※舞台写真を掲載しております。
まっさらな気持ちでのご観劇を予定されているみなさまはご注意くださいね!“みにくいアヒルの子” アグリィの自分探しの冒険がカラフルポップなミュージカルに♪“みにくいアヒルの子”アグリィ:キム・スンラさん
アンデルセン童話『みにくいアヒルの子』をベースにした心温まる
ミュージカル『ホンク!』、2000年には英国演劇界の最高峰、
ローレンス・オリヴィエ賞の最優秀新作ミュージカル賞に輝いた名作ミュージカル♪
日本初演から12年、装いも新たな『ホンク!』の公開ゲネプロの様子をレポートいたします。
(寄せられた感想、初日前囲み取材もあわせてご紹介!)
平和なアヒル広場の湖のほとりに住むトリたち!
この作品、さまざまな生き物が登場しますが、着ぐるみミュージカルではございません。
華やかだったり、可愛らしかったり、スタイリッシュだったり・・・それぞれの特徴を活かした衣裳(色)や動き、描かれ方で“その生き物”を表現します。もちろんミュージカルナンバーも絶妙にマッチしてキャラクターへの愛着や共感が生まれてくる舞台マジックも大きな見どころです!
物語は・・・
アヒルファミリーのこどもたちの中で兄姉たちとは
似ても似つかない外見の末っ子・アグリィ。兄姉たちも父親でさえも困惑気味、アヒル広場の仲間たちの目にもアグリィの持つ
“違い” は奇異に映る中で・・・。
アヒルファミリー、4羽のひなと両親・・・そしてアグリィ
“違っていたっていいじゃない”、母親アイーダは大きな愛でアグリィを守ります
アグリィ(キム・スンラさん)と大好きなママ・アイーダ(伊藤咲子さん)
母としての喜び、戸惑い、決意・・・物語のもう一人の主人公がアイーダ。
さまざまな想いを伊藤さんが歌い上げます!!
そんなアグリィに降りかかる危機!
トリたちの天敵キャットのことば巧みな誘いに乗り、アヒル広場から連れ出されてしまうのです!!
キャット:三波豊和さん
キャットはずる賢くていじわるなのですが、三波さんが演じるとどこか憎めない
愛嬌たっぷりのキャットなのです。美声もたっぷりお楽しみくださいね。
アグリィはなんとか難を逃れますが、暗い夜道で迷子に。
ママはどこ?アヒル広場はどこ?
アグリィの冒険が始まります!!人間のおばあちゃんに飼われている猫クィニー(大輝ゆうさん)、にわとりデンブリン(夕貴まおさん)
明るくユーモラスにアグリィを励ますブルフロッグ(KAZZさん)
KAZZさんはアグリィ役ダブルキャストでもあります!
たくさんの出会いを通して、成長していくアグリィ、冬の足音が聞こえてくるころ釣り糸に絡まったかわいい白鳥・ペニーを助けます。
初めて見る白鳥・ペニー(内田靖子さん)の美しさに感動するアグリィ
達観したペニーの言葉・・・内田さんの透明感のある歌声や存在感は、まさに
きれいなお姉さん!
ハラハラドキドキのアグリィの冒険の旅の果てに何があるのか。
ぜひ、劇場でアグリィとともに旅をし、その結末を見届けましょう♪
ここからはみなさんから寄せられた感想をご紹介いたします。
♪誰もが知っているストーリーながら、とてもおしゃれなミュージカルに仕上がっていて、
大人が見ても少しも退屈しない楽しい作品です。それぞれの動物たちの特性にマッチした台詞や動きを通して、普遍的な人生哲学を見事に表現しています。
アイーダお母さんがアグリィを必死で守ろうとするシーンには、思わず涙してしまいました。
主演のキムさんは、最近の四季作品ではアクの強い役が多かったのですが、今回のいじめられっこのひよこ役が本当にいじらしくて、新たな一面が見られたのがよかったです。さぁ、このトリたちは何のトリ!?こたえは劇場で!
♪各場面は照明や最低限のセット(小道具)で見事に表現されていました。
しっかりしたホンに頼れるキャスト、この見せ方もアリだと思います。♪母親アヒル役の伊藤咲子さんの歌がさすがに素敵。ミュージカル、
二作目には見えない、あったかくも力強いお母さんでした。
三波豊和さんの猫も、ハマり過ぎで、大笑い。子供向けかな?と思いましたが、
お色気シーン(笑)もあり、楽しめる舞台でした。おおお!!これはいったい?!
♪シンプルな舞台にわかりやすいストーリー。それでいて内容が現代風にアレンジされていて大人になって観ると、改めてこの物語の訴えかけているものにはっとさせられます。
人を魅力してやまない素敵な舞台でした。
♪ユーモアあふれる演出。エスプリに富んだ歌詞や台詞。そして役者さんたちの素晴らしい歌声とダンス。
誰もが知っている「みにくいあひるの子」がこんなに素敵なミュージカルになるなんてびっくりです。
笑って、はらはらして、じーんときて、そして最後はほのぼのとした気持ちになれました。
♪誰もが知っているみにくいあひるの子の物語に笑い込めて演劇にした本作。
主演キム・スンラさんが生まれてから成長していく過程を見事に演じる姿、キャストたちの兼役一部早変わりも含め必見です。♪子供向けかと思いきや、大人でも楽しめる上質のミュージカルでした。
主役のキムさん、劇団四季出身とのことでさすがの実力、
みにくいアヒルの子そのもので、切なさ、かわいさ、お母さんへの思い、
ひしひしと伝わってきました。特に二幕は迷子になってからのエピソードもコメディタッチで楽しくて、ラストへ一気に引き込まれました。家族でも親子でもひとりでも楽しめます。
♪子どもから大人まで楽しめるミュージカルだと思います。
ギャグにも笑いました。主役のキムさんの演技、歌唱の素晴らしさはもちろん、
伊藤咲子さんの熱演、ひまわり娘を思い出す笑顔が素敵でした。
「みんなちがってみんないい」そして「だれかがきっときみを愛してる」という言葉が心の中にきこえてきました。
他のキャストさんでも観てみたいです。★初日前囲み取材レポ★
キム・スンラさん)
(劇団四季を退団後)最初の作品が『ホンク!』で良かったと思っています。
人と違う、変わっていても自分らしく生きていこうという深いテーマを持つ作品でアグリィを演じられること、自分の人生にとっても素晴らしい出会いです。
生まれたてという役なので、みなさんの目を見て、周りの人の心に動かされるように、一瞬一瞬作らずに素直に演じていこうと思います。
新しい命をいただいた気持ちでひと公演ごとに大切に務めてまいります。
KAZZさん)
最近は三ツ星キッチンの活動に重きを置いておりましたので、外部の公演で主演、さらにもうひと役と気持ちが引き締まる思いです。
この作品はみにくいアヒルの子をベースにしており、その中に“違っていてもいいじゃない”などの鋭いメッセージが含まれています。演じていてもビシビシ来ています。お子さんから大人の方まで幅広くご覧いただきたい作品です。
伊藤咲子さん)
今年、歌手生活丸40年を迎えましたがミュージカルは2作目、まだまだ何もわからない新人です。わからないことだらけですが、台本をいただいたとき“口うるさい妻”、“子供への愛情”、アイーダと自分と重なるところが多くありました。台本で感じ取ったそのままを演じようと思います。歌も、伊藤咲子の歌ではなくアイーダとして妻の心、母の心、いろんな想いが伝わればいいなと思います。
三波豊和さん)
みにくいアヒルの子がこんなに素敵なミュージカルになりました。
何といっても楽曲が素晴らしい!そこに乗せる歌詞もイイんです。日々、演じる幸せを感じています。
先ほど汗びっしょりになって演じたスンラさんは、18年間劇団で培ってきた台本の行間の読み方などきっちりと創り上げています。(台本の書き込みがスゴイんです(KAZZさん談))
KAZZさんはそのままの自由奔放さで、こちらが仕掛けると思いもよらない返しが来るんですよね。
タイプの違うアグリィ、どちらからも刺激をもらっています。
それぞれのアグリィの“個性”、ますます楽しみになりました!!
おけぴ取材班:chiaki(文・撮影) 監修:おけぴ管理人