2014/04/04 ミュージカル『イン・ザ・ハイツ』ゲネプロレポート

ブロードウェイミュージカル『イン・ザ・ハイツ』日本版、いよいよ開幕!
公開ゲネプロの様子を第一幕を中心にレポートいたします。





幕が上がると、そこはNY・マンハッタン北西部の移民が多く住む町・ワシントンハイツ!!
描かれているのはそこに生きる陽気でたくましい人々の日常。
彼らの物語がタイトル曲♪イン・ザ・ハイツ!に代表される躍動感あふれるラテンなミュージカルナンバーに乗せて、歌いまくり踊りまくりで届けられるエネルギッシュな作品です。

お金、恋、学業・・・それぞれに悩みを抱えるワシントンハイツの若者たち!

松下優也さん演じる主人公・ベニーはヒスパニック系でない唯一の登場人物。
勤めているタクシー会社の社長の娘ニーナといい感じ♪


ベニー:松下優也さん
ニーナの父であり、雇い主であるロザリオに認めてもらうために奮闘中!

松下さん、前作のパコとは真逆?!歌もダンスもたっぷりあります。


いい感じ!でしょ?!


ニーナは典型的な優等生!ハイツの希望の星!!演じるのはAKB48の梅田彩佳さん。

ニーナ:梅田彩佳さん
成績優秀!奨学金で名門大学へ通うニーナがハイツに帰ってきた!でも彼女は・・・

梅田さんのニーナはハツラツとした可愛らしさのなかに秘密を抱えた影が見え隠れする複雑な役どころ。でもやっぱりみんなに愛されるニーナなのです!


もうひとりの主人公、物語の語り部でもあるウスナビを演じるのは祝!初舞台のMicroさん(from Def Tech)。両親が残した食料雑貨店を切盛りしながら祖国ドミニカでの暮らしを夢見るウスナビ。


ウスナビ:Microさん
思いを寄せるヴァネッサの前ではどうしても勇気がでなくて・・・

純粋で心優しく恋には奥手なウスナビをMicroさんが体当たりで演じます。
一幕から二幕、ぐんぐん役に入り込み、フィナーレでは圧巻です!!


恋のお相手、美しきヴァネッサはこの方!


ヴァネッサ:大塚千弘さん
ヘアサロンで働くヴァネッサはおしゃれで美しい!・・・が、母親に問題あり

さまざまなミュージカルでご活躍の大塚さん、ヴァネッサ役ではまた新しい魅力開花!!
サルサダンスも超セクシー、周りの男の子たちを片っ端から魅了していくヴァネッサにぴったり。


さらにさらに愛すべきハイツの仲間たちをご紹介!

キレのあるダンスが目を引くソニーは・・・


ソニー:中河内雅貴さん
ウスナビの従兄弟で食料雑貨店を手伝うソニーはやんちゃな男の子!


キュートな魅力炸裂のピートは

グラフィティ・ピート:大野幸人さん
ちょっと天然?!可愛らしいピートは落書きアーティスト!彼の才能が花開くとき・・・

ソニーとピート、ちょっと抜けた感じ漂う(失礼、でもとってもカワイイ)ふたりの仲良しっぷりは作品中のある意味“癒し”です(笑)。


ウスナビの隣人、アイス屋さんは!

ピラグア・ガイ:植原卓也さん


ヴァネッサが働くヘアサロンのみなさんも華やか~!

写真左)ダニエラ:マルシアさん 写真中央)カーラ:エリアンナさん

ラテンの熱と歌唱力、ダンス力、この作品にばっちりはまるマルシアさんとエリアンナさんのシーンはもうとにかく明るい!


歌と芝居で作品をググッと引き締めるのは・・・ロザリオ夫妻のお二人。

カミラ:樹里咲穂さん ケヴィン:安崎求さん

一人娘のニーナを思うがゆえの過保護な両親。
ただ、そこにあるのは深い深い愛情。家族の幸せのためにどんな思いで父は生きてきたのか。それをどんな思いでサポートしていたのか。父と母、それぞれの愛を謳い上げるスケールの大きなナンバーにご期待ください!
とくに樹里さん演じるお母さんの懐の深さにジーン。


そしてもう一人!

アブエラ・クラウディア:前田美波里さん

ウスナビの育ての親であり、ハイツのみんなが慕うおばあちゃんクラウディア!
子供のころの祖国キューバからの旅を思い歌うナンバーで劇場を支配!
彼女は物語のキーパーソンでもあります。


それぞれの閉塞感は増すばかりで爆発寸前、そんな煮えたぎるようなエネルギーが歌とダンスで力強く表現されます。生バンドの演奏でのライブ感最高!!
ミュージカル作品のなかのミュージカルナンバーシーンでありながら、もっともっと根源的なラテン系移民の感情表現に直結しているようにも感じるダンスシーンをどうぞ!





この作品、クリエイティブスタッフもとても強力!
演出はTETSUHARUさん、心地よいラップはKREVAさんの書下ろし!若き才能が集結した日本版の『イン・ザ・ハイツ』は、ひと公演ごとにどんどん進化していきそうなポテンシャルの大きさも感じさせます。




それぞれの思いを抱えながらも懸命に生きるハイツの仲間たちに降りかかる幸運と混乱と・・・その先に見えるものを見て、感じていただきたい!そんな作品です。
東京公演は20日まで!


恋の行方も気になるところ♪

【公演情報】
ブロードウェイミュージカル『イン・ザ・ハイツ』
2014年4月4日(金)~20日(日)@Bunkamuraシアターコクーン
2014年4月25日(金)~4月27日(日)@森ノ宮ピロティホール
2014年4月30日(水)@福岡市民会館
2014年5月3日(土)、4日(日)@中日劇場
2014年5月10日(土)、11日(日)@KAAT神奈川芸術劇場<ホール>

<スタッフ>
作:リン-マニュエル・ミランダ
演出・振付:TETSUHARU
翻訳・訳詞:吉川徹
歌詞:KREVA
音楽監督:岩崎廉

<出演>
ベニー:松下優也
ウスナビ:Micro(from Def Tech)
ニーナ:梅田彩佳(AKB48)
ヴァネッサ:大塚千弘
ソニー:中河内雅貴
グラフィティ・ピート:大野幸人
ピラグア・ガイ:植原卓也
カーラ:エリアンナ
ケビン・ロザリオ:安崎求
カミラ・ロザリオ:樹里咲穂
ダニエラ:マルシア
アブエラ・クラウディア:前田美波里
ハイツの人々:
丘山晴己/KEN(S☆RUSH)/平田愛咲/TOMOMI/菅谷真理恵/渡部沙智子

<あらすじ>
マンハッタン北西部、移民が多く住む町ワシントンハイツ。
タクシー会社で働くベニーは、経営者夫妻の娘ニーナに想いを寄せている。
ハイツの希望の星として名門大学に進学したニーナは、ある秘密を抱えて帰ってきた。
ドミニカ系移民のウスナビは両親の遺した商品雑貨店を守りながら
ドミニカで暮らす事を夢見ている。
ウスナビが恋心を寄せるヴァネッサはダニエラの経営するヘアサロンで働きながら
ハイツの外の世界に憧れている。
そんな中、皆から慕われているアブエラに奇跡が起きる!狂喜乱舞する住人達。
しかし予想もしなかった混乱と不安が突然ハイツを襲う。
ベニーとニーナ、ウスナビとヴァネッサの恋の行方は?ハイツの未来は?
大切にしたい自分の居場所はどこにあるのか。

★当日券について★(作品HPより)
■ 当日券は各回開演60分前より、劇場窓口にて販売いたします。
 どうぞお誘い合わせの上お早めにご来場いただき、お申し込みください。
■ 当日券の販売は数に限りがございます。何卒ご了承ください


作品HPはこちらから


~観てきた方達の感想~

楽しみにしていたのは初日からちょうど一週間経ってどう変わっているか…
一週間しか経っていないのが嘘のように、ステージ上の一体感がとっても高まっていて、
皆さん公演前まではプレッシャーが凄いとかつぶやいていた事はまるで感じないほど
楽しみながら歌い踊っているのが伝わり、こちらまで思わず笑顔になりました。
日本では難しいとか、向かないとか言われていたこのインザハイツですが、
日本バージョンもかなりよかったです♪
とっても元気をもらえるこのミュージカル、贔屓目ではなくオススメです!!!

ラップをミュージカルでって思うかもしれませんが、
違和感なくすぅ~とインザハイツの世界に入っていけるPowerある舞台でした。
また、観に行きたいと思いました。

落書きだらけの建物、荒んだ雰囲気の移民の町の小さな雑貨店の主人、
ウスナビのラップにのせて登場人物の紹介があり、物語は始まる。
ほぼ全編ラップ、ラテン音楽とダンスの構成。
中南米移民の町という設定なので自然に音楽やダンスが溢れてくる感じです。
前田美波里さんがさすがの貫禄でした。皆さんダンスがかっこよく決まってました。
最後、ウスナビやニーナ、ベニーなど登場人物一人一人の決断にエールをおくりたくなりました。
自分の人生ですものね、後悔しないように生きなければ、
と思いました。ウスナビの名前の由来にちょっと笑ってしまいましたが観てのお楽しみです。

パコのザリガニ魔人で衝撃の姿を披露してくれ、
その姿が自分の中に定着してしまった松下優也さんですが
ラップもダンスも上手にこなされていて感心しました。

出演者の皆さんの熱演に敬意を表します(特に堂々とした主演のmicroさん)。
ヒップホップアーティストとミュージカル俳優のケミストリーを感じることができました。
またこのようなスタイルのミュージカルが
日本のカンパニーで演じられるようになったのは素晴らしいことだと思います。

全く新しいミュージカルだと思いました。
始まってすぐ畳み掛けるようなラップに引き込まれ、そのまま最後まで飽きることなく見れました。
前田さん、樹里さんをはじめベテランの方の歌声が素晴らしかったです。
どのキャストも生き生きして勢いがあって良かったです。
客席もライブを見ているようなノリで面白かったです。



おけぴ取材班:chiaki(文/撮影) 監修:おけぴ管理人

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