【『夏の砂の上』の動画配信が決定しました!(12/1追記)】
【トレーラー映像が公開されました】
田中圭、山田杏奈
世田谷パブリックシアター『夏の砂の上』
撮影:細野晋司
田中圭、山田杏奈
世田谷パブリックシアター『夏の砂の上』
撮影:細野晋司
田中圭
世田谷パブリックシアター『夏の砂の上』
撮影:細野晋司
あらすじ
ある地方都市、坂のある街。
坂にへばりつく家々は、港を臨む。
港には錆びついた造船所。
夏の日。
造船所の職を失い、妻・恵子に捨てられた小浦治のもとに、家を出た恵子が現れる。恵子は 4 歳で亡くなった息子の位牌を引き取りに訪れたのだが、治は薄々、元同僚と恵子の関係に気づいていた。
その時、治の妹・阿佐子が 16 歳の娘・優子と共に東京からやってくる。阿佐子は借金返済のため福岡でスナックを開くと言い、治に優子を押し付けるように預けて出て行ってしまう。
治と優子の同居生活が始まる。
西田尚美、田中圭
世田谷パブリックシアター『夏の砂の上』
撮影:細野晋司
西田尚美、山田杏奈
世田谷パブリックシアター『夏の砂の上』
撮影:細野晋司
田中圭
世田谷パブリックシアター『夏の砂の上』
撮影:細野晋司
演出:栗山民也さんコメント
ずっと大事にしてきた作品の初日を、無事迎えることができました。それぞれの登場人物が、それぞれの過去の記憶とともに、舞台の上で静かに弾け、それぞれがじっと沈黙します。そのなんとも虚無的な人々の光景は、夏が終わっていくように何も変わることなくラストシーンに向かいます。粕谷吉洋
世田谷パブリックシアター『夏の砂の上』
撮影:細野晋司
尾上寛之
世田谷パブリックシアター『夏の砂の上』
撮影:細野晋司
山田杏奈、三村和敬
世田谷パブリックシアター『夏の砂の上』
撮影:細野晋司
田中圭さんコメント(小浦治 役)
夏の砂の上。たった今初日を終えました。三村和敬
世田谷パブリックシアター『夏の砂の上』
撮影:細野晋司
田中圭、西田尚美
世田谷パブリックシアター『夏の砂の上』
撮影:細野晋司
深谷美歩
世田谷パブリックシアター『夏の砂の上』
撮影:細野晋司
西田尚美さんコメント(小浦恵子 役)
日常を演じることの難しさと毎日たたかってきて、やっと初日を迎えられてとても嬉しいです。でもきっとそれは、千秋楽まで続いていくのだろうと思います。人と人が話すこと、聞くこと、感じること、言葉の裏にあること、栗山さんとのお稽古で何度も思考したけど、本当に尽きないのです。じーっと耳を澄ませて、あの小さな畳の部屋に存在したい。生きたい。あの人たちが、あの場所で必死に生きていたと想像してもらえるように。がんばります。西田尚美
世田谷パブリックシアター『夏の砂の上』
撮影:細野晋司
山田杏奈、田中圭
世田谷パブリックシアター『夏の砂の上』
撮影:細野晋司
松岡依都美
世田谷パブリックシアター『夏の砂の上』
撮影:細野晋司
山田杏奈さんコメント(川上優子 役)
このような状況のなかで無事全員揃って初日を迎えられたことにひとまず安堵の気持ちでいっぱいです。私はこの作品で初めて舞台に立たせていただきます、お客さんのまえで芝居をするという経験も初めてに近いです。世田谷パブリックシアター『夏の砂の上』
撮影:細野晋司
世田谷パブリックシアター『夏の砂の上』
撮影:細野晋司
作品について
松田正隆の名作「夏の砂の上」を栗山民也が演出
2022年11月3日に世田谷パブリックシアターで舞台「夏の砂の上」が開幕いたしました。
1998年に初演された本作は、劇作家・演出家の松田正隆が生まれ育った長崎を舞台に描いた作品で、1999年読売文学賞戯曲・シナリオ賞を受賞した松田の代表作の一つです。
長崎を舞台に、職をなくし妻に家出された主人公と彼を取り巻く人物たちの間で交わされる会話から、一見淡々とした日々に漂う、抗いようのない悲哀や心の乾きが滲みだす名作です。
今回、演出を手掛ける栗山民也は、「涙の谷、銀河の丘」(2003年、新国立劇場)以来となる松田正隆とのタッグとなります。コロナ禍のこの時代に上演する作品として、栗山は、日々の生活に重く漂う閉塞のもとに生きる人々のやるせなさと慈しみを描き出したこの作品を選びました。
栗山演出作品として、世田谷パブリックシアターでは「藪原検校」「シャンハイムーン」「CHIMERICA チャイメリカ」「殺意 ストリップショウ」「彼女を笑う人がいても」など数多く上演してまいりました。
栗山は、「CHAIMERICA チャイメリカ」に出演した田中圭を 3 年ぶりに起用するにあたり、積み重ねられる会話から登場人物の心模様があぶり出される、俳優の力量が問われるこの「夏の砂の上」を選びました。
田中が絶大な信頼を寄せる栗山の演出により、舞台俳優としての実力を存分に発揮することでしょう。
登場人物たちの心情の繊細な揺れを演じる俳優陣に注目
主人公・小浦治を演じるのは田中圭。テレビや映画等多彩に活躍しながらも、舞台への出演は欠かさず並々ならぬ意欲を持つ田中が、真摯な演技を高く評価された「CHIMERICA チャイメリカ」から3年ぶりに、栗山演出に挑みます。
夫を捨て家を出ていく妻・恵子を演じるのは、舞台や映像作品で唯一無二の存在感を発揮する西田尚美。
若手実力派として映像作品に多く出演する山田杏奈は、本作品が初の舞台出演となります。
さらに、新時代のバイプレイヤーとして注目される尾上寛之、2020年に第55回紀伊國屋演劇賞個人賞を受賞した実力派の松岡依都美、 また舞台を中心に活躍し演出家が信頼を寄せる粕谷吉洋、深谷美歩、三村和敬と、豊富な舞台経験を持つ俳優が揃い、登場人物の心情の揺れが幾重にも積み重なる作品世界を、丁寧に描き出します。