西田大輔が作・演出を手掛けるディスグーニー第4弾
「From Three Sons of Mama Fratelli(フロム スリーサンズ オブ ママ フラッテリー)」の公開稽古が行われた。
ディスグーニーは、劇団「AND ENDLESS」で20年近くに渡り、全ての作・演出で数多くの実績を残してきた西田が、「創ることは出逢うこと」をテーマに掲げ、演劇界のみならず広い視野でのエンターテインメント界で俳優達との新たな冒険を目指し、舞台作品の創作・製作・興行を自ら行うために2015年3月に設立した。第一回公演に続き、3作品を一挙上演する。いずれの作品も人気度が高く、且つ西田の創る異なる世界観がそれぞれに楽しめる作品だ。
『GOOD-BYE-JOURNEY』
1作品目は、フランスの国民的ヒロイン、ジャンヌ・ダルクを題材とした
『GOOD-BYE-JOURNEY』。
「プロローグ」、ジャンヌが最初の決断を求められる「作戦会議」、オルレアンを解放する「聖戦」が公開された。花を摘むひとりの少女に出逢ったフランス王シャルル7世がジャンヌを懐かしむところから始まる。安らかな春の雰囲気から一転、戦いの冬の時代へと舞い戻る。静と動の対比が見どころだ。様々な葛藤を抱きながら、信じる道へ突き進む人々の熱に酔う。立ち回りでは床が揺れ、走る人々の風圧を感じ、剣の当たる音が響く。救世主として祭り上げられた羊飼いの少女・ジャンヌが、戦いの最中、人々の前に立ち上がり叫ぶ姿に圧倒され、自分も民衆のひとりのように目が離せなくなった。
<キャスト>
文音/中村誠治郎/田中良子/伊阪達也/平山佳延/折井あゆみ/桜田航成
SHOGO(175R)/ 伊藤孝太郎/馬庭良介/ 村田洋二郎/斉藤秀翼/ 谷口賢志 ほか
『枯れるやまぁ のたりのたりとまほろばよ あぁ 悲しかろ あぁ 咲かしたろ』
2作品目は、盗賊の石川五右衛門が春の宵を疾走する
『枯れるやまぁ のたりのたりとまほろばよ あぁ 悲しかろ あぁ 咲かしたろ』。
二匹の猫が主役の物語だ。猫が唆した太閤・秀吉と五右衛門が何を盗んだのかが描かれる。いくつかの場面が公開されたが、プロローグから摩訶不思議な世界が広がる。猫の目を意識した暗闇に光る無数のライトや拍子木の音など、気になる要素満載だ。そして、誰が人で、誰が猫で、誰が他の獣なのか、次第によくわからなくなってくる。何か狐につままれたような感覚になってくるのが面白い。右脳と左脳をフル回転してじっくり観たい作品だ。
<キャスト>
田中良子/谷口賢志/ 佃井皆美/ 窪寺昭、村田洋二郎/ SHOGO(175R)/
川隅美慎/佐久間祐人/伊藤孝太郎/平山佳延/ 大蔵愛/田代由希子
平野雅史/西野太盛/ 西田大輔 ほか
『SECOND CHILDREN』
3作品目は、平賀源内と彼が創ったからくり人形を見つめる杉田玄白のファンタジックな物語
『SECOND CHILDREN』。
平賀が親友の杉田にのぞき眼鏡をプレゼントした。そののぞき眼鏡で見える世界を描いている少年・麓郎。人とのコミュニケーションが苦手な麓郎と、からくり人形・奏雪との場面が公開された。現実との折り合いに行き詰まった麓郎と、無邪気な笑顔のからくり人形との、歪んだ関係が際立っていた。
<キャスト>
萩野崇/ 角島美緒/谷口賢志/高橋良輔/ 相馬圭祐/ 田中良子/ 杉山健一
窪寺昭/馬庭良介/桜田航成/安藤遥/ 西田大輔 ほか
【西田大輔さんコメント】
西田は
「オリジナルの戯曲で、俳優たちとともに、ゼロから1を作る作品たちを、今やるべき必要があると思っています。僕が信頼する俳優たちと、全く毛色の違う3作品を精一杯作っています。演劇のために作られた、演劇だからこそ生きる作品たちなので、演劇でしか体験できない面白さをぜひ体感して頂きたいです。一粒で二度美味しいです。宜しくお願い致します。」とコメントした。
この記事は公演主催者からの提供により、おけぴネットが製作しました