“事実は小説より奇なり”、
嘘みたいな実話がミュージカルになったら・・・それは極上エンターテインメント!!
犯罪史上類を見ない鮮やかな手口で、若くして大金を手に入れた天才詐欺師フランク・アバグネイルの自伝をもとに製作された映画
『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』がミュージカルになって日本初上陸!
天才詐欺師フランク・アバグネイルJr.役:松岡 充さん
テンポよく展開する物語の脚本はミュージカル『蜘蛛女のキス』(1993年トニー賞最優秀ミュージカル脚本賞)やミュージカル『フルモンティ』の
テレンス・マクナリー。
魅力的な楽曲を手掛けたのは、ミュージカル『ヘアスプレー』(2003年トニー賞ベストオリジナル楽曲賞)の
マーク・シャイマン(歌詞・音楽)&スコット・ウィットマン(歌詞)コンビ!
日本版の翻訳・訳詞・演出を手掛けるのは
荻田浩一さん、そしてキャストも主演の
松岡充さんをはじめとする多彩な面々!
これは見逃せませんっ!
天才詐欺師フランク・アバグネイルJr.誕生の物語と彼を追う
FBI捜査官カール・ハンラティの間に芽生える奇妙な
友情、人間ドラマも注目のミュージカル『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』の公開稽古の様子をレポート!
フランク・アバグネイルJr.には
松岡 充さん。
取材陣が稽古場に到着すると、鮮やかなブルーのコートをまとった松岡さんがいらっしゃいました。スタッフさんと細かな確認をしたり、発声練習をしたり。。。ごくごく普通の光景でしたが。
背中には作品のチラシが!!
冒頭のナンバーでそのコートをバシッと脱ぐとその背中には、『キャッチ・ミー・・・』のチラシが!
なんだかその瞬間、もう、やられたー(笑)!!
この
遊びゴコロ、サービス精神にノックアウト。ハートを盗まれました♪
でも、クラクラしている余裕はございません。
なぜならこの作品は
めくるめくエンターテインメントショーでもあるのです!
両親の出会いから、フランクJr.の成長、天才詐欺師としての華麗な手口・・・さまざまなドラマを彼自身が客席に向かい語り聞かせるように展開していくのです。
ある時はパイロット、またある時は医師・・・
松岡さん、歌って踊って芝居して、合間に衣裳チェンジも数知れずの大奮闘!
ノリノリナンバーでは魅せ、フランクJr.の影の部分は惹きつける。
緩急織り交ぜ魅力的なフランクを創り上げています。
一方、フランクJr.を追い続ける敏腕FBI捜査官カール・ハンラティは
今井清隆さん。
ただの仕事中毒?!かと思いきや、温かさも感じさせる。
今井さんならではのハンラティです。
そしてハンラティといえば、1幕の
ビッグナンバー♪Don't Break The Rulesがすごいんです!
ビッグバンド風のカッコいいナンバーを歌いながら。
ダンス!
ダンス!!
ダンス!!!からの・・・
稽古場、拍手喝采でした!!
フランクJr.とハンラティの心の交流、この日は何かがちょっと芽生えたあたりまで拝見しました。
その先が気になりますがそれは本番のお楽しみといたしましょう。
続いて、フランクの両親をご紹介!演じるのは
戸井勝海さんと彩吹真央さん。
二人の出会いはとってもロマンティック♪
でも、大人にはいろいろあるのです
フランクJr.の人生哲学に一番影響を与えたのが“父”、そして大好きな“母”。
そんな両親の離婚にショックを受けて、フランクJr.は家を飛び出してしまいます。
戸井さん演じるフランク・アバグネイルSr.は山師的な男、この親にして・・・です。
彩吹さん演じるポーラは母でありながら、ひとりの女。憂いの表情が切ない。
さてさてこちらはハンラティの部下、ずばり
ズッコケトリオです!
帝劇のズッコケトリオもかなりのものですが、こちらもなかなかですよ!!
ブラントン役:鎌田誠樹さん、ダラー役:海宝直人さん、コッド役:ひのあらたさん
そしてこの作品、追跡劇だけではございません。
ロマンスパートもございます♪
フランクJr.の運命の恋人 ブレンダは
新妻聖子さんと菊地美香さんのダブルキャスト!
デュエットナンバー♪Seven Wondersはそのままシングルカットできそうなほどキャッチーで甘~いラブソングです。
菊地美香さん
ブレンダの父:治田 敦さん、ブレンダ:新妻聖子さん、母:小野妃香里さん
陽気な南部の母と厳格な地方検事の父に愛されて育ったブレンダはとーっても純粋。
そんなブレンダ一家と対面する場面での
♪Family Treeは、これぞミュージカル!
盛り上がる一曲です。
さぁ、フランクJr.はこのファミリーツリー(家系図)に加わることはできるのか?!
二人の恋の行方も気になります。
夢みたいな
エンターテインメントでもあり、フランクJr.の
光と影の人間ドラマでもあるとても奥行きのある作品。
さまざまな場面を創り出すアンサンブルさんの大活躍も見どころのこの作品の稽古場は、かなりの熱気!
本番では荻田さんの魔法でさらにさらに華麗で楽しい舞台になること間違いなし!
そんなワクワクが大きくなる公開稽古でした。
新妻さんと小野さん、ブレンダ&ママの目線いただきましたー!!
【おまけ】
この作品の音楽マーク・シャイマンは数々の映画音楽を手掛けていることでも有名です。
その中には『アダムス・ファミリー』や『天使にラブソングを』も。
残念ながらこれらの作品のミュージカル化には携わってはいないのですが、どちらも音楽が印象的な作品ですよね。
そして2013年にはやはりスコット・ウィットマンとのコンビでミュージカル『チャーリーとチョコレート工場』を手掛けた、映画・舞台に大活躍のクリエイターです♪
おけぴ取材班:chiaki(文・撮影)監修:おけぴ管理人
一部写真提供:東宝演劇部