世田谷パブリックシアター現代能楽集Ⅸ『竹取』開幕!
初日コメント・舞台写真が届きました!
10/5(金)~17(水)シアタートラム※10月5日はプレビュー公演
【構成・演出】小野寺修二【脚本】平田俊子【音楽】阿部海太郎【企画・監修】野村萬斎
【出演】小林聡美 貫地谷しほり
小田直哉(大駱駝艦)崎山莉奈 藤田桃子 古川玄一郎(打楽器奏者)佐野登(能楽師宝生流シテ方)左:崎山 莉奈 右: 貫地谷 しほり
中央 奥:小林聡美
前列 左から: 貫地谷 しほり 崎山 莉奈
後列 左から: 小田 直哉 小林 聡美 藤田 桃子
右奥: 古川 玄一郎
今は昔、竹取の翁と言ふものありけり
竹取の翁が、光る竹の中に見つけた手のひら程の小さな小さな女の子。
驚異的なスピードで成長しては、やがて帝の寵愛をも受ける美しい娘へと変貌する…。
瞬く間に人々を魅了し、風のように地上を去っていった〝かぐや姫〞とは?
芸術監督・野村萬斎監修の人気シリーズ「現代能楽集」、
その第9弾である『竹取』が、10月5日のプレビュー公演を経て、昨日7日に開幕しました!
今回は、演出を務める小野寺修二と、小野寺が出演を熱望した小林聡美・貫地谷しほり、
初日を終えた三名のコメントをお届けいたします。左から: 小田 直哉 貫地谷 しほり 崎山 莉
《 初日コメント》初日を終えた現在の心境や、本作の魅力について(10月7日)
小野寺修二[構成・ 演出 ]日本最古の物語である「竹取物語」が現代まで語り継がれている理由がわかったような気がしました。『竹取』は、色々なジャンルで活躍する人と色々なものたちを詰め込んで作った作品ですが、無事に初日を迎えられて今は安堵感でいっぱいです。
能楽にはパントマイムと仕組みや考え方が近い部分があると感じていましたが、萬斎さん(企画・監修)の能面を使ったワークショップを通じて自分なりに消化しなければならないタスクが見えたことで、現代能楽集としての作品づくりに繋げられたのではないかと思います。出演には役者やダンサーだけでなく能楽師や打楽器奏者など様々なジャンルの方がいらして、普段とは違うことをお願いしているシーンもあるのですが、意志の疎通をしっかりとることができたので安心して稽古に臨むことができました。ご一緒するのが2回目の小林聡美さんは再び作業をできる喜びがあり、役柄を越えた人間力が本当に素敵な方です。貫地谷しほりさんとは今回が初めてですが、稽古中も迷いなくついてきてくださり、打てば響く頼りがいのある女優さんです。
キャスト、スタッフにも恵まれて、ベストなものができあがったと感じていますが、まだまだ可能性を秘めている作品です。これから千穐楽へ向けて育てていければと思います。
小林聡美[出演]本当に無事最後まで上演できてよかったと思います。
というのも、セットも含め、ちょっとしたタイミングやきっかけを積み重ねていくので、途中で間違えてしまうと辻褄が合わなくなってしまうところもあり。。。
「竹取物語」は、大切な人と別れなければならない、その誰にでも絶対的に訪れる出来事に、演じていて悲しい気持ちになるのですが、一方で笑いもあったり、謎の多い物語でありながら、本当にお客さまを引き寄せる魅力がちりばめられていて、小野寺さんと今新しい解釈で作れるのはおもしろいな、と。
小野寺さんには強い情熱があって粘り強い。だからこそ、演者たちは緊張感を保って最後まで走れる、というより走らなければと思うので(笑)、楽しみながら気を抜かずに、面白い作品を目指して日々心を新たにしていけたらなと思っています。
貫地谷しほり[出演]今日が一番冷静でいられました。何度も繰り返す小野寺さんの粘り強い稽古の成果だと思います。小野寺さんは泉が湧くように次から次へとアイディアがでてくる本当に素晴らしい方。この稽古が始まる前から小野寺さんの美学にかっこよさを感じていたので、その世界に参加できたことが私にとって宝物です。稽古中に萬斎さんやダンサーの方のワークショップがあったのですが、本当に贅沢な時間で、体や動きで感情を表現するということが、こんなにも演技そのものや色々なものを助けてくれるのだと勉強になりました。素晴らしい出演者の皆さんから、見て、触れて、新しい世界を沢山吸収したいと思っています。最後まで進化のとまらない『竹取』を是非ご覧ください。
この記事は公演主催者からの提供により、おけぴネットが製作しました