2014/07/23 『SINGIN' IN THE RAIN 雨に唄えば』アダム・クーパーインタビュー


アダム・クーパー

世界のスーパーダンサーがミュージカルスターとして来日!!
11月に待望の来日公演を果たすミュージカル『SINGIN' IN THE RAIN』に映画俳優ドン役で主演するアダム・クーパーさんにお話を伺いました!
作品についてはおけぴ製作発表レポートをご覧ください。





-まずはこの作品『SINGIN' IN THE RAIN』との出会いからお聞かせください。

6歳か7歳くらいの時に初めてこの映画を見ました。あまりに昔のことで細かいところはあまり覚えていないんですが(笑)、ジーン・ケリー(Gene Kelly)とドナルド・オコナー(Donald O'Connor)が踊る♪Moses Supposesのシーンが印象的でした。それともちろん雨のシーンも!

-その雨のシーン(♪Singin' in the rain)、あまりにも有名な映画のワンシーンですが、それを舞台で、生で見ることができるなんて夢のようです!

本当に面白いシーケンスですよね。
実は振付のアンドリュー・ライトがTVドラマ『Glee』のなかでリアーナ(Rihanna)の♪Umbrellaという曲と♪Singin' in the rainのミックスを見て、そこから実際に水を使う発想が生まれたんですよ。

-そうして生まれたアイデアを舞台上で実現するまでには相当なご苦労があったかと思いますが。

実際に舞台上で試してみるまで、どのような水の形がつくれるのかわからなかったので試行錯誤の連続でした。それはとても時間のかかる作業でしたが、誰しも経験があると思いますが子供のころに水たまりで遊んだ面白さにも通じるところもあったので、楽しみながら取り組みました!
そうやって労を惜しまずに水の軌道、かけ方にはこだわって振付を作ったのでとても面白いシーンに仕上がっています




-本当に躍動感あふれるシーンになっていますが、あそこまでの水量を最初にその身で体感したときはいかがでしたか。

最初の時はかなりのショックを受けました(笑)。それは身体がびっくりしてしまうとショックです。
その前の曲がハードなので熱くなった身体に水を浴びるのはリフレッシュできて気持ちがいいんですけど、寒い時はやっぱり寒いんです。
ただ、観ていて面白いと思っていただくにはあれだけの水が必要だと思いますし、それを前提とした振付になっていますので私にとっては踊りを手助けしてくれる存在でもあります。

-ますます楽しみになりました!ちなみに雨の中で踊るにあたって、その“靴”には何か秘密が?

確かにさまざまな靴を試しました。でも最終的にはラバーソールの普通の黒いダンスシューズになりました。
実は靴よりもに工夫があるんです。プールサイドのように濡れれば濡れるほど滑らなくなる特殊な素材をアメリカから取り寄せたんです。だから、普通のダンスシューズでも踊れるしジャンプできるんですよ。
そして最後のシーンでは全員が黒いスニーカーで踊ります!




-床に秘密があったのですね!それにしてもそのダンスシューズは雨のシーンの後は使い物になりませんよね、しかも2回公演の日もありますし(笑)。他のシーン用のものも含め、いったいどれだけの靴が用意されているでしょう。

靴に関しては、タップシューズとダンスシューズ、18世紀の衣装に着替えたときの靴、雨用の靴は昼夜のために2足、二幕のタップシューズはまた違うものだし、そして最後の雨用の靴2足(笑)。
それだけあるので本当に衣装替え、靴替えが大変で(笑)
とくに一幕は早替えの連続、12回の衣装替えがあって、ほかは舞台に出ずっぱり。舞台裏で一息つけるのはたったの1分半だけ、そこで初めてちょっとだけ座れるんです。とにかくオンステージもオフステージも忙しいんですよ。

-そのご苦労があの魅力的なめくるめく作品世界を生み出すのですね!では、ここからは少し別のアプローチを!
バレエダンサーからミュージカル界へ挑戦されたアダムさんですが、ミュージカルとバレエ、表現の相違点についてお聞かせください。


表現の基本、“物語を伝える”という意味では変わりません。
伝えるための道具が身体だけなのか、声も使ってなのか、その違いですね。ただ、ミュージカルは言葉や歌もありますが、それ以上にボディランゲージによる表現も大切です。それに関してはバレエから、マシューボーンから学んだことが大きく、身体を使って演じることをミュージカルでも楽しんでいます。

-率直に声を出すことに抵抗はありませんでしたか。

子供のころから演技や歌はやっていましたが、何年ものブランクがありましたので、初めに舞台で声を出すときは慣れるまで時間がかかりました。でもそこから先は経験を積むことで自信も出てきますし、発声の基本は喉の筋肉なので、その筋肉も鍛えられてどんどんいい声が出るようになっていきます。もちろん今でも声を出すトレーニングはしています。




-アダムさんが感じるミュージカルの魅力とは。

バレエでもコンテンポラリーでも、ダンスだけだと理解が困難だと感じる人も少なからずいます。それに対してミュージカルは誰が見ても楽しめるというものです。ただし、それはミュージカルのすべての要素、演技・歌・ダンスがカチッとかみ合った時に限ります。3要素がうまく融合すると誰もが楽しむことができる、魔法のような舞台が生まれる。それがミュージカルの魅力だと思います。

そしてこの作品がまさにそれです。
2週間ほど前に『SINGIN' IN THE RAIN』ツアー公演を見ましたが、セット、衣裳、オーケストラの演奏などを含めた全体のフィーリングがハイレベルでそこで演じているキャストの姿がとても魅力的に映りました。とにかく舞台から発せられるエネルギーのレベルがとんでもなく素晴らしいんです!

-早くそのエネルギーを感じたいです!では、最後に。このように活動の場を広げているアダムさん、この先に挑戦してみたいことは。

やることがなくなってきています(笑)。
ほかに何かと考えると、はやり映画には興味を持っています。
でも、今、私の情熱は舞台にあります。それが私自身の生きるエネルギーになっているので、それを続けていきたいという思いがなによりも強いです。

-私たち日本の観客にとってもアダムさんの舞台を見られることは大きな幸せです!11月を楽しみにしています。今日はありがとうございました。


【おまけ】
製作発表会見でとても印象的だったのはアダムさんの優しいまなざしと大きな!インタビューでもそのまなざしはやはりジェントル、質問にとても丁寧に答えてくださいました。が、近くで見るとその手は・・・標準サイズ!そこで直撃!

-失礼ながら、何かを表現しようとすると途端に手が巨大化するような気がするのですが・・・。

あまり言われたことはないけれど(笑)。
踊っているときも“手”というのはとても表現力のあるモノなので、何かを伝えたいときには手が先に出るのかもしれなませんね。




-同じように舞台上のアダムさんは身長2メートル以上あるような大柄な印象でした。

それはよく言われます。実際に会うとそうでもないんだねって(笑)。私の長い腕がそう感じさせるのかもしれませんが、ステージから受ける印象って不思議なものなんですよ。『スワンレイク』の後はあのキャラクターがアダム・クーパーだとみんなが思っていて、“優しすぎる”とがっかりされることもありました(笑)



-本当に“Nice”という言葉がこんなにお似合いの方はほかにいらっしゃらないのでは。というくらいに素敵なアダムさん、楽しいお話をありがとうございました!!

【公演情報】
『SINGIN' IN THE RAIN 雨に唄えば』
2014年11月1日(土)~24日(月・休)@東急シアターオーブ

<スタッフ>
演出:ジョナサン・チャーチ
振付:アンドリュー・ライト

<出演>
アダム・クーパー
ほか

<あらすじ>
時はハリウッドのサイレント映画全盛時代、Don Lockwoodは
そのトップスターとして日々忙しく活躍していた。
同じくトップ女優のLina Lamontに追いかけ回されて
辟易していた所にDonは駆け出しの舞台女優Kathy Seldenに出会う。
「サイレント映画は大仰に表情をつくるだけの口パクで魅力がない」
と言い放つKathyに、Donは他の女性にはない魅力を感じ、
やがて二人は恋に落ちるようになる。
トーキー映画の出現に影響を受け、DonとLinaの所属する映画会社も
トーキー製作に乗り出すが、Linaが映画に向かないキンキン声である事から
試写会では散々な結果に終わった。公開初日まで、後6週間というところで、
Don、Kathy、そして同じく映画会社で働くDonの親友Cosmoは、
Linaの声をKathyが吹き替えてミュージカル映画にする事を思いつく。
映画への予想以上の反響に、そしてDonを取られた嫉妬からLinaは
Kathyの存在を隠そうとするが・・・!?

公演HPはこちらから



おけぴ取材班:おけぴ管理人(撮影)chiaki(インタビュー・文)

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