『殺意 ストリップショウ』撮影:細野晋司
『殺意 ストリップショウ』撮影:細野晋司
『殺意 ストリップショウ』撮影:細野晋司
『殺意 ストリップショウ』撮影:細野晋司
【演出:栗山民也】
「私にはわからない」「これは、何だ!わからない」「だから私にはスッカリわかって、何にも、わからない」。これは劇中のいくつかのセリフなのですが、こういう言葉が深く頭から離れません。「わからない」とはっきり言葉に出す、その何と素敵な瞬間か。『殺意 ストリップショウ』撮影:細野晋司
『殺意 ストリップショウ』撮影:細野晋司
【緑川美沙役:鈴木杏】
何よりも無事に初日の幕が開いた事と、劇場が再スタートできた事をとても嬉しく思います。このまま千秋楽まで無事に幕が上がり続ける事をとにかく祈っています。『殺意 ストリップショウ』撮影:細野晋司
『殺意 ストリップショウ』撮影:細野晋司
あらすじ
「しかし、時には思い出してくださいまし、
このような姿をした このような声をした 緑川美沙という、こんな女がいた事を。」
高級なナイトクラブのステージ、自らのフィナーレを終えたソロダンサア・緑川美沙が、客にその数奇な人生を語りだす。
南の国の小さな城下町に生れた美沙は、日華事変、二・二六事件の直後、兄の勧めで東京に行き、急進的な左翼の社会学者・山田先生のもとに身を寄せる。そこで美沙は、自分と同じく、兄である先生を信奉する弟・徹男と運命的に出会う。二人は密やかに気持ちを通わせるが、やがて日本は戦争に突入し、先生が 軍国主義に迎合することでその思想を転向する中、ほどなくして徹男は学徒出陣で命を落とす。
悲嘆にくれたまま敗戦を迎えた美沙は、愛国を掲げた徹男が悔いなく出征する後押しさえした山田先生が、軽々と 再び左翼に鞍替えする様子を見、保身のため思想を捨てるその卑しさに激しく憎悪を燃やす。ついに先生 の殺害を決意した美沙は、レビュウダンサアと娼婦に身をやつし、その機会をうかがっていく…。
「──善い悪いが私にとって──人ではない、この私にとって、善い悪いがなにかしら?」
『殺意 ストリップショウ』撮影:細野晋司
『殺意 ストリップショウ』撮影:細野晋司