
2月近鉄アート館公演から約半年でのスピード再演!
京都・先斗町歌舞練場、そして東京・三越劇場と、
それぞれに特徴的な劇場で、新たな魅力をみせてくれそうです♪
トップスター高世麻央さんを中心とした13名のメンバーが、
夏の京都へ! そして
東京へ!
古典舞踊や
歌舞伎の要素も取り入れつつ、
歌劇ならではのお楽しみポイント満載♪ の和物レビュー
『若さま隠密道中』(作:土屋 光、演出・振付:尾上菊紫郎)。
そして
ジャズをテーマに精鋭メンバーたちが
歌いまくり&踊リまくり! の洋物レビュー
『I've got Jazz』(作・演出・振付:麻咲梨乃)。
一部から二部へのギャップも含めて楽しみたい二本立て公演
『Crystal passion~情熱の結晶~』稽古場へ潜入!
『若さま隠密道中』稽古場写真を、高世麻央さん、桐生麻耶さん、真麻里都さんのコメントとあわせて、お届けいたします♪

OSK日本歌劇団をひっぱるトップスター高世麻央さん、
そして桐生麻耶さん、真麻里都さんに意気込みを訊いてまいりました!

トップスターに就任して約1年。
「前回も100%で臨みました。でもそれを越えないと再演の意味がない」
と語る高世麻央さん。
「より大きな表現でみせていきたいですね」と気合充分!

出演メンバーはもちろん演出の先生やスタッフも含め、
再演への熱い思いがあったそうです!
高世さん)2月の近鉄アート館公演のころから、“やっていて楽しい、再演したい!”という思いがメンバー、そして演出の先生方も含めたスタッフにもありました。
『若さま隠密道中』は古典舞踊や歌舞伎の要素があり、これまでの和物とはちがうカラーの作品。そして第二部はとにかく歌って踊ってと、どちらもハードで(笑)、でも手応えがあったんです。
昨年に引き続き、京都と東京のお客さまにOSKのレビューを観ていただけることが、とても嬉しいですね。
東京ではさまざまな舞台が上演されていますが、王道のレビューというのは少ないように思います。
2011年に8年ぶりに東京公演が復活してから、毎年のように三越劇場で公演させていただいていますが、レビュー好きなお客さまがとても多い印象です。
今回もこれまでとは一味違う和物、そして洋物も麻咲梨乃先生が「ダンスならこのメンバー」 と選抜してくださった13名で参りますので、幅広い好みのお客さまに楽しんでいただけると思います。
「2月公演を観た方にも楽しんでもらえるように、さらに進化します!」

「再演の大変さをかみしめている」という桐生さん。
同じメンバーが、ひとつの演目に長期間かかわれることに、
有り難さを感じるとおっしゃいます。
桐生さん)OSKの公演は、どうしてもメンバーがバラバラに分かれる単発公演になることが多いので、今回のように同じメンバーでひとつの作品に取り組めることは嬉しいですね。
劇団にながく在籍していても、やはり他のメンバーの新しい面を発見することもありますし、それが自分への刺激にもなります。
2月公演の千秋楽に、「再演したいな」ではなくて「再演しよう!」と全員で決意したのですが、いざほんとうに再演が決まって稽古が始まってみると、いろいろと思うこともあるんです。
まず課題としては、「劇場の空間をつかむこと」。
今回、半分くらいのメンバーが歌舞練場の舞台に初めて立たせていただくのですが、歌舞練場の舞台は、たとえば松竹座の舞台とは大きさがぜんぜんちがうんですね。
OSKのメンバーは一瞬一瞬を一所懸命にがんばって、情熱をかけることはできます。
でも、その空間にあわせて歌ったり踊ったりと、力を抜いた、粋な表現をするということが、まだ難しい部分がある。
そこが私個人としても、全体としても、今回の課題です。
しかも第二部のテーマがジャズですからね。『I’ve got Jazz』。
これが『I’ve got Rock!』だったら、ガツガツと勢い良く行けばいんでしょうけど。私もそのほうが得意だったりするし(笑)。
でも、ジャズ、ですから。“粋”な舞台を目指します。
ちなみに桐生さん、和物で心がけていることは「立ち姿」だそうです。
まっすぐ立つだけでなはなく、少しひねったりして美しく見せる…
「結婚したいくらい好き(!)」という片岡仁左衛門さんの舞台などを見て勉強されているとか。
「背中だけで魅せる、究極のかっこよさですよね」(桐生さん)

「それぞれの課題にもう一度向き合えるのが再演のよさ」(真麻さん)
真麻さん)私が演じるのは、高世さん演じる若さまのお付きで、小さいころからおそばにいる、という設定です。
若さまといっしょに悪者と戦ったりもするのですが、ただ、この役のキャラクターが…というより、私自身のキャラクターなのかもしれませんが、芝居がどうもおもしろい方向に行ってしまうんです。
髪型もひとりだけ青天(あおてん/頭頂部の髪を剃って髷を結っているあの髪型です…)で、「らっきょみたい」って言われていて…。
日本物って、どうしても堅いイメージがありますよね。でも今回の作品、とくに若さまとのやりとりにはそういう堅さはいらないと思っての役作りなのですが、先生からは「そこまで三枚目にしなくても」と言われています(笑)。
立ち回りのときなんかは、きっちりと型をお見せしたいのですが、お芝居の部分はできるだけ柔らかく…でもやり過ぎると別の方向へ行ってしまう気もして、そのバランスをいかに取るかが今回の課題です。
「洋物だとまだバランスよくカッコつけられるんですけど、
和物芝居は抑えきれないキャラクターが顔にでてしまう…」(真麻さん)

「たしかに何かと顔芸してるよね(笑)」(桐生さん)
「でも立ち回りのところとか素敵だよ。声もいいし」(高世さん)
先輩方からのフォローがやさしい!

道中で出会った美しい娘(恋羽みうさん)と踊る若さま。
日本舞踊や歌舞伎の動きと、
OSKレビューらしさが融合した美しさ!
高世さん)二部の洋物が「動」だとすると、一部は「静」。
でも「無」ではないので、静のなかでいかに役の心情、情緒をみせるかということにこだわっています。
洋物のダンスとは、必要とされる表現力がぜんぜんちがいます。発散する動きではないので、むずかしい。動かない美しさをお見せしたいですね。
…あ、でも私の役は古典的な動きだけど、人によるかな(笑)。
思いっきり「動」な人たちもいるかも。
「動」な人たち…!
「まだご覧になっていないかたには内緒にしたいけど…
チラシに思いっきり写真がでてますね(笑)」(桐生さん)
はい、こちら琵琶湖に現れた『白◯の湖』(?)

おわかりになりますでしょうか…?
4羽…ならぬ5羽たち、めっちゃ飛んでます!
ジャンプ!
高世さん)お芝居のやり取りのなかで急に古典的な踊りが始まったり「あ、そうなる?」という展開がけっこうあるので、歌舞伎や日本舞踊に馴染みのないかたでも楽しんでいただけます。
ひとつひとつの踊り、型も短く作ってありますので、退屈することもないと思いますよ。
「動」の人たちもいますし(笑)。
OSKの舞台を見て、日本の古典芸能に興味を持つかたもけっこういらっしゃるんです。
和物レビューが、興味の幅を広げるきっかけになると嬉しいですね。

100周年に向けて、さまざまな挑戦を続けているOSK日本歌劇団。
最後にともに舞台に立つ仲間への思い、
そしてこれからのOSKについてお訊きしました。
真麻さん)自分より上の学年の方がだんだん少なくなってきて、もう若手とはいえない立ち位置になってきました。
高世さんをはじめ、OSKを支えてきた先輩がたのいちばん近くにいて、たくさんのことを教えていただけたのが私たちの期だという自覚はあります。
それを、この93年のOSKの歴史のなかで、下の世代にどう伝えていくかという役割を感じていますね。桐生さん)学年が一期上の高世さんとは、学校時代から歩く道がちがっていて、高世さんはスター街道を、私は砂利道を歩いてきました(笑)。
これ、別に自分を卑下しているわけではないですよ。なにかものを作るためには、ある程度の整理が必要なんです。
でもいまこうして高世さんといっしょに舞台に立つことができて、これまでの道のりに意味があったということなのかな…と嬉しく感じています。
今回も「ス・ワンダフル」をふたりで歌いますし、松竹座『春のおどり』の黒燕尾でも高世さんの次に舞台に出て、少しの時間、同じ空間をふたりで踊ることができて…あ、あれ私のなかでは“デュエットダンス”ということになっています(笑)。
劇団のなかでは高世さんをいちばん知っているつもりでいたいんですよね。
支える使命というようなことはあまり意識していませんが、高世さんが愚痴や文句を一切口にしないので、その分、私が感じ取らなくては、と思っています。
…すごい人なんです、高世さん。高世さん)デュエットダンス…初耳です(笑)。
頼もしいですよ、ほんとうに。任せるところは任せられるので。
誰かひとりだけがんばるのではなくて、みんなが下の世代に繋げようとしてくれている。
とても大きな力だと思います。
93年の歴史があるOSKを、いまのメンバーで次の時代への繋いでいかなくてはならない。
そのためにはやはり新しいところに出て行かないと、と感じています。
もちろんいままでOSKを応援してくださったかたにも楽しんでいただきたい。
でも同じことだけをしていてはダメ。新しいエッセンスが必要なんです。
ずっとOSKでやってきて、やはり世間を知らないところもあります。
これまでやってきたことをすべて壊すのではなく、歌劇団としてどう進んでいくのかを考えないと。
たとえば「レビューカフェ」など、新しい試みも始めています。
舞台公演ではないということに、最初は不安もありました。
でも、出演した下級生たちが新しい経験をしたことで、歌に対する意識が変わったり、と成長をみせてくれた。
舞台人として言葉が通じるようになったんです。
みんな舞台への情熱はすごくあるし、それが良い勢いになり、エネルギーになっています。
中身はほんとうに充実してきていますから、それを外の世界にいかに知ってもらうか。
OSKの魅力を広めていく責任が私にはあると思っています。
「BROADWAY MUSICAL LIVE2015」など、
外部公演へも挑戦する高世さん。
頼もしい横顔です!

異なる魅力を持つ男役おふたりを、同じ舞台でみられる贅沢さに乾杯!
That’s DANCIN’『Crystal passion~情熱の結晶~』、は京都・先斗町歌舞練場で8月21日(金)、東京・三越劇場で9月11日(金)に初日を迎えます。
今回唯一の新参加メンバーである虹架路万
(にじかけ ろまん)さんの演技にも要注目
(「ひとり変わると、こうも変わるかというくらい」by高世さん)、さらに
まるで白浪五人男のようなカッコよすぎる名乗りなど、
歌舞伎あるあるをカジュアルに盛り込んだ見せ場も満載の
『若さま隠密道中 』。
先斗町歌舞練場の“和”な空間、そして三越劇場のレトロモダンな雰囲気のなかで味わう、
粋でお洒落なジャズ・レビュー
『I’ve got Jazz』も楽しみ!
さらなる展開が期待されるOSK日本歌劇団。
まだ見たことがないという皆さまも、
この夏ぜひ、レッツ・レビュー・デビュー♪
ご一緒にアツくなりましょう!!

「レビューがある人生=幸福な人生」byおけぴスタッフ
アツいレビューで、夏の暑さを吹き飛ばしましょう!
おけぴ取材班:mamiko 監修:おけぴ管理人