
色んな感情があふれます。動きも激しい!!



母親ダイアナに安蘭けいさんとシルビア・グラブさん(Wキャスト)、
息子のゲイブに小西遼生さんと辛源さん(Wキャスト)。

ダイアナは虚しさを伴う少し陰のある歌声、何かを吹っ切ったかのような力強い歌声、
包容力のある母の歌声・・・歌声でさまざまな “色” を表現します。
安蘭さん、シルビアさんのダブルでダイアナを見られること、幸せ~♪
主人公がただの悲劇のヒロインでなく、
日常を懸命に生きる女性であることも心を揺さぶります。

そして、この物語のキーパーソンともいえる、ゲイブもこれまた魅惑のダブル!
小西さんは壊れそうなはかない存在感、辛さんは軽やかで、でも、時にしたたか(?)
ある意味つかみどころのないやんちゃなゲイブを見せてくれます。
♪I'm Aliveは必見必聴!!



岸さんが演じる夫ダンは献身が空回りな、悪い人じゃないんだけど・・・。
客観的にみるとそうなんですが、でもよく考えると自分にもそんなところあるなぁ。
そんな風に、別世界の話のように見えて、
自分にも思い当たるリアルな人物描写であることがじわじわくる!
そして気づくと芽生える当事者感覚。これは新鮮!



娘のナタリーに村川絵梨さん。
優等生の憂鬱というか、親の問題の影響を一番受けているのがナタリー。
ギリギリのところで踏ん張っているナタリーの魂の叫びを真っ直ぐな歌声で届けてくれます。
感情がそのまま歌になっている感覚、快感です!

そして、そんな一家に関わる2人の男性も作品の最高のスパイス!
ナタリーのボーイフレンド・ヘンリー役、松下洸平さんは “存在が癒し”。
一見すると奔放すぎる青年ですが、実は実は・・・彼こそ・・・。
そこは見てのお楽しみ♪寄り添い上手!!
ナタリーとのシーン、クラシックとジャズ、音楽の特性の違いも面白いですね。

お待たせいたしました、精神科医ドクター・マッデンは新納慎也さんです。
彼の意図は?彼のスタンスは?
正直、一度見ただけでは実は謎な部分も多くあります、マッデン。
でも、物事を大きく動かすだけのインパクトのあるキャラクターで
それを強烈な印象、かつ魅力的にみせる新納さんのパフォーマンスである
ことは確かです!!!

6名だけとは思えないほどの見応え聴きごたえ。
ロックでジャジーな音楽。。
シンプルだからこそ浮かび上がるドラマ、心理。
演出は『RENT』でもおなじみのマイケル・グライフ!
『next to normal』、普通のとなり。
観終わった後に、この言葉を改めて噛み締めたくなる、
ぜひ若い世代の方達にも観て欲しい作品です。



最後に観てきた方達の感想もご紹介してきますね。

なんだか新しい体験をした気分です。
自身の心をコントロールできないもどかしさ。
向き合う家族や周りの悩み、悲しみ、愛情。重いテーマでもあるはずなのに、
前向きな気分にもなって。
じっくり考えたくなって。誰かと話したくなって。
「next to normal」観終わった後に改めて噛み締めたくなる言葉でした。

ある家族が現実と向き合って
新しい一歩を踏み出すまでのお話ですが、
父母娘そして息子、両親が現実を受け入れられなかったために
皆が苦しんでるのが胸にズシっときました。
新納慎也さんのDrはやっぱり普通なだけじゃなかったです。

重い題材ではありますが、ストーリーがテンポよく進んでいくので、引きこまれました。
何度か意外な展開になり、驚かされました。
最後のどんでん返し?はちょっとぞっとしました。
小西さんの歌声が艶っぽくて良かったです。
セットは最高に良かったです。

セットや公式サイトを読んで、前衛的な内容と思っていましたが、
ストーリー自体はわかりやすかったです。

すっごく満足です。
一幕も二幕も間延びする瞬間がないです。
二幕では、一幕で気になってた謎が分かるのですが、
さらに!!な驚きもあるし、次の世界が開ける感じもあるし。
ドラッグとかもでてきますが、中学生以上のどの世代にも見てほしいなー

セットが見事でした! 衣装も役の心情をしっかり表していると思います。
この物語は 息子と父親がキーマンなのではないかと推察しました。
凄く良かったので、また観に行きたいと思います!

【公演情報】
ミュージカル『next to normal』
2013年9月6日(金)~29日(日)@日比谷・シアタークリエ
2013年10月4日(金)~6日(日)@兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール

<スタッフ>
音楽:トム・キット
脚本・歌詞:ブライアン・ヨーキー
演出:マイケル・グライフ
訳詞:小林香

<出演>
安蘭けい/シルビア・グラブ(Wキャスト)
小西遼生/辛源(Wキャスト)
岸祐二
村川絵梨
松下洸平
新納慎也

公演HPはこちらから



おけぴ取材班:yano、chiaki、おけぴ管理人 写真提供:東宝演劇部

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