いよいよ今年、創立100周年を迎える宝塚歌劇団。
1977年の初演以来、公演回数1312回を誇り、
劇団の財産とも言える代表作『風と共に去りぬ』梅田芸術劇場メインホール公演が開幕!
初日に先駆けて行われた公開舞台稽古の模様を、
おけぴスタッフ的視点全開!でお届けいたします!!
炎のような気性と、輝く美貌を持つヒロイン、
スカーレット・オハラ役を演じるのは月組トップスターの龍真咲さん。
若さゆえの向こう見ずな勢い、わがままな素振り、
そしてもちろんその美しさ…と、
スカーレットをスカーレットたらしめる魅力を存分にみせてくれる龍スカーレット!
アシュレーを追いかけるときの弾むような足取りや、
男たちに囲まれている時の満足気な顔、バトラーにからかわれてむくれる様子…
これがいつもあんなにかっこよくキメている龍真咲さん…?と、
思わず目を疑うような堂々のヒロインぶり。
くるくると変わる表情から目が離せません!
歌声や台詞の発声もとっても自然で、輪っかのドレスも見事に着こなした龍スカーレット。
その存在感、スカーレットとしての説得力、お見事です!
(幕が開く前から“女性”のニュアンスがにじみ出る開演アナウンスもお聞き逃しなく♪)
「いいこと思いついた!」と言わんばかりのこの笑顔♪
この後のシーンの衣裳は…そう、あれです!
そのじゃじゃ馬スカーレットをガシっと受け止めるレット・バトラー役はもちろんこの方、
12年ぶり4度目のバトラー役に“大人の余裕”さえ感じさせる、専科スターの轟悠さん!
その圧倒的なかっこ良さ、美形ぶりは、改めてここで語るまでもないのですが、
今回は特にスカーレットを見つめる表情の豊かさ、
そして心情を細やかに表現するバトラーとしての仕草に心奪われました…。
それではここで、おけぴスタッフ的・轟バトラーのツボをいくつかご紹介♪
スカーレットを怒らせてニヤッと笑いながら、こだわりの髭をいじる指先!
この “大人の男の表情” にやられました!
スカーレットをからかう時のこの目、そして口元の角度!
ポケットに突っ込んだ手、肘の角度もかっこいい!
突然のプレゼントの後には…
!!
バトラー編、スカーレット編…と、
さまざまなバージョンがある宝塚歌劇の『風と共に去りぬ』。
今回の上演は「総集編の凝縮編」(by轟悠さん) ということで、
宝塚ファンの方以外にも馴染みのある映画版にほぼ忠実なストーリーになっています。
バトラーが心底スカーレットを愛おしく思っている様子や、それゆえに苦しむラストの展開、
そしてスカーレットの気づきや成長も大変わかりやすく描かれていて、
月組生の皆さんのお芝居も細やか。
初めて『風と共に去りぬ』という作品に触れる方、
また初めて宝塚歌劇を観る方にも共感しやすい作品になっているのではないでしょうか。
聖母のようなメラニー (愛希れいかさん) の前で、心情を吐露するバトラー。
「スカーレットを失うかもしれない」と動揺し苦しむ姿に、
宝塚歌劇というジャンルを超えた深みと凄みを感じるバトラーの演技。
『おかしな二人』(2011/2012)、『第二章』(2013) など、
これまでのタカラヅカ作品とは少し毛色の違うコメディ舞台や、
外部公演『エリザベート・スペシャルガラコンサート』(2012) 出演を経て、
ますます余裕と色気を増した男役の中の男役・轟悠さん演じるレット・バトラー。
ダンディな男の魅力、そして哀愁……必見です!!
もちろんバトラー、スカーレット以外の登場人物の描写も物語に厚みを与えます。
柔らかさの中に芯の強さを感じさせるメラニー (愛希れいかさん) 、
そしてフラフラと揺れ動くアシュレー (沙央くらまさん) の “育ちの良い駄目ヤサ男” ぶり。
このアシュレーあってこそ “スカーレットの目覚め” がある、
そう深く納得させてくれるアシュレー像に拍手!
男たちの帰りを待つシーンでの毅然としたメラニーの演技に、
ハツラツとキュートなイメージのある愛希れいかさんの新しい魅力も発見。
男たちを助けるために一肌脱ぐベル役・光月るうさんも見事に “女性” です!
(右は月組組長・飛鳥裕さん)
一緒に泣き、一緒に笑い、最後に一つになるスカーレットとスカーレットⅡ (凪七瑠海さん) 。
おふたりが輪っかのドレス姿で並ぶシーンの可憐さ、ぜひ劇場でお確かめくださいね。
どんなことをしてもタラの地を守りぬくと誓うスカーレット
(左はマミー役の汝鳥伶さん)
崩れゆく南部を見つめるレット・バトラーの眼差し。
この後、銃をとって戦うバトラーのかっこよさはもう…!劇場でお確かめください!!
南北戦争を経て変わりゆく故郷の姿、人の心…、
単なるロマンスストーリーではなく、
壮大でドラマチックなうねりを見せる『風と共に去りぬ』の世界。
決定版とも言える総集編的脚本・演出に、
まさにはまり役と言えるスカーレットとバトラーを得て、
「宝塚歌劇を超えた」と同時に、
「宝塚歌劇でしか観ることのできない」唯一無二の舞台を観せてくれる、
それが2014年版・宝塚歌劇『風と共に去りぬ』です!
人間味に溢れ、いきいきと舞台の上で命を燃やす
スカーレット・オハラ、そしてレット・バトラーの姿。
演じる龍真咲さん、轟悠さんの息もぴったりで、ビジュアルも圧巻、
きっと語り継がれていく “はまり役” になっていますよ!
劇場エントランス2階では、これまでに上演された宝塚歌劇版のポスターがズラリ (壮観!)。
平日の対象公演ではスカーレットとバトラーの衣裳を着たオリジナルキューピー人形や、
宝塚歌劇100周年特製クリアファイルのプレゼント企画もあるとのこと!
詳細は
梅田芸術劇場HPをチェック♪
宝塚歌劇100周年の幕開けにふさわしい伝統の演目『風と共に去りぬ』。
梅田芸術劇場メインホールにて1月27日までの上演です。
劇場いっぱいに広がるタラの大地、そしてアトランタの風を感じていらしてください!!
スカーレット、樫の木屋敷で大暴れです!
おけぴ取材班:mamiko(文/撮影) 監修:おけぴ管理人