ミュージカル『プリシラ』開幕レポート

誇り高く生きる3人のドラァグクイーンの人生の旅路
困難に直面しても…明るく力強く生きる3人を、ノリノリのナンバーとダンスと笑いと涙で綴るミュージカル『プリシラ』開幕。連日、日生劇場が大きな愛で満たされています!


 【観劇レポ】、【カーテンコール写真撮影OK】、【プリシラナイト開催】、【初日前囲みレポ】の各コーナーで『プリシラ』も魅力をドドーンとお伝えします。




【観劇レポ】


 シドニーから、砂漠の真ん中アリス・スプリングスを目指すバスの旅!にぎやかで華やかな珍道中のなかで描かれる人間ドラマに、ハマる人続出!そんな『プリシラ』、そして個性的な登場人物たちに魅了されたみなさまからの感想を、舞台写真を交えてご紹介いたします。


陣内バーナテット(囲み取材より)
 オープニングは揚がるわよ!!自分が出ていないところは、安心して見られるのよね。アンサンブルのみなさんも素敵、超一級の方が揃っているから!宙づりのDIVAも素晴らしいわよ。

◆オープニングはDIVA3人の圧倒的な歌声!煌びやかなコスチュームでしかも宙吊りの登場シーンは圧巻でした。
劇中流れる音楽は耳馴染みのナンバーばかりで自然と身体がビートを刻みます。
 ドラァグクイーンとして堂々と時にはあっけらかんと自分らしさを貫くバーナードやアダムの姿は見ていて気持ち良いほど。男心と女心の間を揺れ動くティックの美しい歌声も聞きごたえがありました。




オープニングからDIVAのパワフル歌声に圧倒されます!
全編ノリノリのディスコ・ヒッツ満載♪


ミス・アンダースタンディング(オナン・スペルマーメイドさん、SHUNさんとのダブルキャスト)が作品世界へ誘います!


◆キラキラした衣装&音楽と遊び心満載の言葉たち。笑って手拍子している間にどんどん物語が展開していき、観終わった後は元気が湧いてくるミュージカル。飽きることなくあっという間に感じたのはさすが。
 個性豊かなキャストの皆さんの熱演も見応え十分でリピートしたくなる魅力あり!

◆街でも見かけるド派手なポスターに、海外で観たニューハーフショーの楽しさを期待して観劇しましたが、ビタミン色いっぱいの華やかなショービジネスの舞台に立つ、一人一人のドラマが深くて、ホロリと何度も涙しました。
 聞き馴染みのある音楽が、感傷にふけりそうになると心を掻き立てるように始まり、隙間なく世界に引き込む。それってもしかしたら、ドラッグクイーン達の日常なのかもしれないなぁ。
 楽しくて楽しくてあっという間の公演ですが、実は奥深くて・・・楽しさとジーンと両方味わえ、観劇してみてよかったです。




写真左より)アリス・スプリングスでは妻と息子が待つ?! 悩めるティック(山崎育三郎さん)、夫を亡くしたばかりのトランスジェンダー、バーナデット(陣内孝則さん)、奔放で若く美しいアダム(ユナクさん:ダブルキャスト)の3人が旅の仲間


◆陣内さんが出てくるだけで、次はどんな風に笑わせてくれるのかしら?と、ワクワクしました。
 そして、そんな陣内さんに勝るとも劣らない存在感の山崎さん。山崎さんの丁寧なお芝居で舞台が締まります。最後に、キンタロー。さんには度肝を抜かれましたが、さすが!!脱帽です。

◆山崎さん、陣内さん、ユナクさんの3人のバランスがとても良かった。
 それぞれの個性が生きていた。舞台を広く最大限に使う演出も満足感に繋がりました。




ドラァグクイーンであり、父親でもある…悩めるティック
強気なふるまいの、その陰にある孤独、愛を求める切なさのあるアダム
未亡人となり、生きがいを見失うバーナデット

 それぞれの事情を抱え、さらには、リップシンク(口パク)パフォーマンスが主流だったころに一時代を築いたバーナデットと、自らの声で歌うスタイルでステージに立つ現役のアダムの、ドラァグクイーン界のジェネレーションギャップなど、旅をする3人も一色ではないのです。ドラァグクイーンとひとくくりに言っても、やはりそれはひとりひとりに色がある、人生があるのです。




◆楽しかったですー。カラフルでセットや衣装みーんなカワイイ!ユナクの登場にはキャーです。スタイル抜群だし、何回もキャーってなります。それもお楽しみのひとつです。
 陣内さんは存在だけでも可愛くて、とってもいいキャラです。
 有名なポップスの曲がいくつもあるので盛り上がりますし、とにかく終始面白くてあったかい雰囲気です。

◆最初から笑いっぱなしでした。山崎育三郎くんが見たくで観劇したのですが、期待を裏切らない歌唱力と演技力。陣内孝則さんのステージは初めてでしたが、どこまでが演技でどこからがアドリブなんだろう?と思わせるほど楽しいものでした。
 周りの役者さんも豪華な衣装とキレのあるダンス。さすが宮本亜門さんです、贅沢なミュージカルを観させていただきました。





写真左)アダム役ダブルキャストの古屋敬多さん
クルクルと変わる表情、スレンダーなスタイル、キレのあるダンス…アダムの魅力全開


◆陣内孝則さんのバーナデットが本当に女性らしかった。乙女でした。
 ディスコを知っている世代(かなり古いけど)には、懐かしい楽曲もあり、キラキラなファビュラス衣装で一緒に踊りたいと思うような素敵な楽しいステージでした。

◆ひとことで言うと、おもしろい!!に尽きると思います。
 個性的なキャストのみなさんそれぞれの個性が光る、笑いあり、笑いあり、そして温かい気持ちになるショーのようなミュージカルです。
 どの世代の人も楽しめる音楽、キレキレのダンス、なんだか似合うドラァグクイーンの衣装とメイク、そして何より、陣内さんと山崎さん、古屋さんの掛け合いがとても楽しく、笑い通しであっという間の2時間半でした。

◆「プリシラ」初日行ってきました。前から気にはなっていたんですが、AAAでのパフォーマンスを見て、やっぱり観たいとチケットをゲット!
 観に行って良かった!もう、本当に興奮しっぱなし!最高に面白かった!
 冒頭DIVAの3人の歌声にやられ、観客を巻き込んだ演出、ダンスや衣装、セットでどんどん舞台に引き込まれちゃった。
 山崎君と陣内さんの息もぴったりだし、古屋君のダンスと小悪魔的な感じがすごくかわいかった。だんだんと絆を深めてくこの3人に癒されました。カーテンコールの撮影時間もあるし、迷っている人は是非観てください!




ティックの別居中の妻マリオンには和音美桜さん、息子のベンジーは陣慶昭くん


こちらはベンジー役ダブルキャストの加藤憲史郎くん


古屋アダム(囲み取材より)
 子役、子供ってずるいなと(笑)。彼らが、純粋な心で歌う歌って、それだけですごく泣けるんです。育さんとのシーンは、心つかまれています!

◆きわどいセリフやアクションがないとは言えませんが、そんなのが下品に見えないところが亜門さんの素敵な演出であり、ハートのこもった演者の技量かと思います。
陣内さんのエレガントな立ち居振る舞いに、私自身が女性として見つめなおし改めたいと強く感じました。
育三郎さんの安定感は半端じゃありません。子役さんとの絡みは迫真!

◆いやー楽しかったです。あんまり難しいことを考えずに、日頃の生活を忘れて気分転換するのにもってこいの作品だと思いました。
偶然会った友達と、途中から一緒に踊りたくなるよね。と話しながら帰りました。
私は勇気ないけど、衣装もお化粧も同じにして踊りたいと友達は言っていました。
でも、泣けるところもあって・・・平日で無理やり来たんですが、来て良かったです。

◆冒頭の字幕に「まだLGBTに理解がなかった頃の話」とありますが、まだまだ世の中に溢れている話です。でも、そんな逆境も乗り越えてハッピーに!
 エネルギッシュに!エンターテイナーとして生きる彼女たちはとっても素敵です。歌もダンスも女装パフォーマンス(?)もみなさん最高でした。
 同性愛、異性愛、家族愛、友愛、たくさんのあったかい気持ちを感じられる作品でした。


(囲み取材より)
 山崎ティック「旅の途中、田舎町でちょっとひどい目にあった3人が励まし合うナンバー♪トゥルーカラーが好きです」、ユナクアダム「アダムの登場シーン♪マテリアルガールは派手な感じで、結構ダンスがエロいです、頑張ります!」、両シーンもお見逃しなく!


【カーテンコールは写真撮影OK】


よっ!大盤振る舞い!全公演にてカーテンコールは写真撮影OK(キャストさんの合図があったら撮影タイム開始)とのことで…、撮ってみました。(注意事項などはこちら







【12/14、12/20、12/22 各夜公演にて、プリシラナイト開催!】


振付レクチャー動画も超キュート♪


 カーテンコールでは、光るブレスレットをつけていただき、プリシラナイト限定、出演者と一緒に歌って踊れるイベントを実施いたします。感動と興奮のクライマックス。客席・舞台一緒に盛り上がりましょう!(告知ページより


【初日前囲み取材】




演出宮本亜門さん:本当にみなさん素敵ですね。役柄が身体に入っているし、陣内さんの母性には(稽古場でも)ファン続出!この衣裳の華やかさのうえに、それぞれの個性が出てきていい仕上がりです!



ティック役:山崎育三郎さん

山崎さん:僕が演じるティックはちょっと迷っている、複雑な役柄です。でも、こういった衣裳を着たときには、二人に負けないくらい華やかにパフォーマンスをしたいと思います!この格好は、自然にそういう気持ちにさせてくれます。


アダム役(ダブルキャスト):古屋敬多さん

古屋さん:一生分の女装をするんじゃないかな。20着ぐらいの衣裳があります!早着換えもすごくあるし…

陣内さん:芝居している時間より着替えている時間のほうが長いかもね。



かわいいWマーク!!
アダム役(ダブルキャスト):ユナクさん

ユナクさん:アダムという役は、生意気で、自分の人生のために強く前向きに生きる役。パフォーマンスも多いですし、スゴイ派手な、今後、死ぬまで着ないような服を着るのが楽しい!

陣内さん:死ぬまで着ないか、わからないわよ。どこかでチェンジも…。私自信ない、今、必死で踏みとどまっている感じ(笑)。



バーナデット役:陣内孝則さん

(お衣裳を身に付け、すっかり役に入っていますね。いつもの陣内さんではないみたいとの問いに)
陣内さん:エレガントな役だから私。今回に関しては、できるだけエレガントにと宮本先生から言われています。

宮本先生:陣内ちゃんは、今回、本当にいい子です!

陣内ちゃん:待って!いつもが悪い子みたいじゃない!!いつもいい子なのよ。



古屋さん:普段はヒップホップダンスなので、どちらかというと跳ねたダンス。今回は、ボディラインを見せるダンスもあるので、見せ方を研究しています。



劇中、一緒に旅をするティック、アダム、バーナデットの三人ですが…

山崎さん:メイクを外しても、三人の関係性が出来上がっています。

陣内さん:怖いのよ、この子(古屋さん)なんて、私が失敗すると「二度目はないぞ」という顔をするのよ!

古屋さん:(陣内さん)踊っている時の顔が怖くて(笑)、赤ちゃんとか泣くレベル!

陣内さん:私、いっぱいいっぱいなの。むすんでひらいてしか踊ったことないのよ!!でも、わかったわ、笑顔でいくわ。



山崎さん:笑いあり涙あり、振り幅の広いミュージカル!
 2016年を締めくくる最高のエンターテインメントになっていますので、みなさん、ぜひミュージカル『プリシラ』を日生劇場で体感してください!


【公演情報】
ミュージカル『プリシラ』
2016年12月8日(木)~29日(木) 日生劇場 (おけぴ劇場map)

<スタッフ>
演出:宮本亜門
翻訳:エスムラルダ
振付:麻咲梨乃/大村俊介(SHUN)/IG

<キャスト>
山崎育三郎
ユナク(超新星)※/古屋敬多(Lead)※
陣内孝則
ジェニファー/エリアンナ/ダンドイ舞莉花/大村俊介(SHUN)※/オナン・スペルマーメイド※
石坂勇/和音美桜/キンタロー。※/池田有希子※/はるはる
浅川文也/穴沢裕介/ICHI/大音智海/奥山寛/北村毅/高木裕和/土器屋利行/広瀬斗史輝
加藤憲史郎/陣慶昭
※印はダブルキャスト。出演スケジュール詳細は公式サイトをご参照ください。

谷口ゆうなさんは怪我のため休演となりました。同役は はるはる さんが務められることが発表されました。(お知らせページはこちら

<ストーリー>
舞台はオーストラリア。
シドニーに住むドラァグクイーンのティック(芸名:ミッチ)(山崎育三郎)は、最近何だか不運続きで仕事も私生活もダウン気味。
そんなとき、別居中の妻・マリオン(和音美桜)の誘いで、砂漠の真ん中にある街、アリス・スプリングスで開かれるカジノでパフォーマンスをすることに。
せっかくだからと、2人の仲間―夫を亡くしたばかりで沈んでいるトランスジェンダーのバーナデット(陣内孝則)と、若くて美しいが生意気なアダム(芸名:フェリシア)(ユナク/古屋敬多)を道連れに、1台のバス「プリシラ号」をチャーターし、砂漠を縦断する旅に出ることにした。
道中、ティックは2人に、目的地で妻子が待っていることを告白する。
ティックにとって、自分の存在を知りながらまだ会ったことのない息子・ベンジーと対面することは、とても大きな決断であった。

公演HPはこちらから

お寄せいただいた感想:おけぴ会員のみなさま
おけぴ取材班:chiaki(撮影&文) おけぴ管理人(撮影)

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