【公演NEWS】世田谷パブリックシアター 2023年3月上演 野村萬斎演出・出演『ハムレット』ビジュアルを公開!

2023年3月、世田谷パブリックシアターにて上演される『ハムレット』(野村萬斎演出・出演)、出演者が各々の役に扮したビジュアルが公開されました。



本作で王子ハムレット役を演じるのは、萬斎の長男であり弟子でもある狂言師・野村裕基。野村萬斎は、ハムレットを復讐へと導く亡き父王の亡霊と、その父王を暗殺し、ハムレットの敵である叔父王クローディアスの2役を演じます。恋人オフィーリアの兄・レアーティーズと廷臣ローゼンクランツには岡本圭人、オフィーリアは藤間爽子、ハムレットの腹心ホレイシオには釆澤靖起と、フレッシュな面々がシェイクスピアの名作に挑みます。萬斎とともに『子午線の祀り』(2017年、21年)を作り上げた若村麻由美、村田雄浩、河原崎國太郎と実力派の魅力あふれる俳優陣の出演も叶い、萬斎版『ハムレット』を創り上げます。


数々のシェイクスピア作品を立ち上げてきた野村萬斎が、次世代へ託すバトン


今回の公演では、野村萬斎がひき続き演出を手掛けると共に、ハムレットを導く亡き父王の亡霊と、その父を暗殺しハムレットの母を娶る叔父王クローディアスを演じることになりました。父とその敵という相反する2役を通して、子息であり芸の弟子でもあるハムレット役の野村裕基と、舞台上で対峙することになるのです。

野村裕基にとって、2022年2月のリーディング版『ハムレット』は、狂言以外の舞台へ初めて出演する公演となりました。幼少の頃より狂言で鍛え上げられてきたセリフ術と、堂々とした立ち居振る舞いが、孤高の王子ハムレット像を際立たせ、客席からの喝采を浴びました。
奇しくも父・萬斎も翻訳劇のデビューであった同じハムレット役で、父からのバトンを引き継ぐことになります。

岡本圭人、藤間爽子もまた、まさに親の背中を追いかけながら、自身も同じ芸術の世界に身を投じた面々です。

ハムレットと対峙するオフィーリアの兄・レアーティーズと、廷臣ローゼンクランツの二役を演じるのは岡本圭人です。アメリカ最古の演劇学校で学び、話題の舞台に次々と出演を果たし、その瑞々しい演技力が高く評価される岡本が、この二役をどのように演じ分けるのか、期待が高まります。

ハムレットを慕うオフィーリア役は三代目藤間紫として日本舞踊紫派藤間流の家元も勤め、その一方で阿佐ヶ谷スパイダースにも所属する藤間爽子が演じます。映像、現代劇、日本舞踊とジャンルを超えて活躍する藤間が、そのマルチな才能を生かして挑むオフィーリアは必見です。

ハムレットの友人にして腹心ホレイシオ役には釆澤靖起。若手ながら、文学座で培った堅実な演技力に定評がある釆澤が、裕基演じるハムレットに寄り添います。

そしてさらに、贅沢にも魅力あふれる実力派の俳優陣の出演が叶いました。野村萬斎演出『子午線の祀り』(2017、2021 年)で共に作品を創り上げてきた若村麻由美、村田雄浩、河原崎國太郎の皆さんです。

『子午線の祀り』では野村萬斎演じる平知盛の思い人・影身の内侍を演じ、リーディング公演で格調高く王妃ガートルードを演じた若村麻由美がひき続き同役に扮し、息子ハムレットとの複雑な母子関係を深みのある演技で艶やかに見せていきます。そしてレアーティーズとオフィーリアの父親ポローニアスには村田雄浩が扮します。村田ならではの慈愛とスケール感にあふれた人物像が期待されます。また旅芸人一座の座長や墓堀役で河原崎國太郎が登場します。熟練の俳優だからこその味わいを存分にご堪能下さい。また芸歴の長い村田と國太郎ですが、なんと二人ともシェイクスピア作品への出演はこれが初めてとのこと、これもまた見どころの一つになるはずです。

ものがたり
父である先王の亡霊から死の経緯を知らされたハムレットは、その死を仕組んだ叔父クローディアスへの復讐を誓い狂気を装う。この復讐計画により、ハムレットを慕うオフィーリアやその兄レアーティーズ、王妃となった母親ガートルードをはじめ、彼の周りの人々は運命を狂わされていく。


チケット一般発売に先駆け、出演者が各々の役に扮したビジュアルを公開。現代社会を「白か黒かの二進法的世界では割切れぬ灰色の現実の苦悶。まさにハムレットな状況がある。」と語る萬斎。本作の有名な台詞「To be, or not to be」に、「生きている実感をどう考えるか」と問いかける萬斎版『ハムレット』に、どうぞご期待ください。


野村萬斎コメント(10月20日発表)

ハムレットのタイトルロールを2回経験しての3度目の挑戦である。とは言え、この度は演出と、ハムレットを導き惑わす父王の幽霊、そして敵対する叔父王の役である。ハムレット経験者である私がこの二役を演じること、そして師弟関係にもあり常に共演者(ライバル)である息子・野村裕基と組むことに、演出の大きなキモがある。この戯曲では血縁が複雑に絡み、しかし家庭劇には収まらぬ国家存亡の危機が横たわる。私達親子にとっては日本の伝統的文化存亡の危機が重なって見える。

一方現実社会では、隣国同士が戦争を始め、元首相が暗殺され、女王の死を目の当たりにした。そしてデジタル化が進む白か黒かの二進法的世界では割切れぬ灰色の現実の苦悶。まさにハムレットな状況がある。

『子午線の祀り』以来の素晴らしい共演者、共同創作者に恵まれた。
新たに参加してくれるメンバーも実にチャーミング。乞うご期待!



『ハムレット』
2023年3月6日(月)~19日(日)@世田谷パブリックシアター
作:W.シェイクスピア 翻訳:河合祥一郎 構成・演出:野村萬斎
出演:野村裕基/岡本圭人/藤間爽子/
釆澤靖起 松浦海之介 森永友基 月崎晴夫
神保良介 浦野真介 遠山悠介
村田雄浩/河原崎國太郎/若村麻由美/野村萬斎

江戸川公演:2023年3月25日(土) 17:00
江戸川区総合文化センター・大ホール https://edogawa-bunkacenter.jp/
枚方公演 :2023年3月29日(水) 18:00
枚方市総合文化芸術センター・関西医大 大ホール https://hirakata-arts.jp/

この記事は公演主催者の情報提供によりおけぴネットが作成しました

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