俳優・ラッパーとして活躍する井出卓也さんと、この夏上演された『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』で翻訳・演出をつとめた福山桜子さん(脚本・演出)がタッグを組んだ一人芝居『BLACK SHEEP』が上演中。
舞台写真とともに、観劇してきたおけぴ会員のみなさまの感想コメントをご紹介いたします♪
(以下、▼黒字はおけぴ会員から寄せられた感想コメント)
『BLACK SHEEP』ストーリー
歌舞伎町のど真ん中に住む心理学者・千(ユキ)の元へ、刑事が訪れる。
"嘘を見抜くプロ"と噂される千に、ホストクラブで青年が亡くなった事件について調査して欲しいと言う。
千は恩師の紹介で来た刑事の依頼を断れず、友達系ホスト・サルトルとホストクラブへ潜入調査することとなる。
一方で、千は大切な友人・春翔(ハルト)との過去と対峙する……。
嘘を見抜けることは幸せなのだろうか。
その先にあるものとは……?
◆▼1人芝居ながら、いろんなキャラクターに変幻自在な井出卓也さんの演技のおかげで彩り豊かに楽しめました。▼最初は、変わり者や人嫌いのプロファイラーの推理劇だと思ったので、そういう作品は結構あるし類型的かなと感じましたが、推理ものの味付けは、千という人間を描く為のエッセンスであることに気づきました。
希望を見せるラストで幸せな気持ちで帰れる作品でした。▼舞台セットがアート作品みたいで素敵でした。ガムテープのパフォーマンスもインスタレーションみたいでよかったです。▼心理学者を中心に据えてのお芝居で、井出さんの一挙一動と台詞とを照らし合わせながら追い掛けてしまいました。▼千の心理と連動する舞台空間、ラストの解放とともに張り巡らせたテープを切る演出は清々しかったです。
また、群れを嫌う煽り文句とは裏腹に、黒い羊は孤独な一匹ではなかったという結末に優しさを見ました。
◆ "リアルに役を生きる"ことに向き合ってきた井出卓也さんと福山桜子さんがタッグを組んでおくる、演劇の醍醐味たっぷりの一人芝居『BLACK SHEEP』は、12月15日(日)まで、Woody Theatre 中目黒にて上演中です。
「役としてリアルに生きて、誰もが持つ悩み、葛藤を昇華していく。その過程を目の前で見ていただけるはず」
脚本・演出の福山桜子さんインタビューもぜひどうぞ♪【福山桜子(ふくやま・さくらこ)さん プロフィール】
デヴィット・ルヴォー、三谷幸喜などの作品に演出スタッフとして参加。渡米後、ニューヨーク・オフ・ブロードウェイなどで脚本・演出、映画・ドラマ・PV・CM・情報番組などの構成作家・ディレクター、また、米アカデミー/グラミー受賞・石岡瑛子など、世界的に著名なクリエーターのスタッフとしても活動。2010年日本での活動も再開。脚本、演出、映像監督、アクティングコーチとして、多岐に渡り、こだわりを見せる。アクティング・コーチとしてはハリウッドスターのコーチ同様、日本で希有な「主演クラスの俳優」をコーチングする高い技術を持つ。コミュニケーション分野では非言語を専門として立教大学で講義を持つ。2019年には『ヘドウィグ ・アンド・アングリーインチ』の翻訳・演出をつとめた。【井出卓也(いで・たくや)さんプロフィール】
幼少期から芸能活動を始め、テレビ、舞台、CM、映画、あらゆるメディアで活躍。近年ではラッパーとしての活動も展開させている。俳優としては『Fate Grand Order THE STAGE』シリーズで人気キャラクター/ロマニ・アーキマンをつとめ、膨大で壮大なセリフをリアルに演じきった。また、2019年4月よりスタートしたニコニコ生放送井出卓也チャンネルでは、毎月、1つのキャラクターを演じきる一人芝居を生で放送。俳優としての新たな試みを続けている。主な代表作:KREVA音楽劇『最高はひとつじゃない』、NTV『ホタルノヒカリ2』、など。
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