日生劇場にて、半世紀以上にわたり愛されている
ミュージカル『屋根の上のヴァイオリン弾き』が開幕しました。
1905年、帝政ロシアの時代、アナテフカという寒村で酪農業を営むお人好しで働き者のテヴィエとその妻ゴールデ、娘たち──。家族と民族、宗教、そして愛の物語。
テヴィエは2004年以来6演目となる市村正親さん、ゴールデには鳳蘭さん! 2009年より続く鉄板コンビが物語の、舞台の柱としてどっしりと存在し、役柄としても俳優の先輩としても娘たちや、そのお相手の青年たちを包み込みます。
初日カーテンコールでの市村正親さんのご挨拶、早速届いた舞台写真を紹介いたします。
本日は初日をご観劇くださり、本当にありがとうございました。
コロナで世界のエンターテイメントが苦しんでおります。ブロードウェイもウエストエンドもまだ再開の目途が立っていない。そういう中で、今日、『屋根の上のヴァイオリン弾き』が初日を迎えられること、それはモーテルの歌じゃないですけれども“奇蹟”でございます。(※劇中ナンバーでモーテルの♪奇蹟の中の奇蹟 になぞらえて) 稽古場から昨日の通し稽古までは、ずーっとマスクをしていました。今回、新しいメンバーがたくさんいて、どんなお顔をしているのか、昨日ようやっと拝見することができました。非常に嬉しかったです。本当はですね、お客様のお顔も見たいんですけど、もう少し辛抱ということで頑張っていきたいと思っています。ワクチンも開発されましたし、近いうちには必ず治療薬もできると思っています。その時は、また劇場で顔と顔を突き合わせてお芝居を見てもらえたらと思っています。
『屋根の上のヴァイオリン弾き』は3月1日まで、この日生劇場で上演、その後は名古屋、埼玉公演があります。3月14日まで、みなさまとどこかでお会いできたらいいなと思います。本日はありがとうございました!不安定なユダヤ人の暮らし、そのバランスをとるのが“しきたり”
長女ツァイテルと村一番の腕の仕立屋のモーテルは、凰稀かなめさんと上口耕平さん
次女のホーデルと革命を志す学生のパーチックには唯月ふうかさんと植原卓也さん
三女のチャヴァとロシア人青年・フョートカは、屋比久知奈さんと続投となる神田恭兵さん
ツァイテルとの結婚を望む金持ちの肉屋・ラザール役にはブラザートムさんが初出演
今回、唯月さんは前回チャヴァからの、上口さんは2013年のフョートカからの役替わりとなります。こうして作品の中で成長していくのも長い歴史がある作品ならではですね。
アナテフカのユダヤ人はみんな、屋根の上のヴァイオリン弾きみたいなもんだ。
落っこちてクビを折らないように気をつけながら、愉快で素朴な調べをかき鳴らそうとしている。
どうして、そんな危ない場所に住んでいるのかって?
それは生まれ故郷だからさ。
長きにわたり愛される作品は普遍的なテーマをもちながらも、上演される時代、それぞれの状況に応じて響き方、見え方が変化していく魅力もあります。2021年の『屋根の上のヴァイオリン弾き』はどう映るのか、それを確かめに劇場へ!屋根ヴァイ、開幕です!
おけぴ取材班:chiaki(編集)監修:おけぴ管理人