数々の演劇賞を受賞した『炎 アンサンディ』『岸 リトラル』に続く“「約束の血」4部作”第3弾『森 フォレ』がついに開幕!初日を終えた演出家・出演者のコメントが届きました。ひと言抜粋を並べるだけでも、この作品の強度をひしひしと感じます。これは呼ばれている──間違いない。舞台写真と共にご覧ください。(コメント全文は記事後半にてご紹介しています)
『森 フォレ』撮影:細野晋司
左から:成河 瀧本美織
「改めて今日ワジディ・ムワワドという作家の凄さを再認識し、自分が目指したかった演劇は間違いでなかったことを劇場に集った全ての方々が証明してくれた、そのような初日でした」(上村聡史:演出)
「上村さんが与えてくれた武器を手に、最後の最後まで感覚を研ぎ澄ませて、この舞台を務めたい」(成河)
「魂を込めてルーを生き抜きたい」(瀧本美織)
「生の舞台だからこそ伝えられるものがある」(栗田桃子)
「舞台上でそれぞれの役として生き、バトンを渡し繋いでいく事にも心震える」(前田亜季)
「劇場に来て生でこの作品を感じてもらえたら」(岡本玲)
「この作品を観て色々な気持ちを発散してもらえたら」(松岡依都美)
「役を通して、人間の心根の深さ、不確かさを考え続けています」(亀田佳明)
「こんなに喜びに満ちた笑顔でおつかれさま!と言えたのは想像以上」(小柳友)
「お客様と一緒に3 時間強、140年にわたる旅をしたな、という感覚」(大鷹明良)
「壮絶な状況の中、懸命に生きる登場人物たちが織り成す家族・友人たちとの絆の強さに、自分自身がもっと懸命に生きなければいけないなと感じさせられました」(岡本健一)
「豊かな、素晴らしい作品に出会えたこと、素晴らしい仲間たちと演出家に出会えたことに感謝しています。幸せです」(麻実れい)
『森 フォレ』撮影:細野晋司
左から:岡本健一 瀧本美織
『森 フォレ』撮影:細野晋司
左から:麻実れい 瀧本美織
みなさんのコメント全文はこちらに!
【演出:上村聡史さん】 十年前にこの戯曲に惹かれ、そしてその間に高い壁であることを理解しながらも、改めて今日ワジディ・ムワワドという作家の凄さを再認識し、自分が目指したかった演劇は間違いでなかったことを劇場に集った全ての方々が証明してくれた、そのような初日でした。それは、11人の出演者たちをはじめとするカンパニーの皆が、この状況下、勇気を振り絞って劇場にご来場されたお客さまとともに140年もの時間を旅し、世界に押し潰された声を、自分自身で押し潰してしまった声を、共に血の滲む思いで掬い上げ、劇場が怒りと喜びで一体化できたこと、このことに尽きます。
決して「楽しい芝居」というシンプルな言葉では表せない作品ですが、この混迷の今だからこそ、『森』の中にうごめく声たちが、皆さんの心を解放してくれると思います。是非、劇場で体験いただけたら何よりです。
【成河さん】 幕が開くまでは、お客様はこの物語をどのように感じてくれるのだろうかと不安を感じていました。でも今日初日の公演で、お客様が素直にこの物語を受け止め、ついてきてくださったおかげで、演じている僕自身もよりこの物語への理解度が高まるという、貴重で稀有な体験をしました。
上村さんにはずっと見えていたであろうロジックのおかげで、この戯曲に立ち向かうことができました。上村さんが与えてくれた武器を手に、最後の最後まで感覚を研ぎ澄ませて、この舞台を務めたいと思います。
『森 フォレ』撮影:細野晋司
手前左から:麻実れい 前田亜季
奥左から:瀧本美織 成河 松岡依都美
『森 フォレ』撮影:細野晋司
左から:栗田桃子 瀧本美織
【瀧本美織さん】 個人的には舞台が三年ぶりでして、世の状況も相まってお客様の温かい拍手と表情に心から感動しました。劇場に赴き、壮大な旅を共にしていただいたことに感謝致します。諦めずルーという役に立ち向かってきて良かったと思えた瞬間でした。
また、上村さん、スタッフさん、素晴らしい先輩方と今作で出逢えて幸せです。魂を込めてルーを生き抜きたいと思います。
【栗田桃子さん】 なかなか落ち着かない状況の中で、無事に初日を迎えることが出来たこと、そして何よりも劇場まで足を運んで、観てくださったお客様に感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。生の舞台だからこそ伝えられるものがあると思います。
劇場は、感染対策を万全に期してお客様をお待ちしています!一人でも多くの方に観ていただきたいです。是非、観にいらしてください。
【前田亜季さん】 幕が開き、お客様と共にエネルギーの交換をしながら熱量が上がっていく体感がありました。板の上でも、袖で舞台を見つめている時も、心に突き刺さる言葉が沢山あります。そして舞台上でそれぞれの役として生き、バトンを渡し繋いでいく事にも心震える初日でした。
全てを理解するというのは難しい芝居なのかもしれません、その瞬間の光、言葉など、ハッとするような美しさのある作品だと思います。心に引っかかる瞬間があると嬉しいです。劇場に足を運んでくださったお客様に心から感謝します。日々深めて進んでいけるよう、毎日精一杯やりたいと思います。
『森 フォレ』撮影:細野晋司
手前左から:亀田佳明 岡本玲
奥左から:前田亜季 松岡依都美
『森 フォレ』撮影:細野晋司
左から:瀧本美織 大鷹明良 成河
【岡本玲さん】 初日を終えて、やっとこういう作品だったんだと全貌が見えました。すごく良い緊張感をもって観てくださる空気が伝わってきて、もっとこの作品空間をお客さまの方に広げていけるように…と、お客さまへの感謝の思いで動かされた部分が大きかったです。
前情報でちょっと難しそうな作品かもと思う方も、劇場に来て生でこの作品を感じてもらえたら、きっと自分の人生が、家族など大切なものと結びつく何かが見つかると思うので、ぜひ怖がらずに観に来ていただけたら心から嬉しいです。
【松岡依都美さん】 カーテンコールでお客様がスタンディングオベーションをしてくださって、こちらが感動してしまいました。皆さん凄い集中力で観てくれていて、お客様のリアクションでこちら側ものってくる感じがありました。客席からエネルギーを感じて、やっぱり演劇はお客様が入って完成するんだと再確認させてもらいました。
観ていて色々な感情が出てくる作品だと思うので、こういう世の中だからこそ、この作品を観て色々な気持ちを発散してもらえたら良いなと思います。
【亀田佳明さん】 外出にリスクを伴う中、劇場にいらして下さいましたこと感謝申し上げます。
緊張の初日でしたがお客様の集中力に支えられ、その反応や空気に気付かされることが多くあり、作品を共有している喜びを感じました。
役を通して、人間の心根の深さ、不確かさを考え続けています。少しでも深部に触れることができたらと思います。
『森 フォレ』撮影:細野晋司
手前左から:岡本玲 小柳友
奥左:大鷹明良
『森 フォレ』撮影:細野晋司
手前左から:前田亜季 松岡依都美
【小柳友さん】 こんなに喜びに満ちた笑顔でおつかれさま!と言えたのは想像以上で、皆で乗り越えることができて良かったと、本当に思いました。
初日のお客さまの優しさはもちろん、スタッフの方々の感染対策のおかげで舞台に立てたからこそ、スタンディングオベーションをいただけたのだと思います。
コロナ禍で心が本当に疲れていく今だからこそ、皆さんに作品でメッセージを届けたいです。
【大鷹明良さん】 この舞台をお客様と一緒にできたということは、お客様と一緒に3 時間強、140年にわたる旅をしたな、という感覚です。非常に素晴らしいお客様たちで、本当に安心して舞台に立てました。
このコロナ禍でこれだけのお客さんに来ていただき、そして真剣に観ていただいて、僕らもそれに応えることができて本当に良かったと思います。明日以降いらっしゃるお客様も、ぜひ一緒に旅をしましょう。
【岡本健一さん】 壮絶な状況の中、懸命に生きる登場人物たちが織り成す家族・友人たちとの絆の強さに、自分自身がもっと懸命に生きなければいけないなと感じさせられました。
ワジディ・ムワワドが紡ぎだす独自の世界観と、美しい言葉の中には、これからの世界を築いていく若い世代への痛烈なメッセージが込められています。
言葉では伝えきれないこの世界観を、ぜひ皆様にも体感していただきたいです。
劇場では、物語の世界にすぐ浸っていただけるような環境を作り上げています。キャスト・スタッフ共に万全を期しています。ぜひ、『森 フォレ』の世界にお越しください。
【麻実れいさん】 お客様が、この物語の時空を超える長い旅を私たちと共に過ごしてくださったことを実感いたしました。カーテンコールでスタンディングオベーションをいただけたことにも感動しました。
この壮大な物語を千秋楽まで演じ遂げられるよう、努めたいと思います。
豊かな、素晴らしい作品に出会えたこと、素晴らしい仲間たちと演出家に出会えたことに感謝しています。幸せです。
追加ポストトーク決定◆7月11日(日)13:00
登壇予定者:成河、岡本健一、亀田佳明、小柳友、大鷹明良
◆7月14日(水)14:00
登壇予定者:瀧本美織、麻実れい、栗田桃子、前田亜季、岡本玲、松岡依都美
【既に発表済のポストトーク】
◆7月16日(金)14:00
登壇予定者:上村聡史、成河、岡本健一/野村萬斎(世田谷パブリックシアター芸術監督)
◆7月22日(木・祝)14:00
登壇予定者:上村聡史、成河、瀧本美織、岡本健一、麻実れい
この記事は公演主催者の情報提供によりおけぴネットが作成しました