おけぴ関西スタッフがおくる
『カンサイえんげき 探訪』第一弾!
関西圏を中心に活動する劇団・演劇人を紹介していこう!というこのコーナー。
突如はじまったこの記念すべき初回に登場していただくのは、
今年結成18年目を迎えた
“熱き泣かせ屋” “神戸から飛び出したホットぷれぜんたーず” こと
「劇団赤鬼」のみなさま!
左から:胡蝶英治さん(松竹新喜劇)、行澤孝さん、土性正照さん
1年ぶりの新作となるクリスマス公演
『拝啓 ライトフライヤー号!』の稽古場におじゃましてまいりました♪
物語の舞台は、数カ月後に「閉島」を迎える過疎の島。
ゴミ屋敷に住む偏屈な老人とその飼い犬、
そして個性豊かな住人たちの想い、その生きざまをえがく
「誰が観ても楽しめて、心がほっこりする
“お通夜みたいな”お芝居」という本作。
……
お通夜…??
はい、その理由はのちほど、
劇団旗揚げメンバーである川浪ナミヲさんに解説していただきましょう。
iPadを片手に、キャストにイメージを伝える川浪さん
作・演出を、劇団員全員で手がけるという赤鬼スタイル。
今回も座長の行澤孝さんと川浪さん、
プロデューサーの高見健次さんが、プロットを出しあい、
最終的には稽古場で話し合いながら、作品を作り上げてきたということで、
稽古中には頻繁にこんな光景が。
セリフや動きで引っかかったところは、
キャスト、スタッフがすぐに意見を出し合い、
よりわかりやすく、より伝わりやすく改善していく。
そんなスタイルで作られた、赤鬼作品の魅力を
川浪さんに教えていただきました。
「うちの芝居は“週刊少年ジャンプ”だと思っています。
誰が観てもおもしろい、わかりやすい、
演劇をあまり観たことがない人でもとっつきやすい。
僕自身、こむずかしいのは嫌いだし、わからないので(笑)。
劇場を出た後にいい気分になる、元気になってもらえる芝居にしたいと思っていますね。
「いんちきワ○ピース」「いんちきジ○リ映画」を目指しています!」と、いうわけで・・・座長の行澤さんも飛びます!
ジャンプっ!!
島の住人たちのキャラクターも個性的&デフォルメ感が楽しい♪
(左から:田川徳子さん、原敏一さん、岡本拓朗さん)
こちらは島のマドンナ先生を演じる山口尋美さんと
中学生役の竹内沙奈恵さん、前田ちさきさん(18歳!)
学校公演も積極的に行っている劇団赤鬼。
稽古場にも若い方がとっても多いような・・・?
「劇団員は不定期にオーディションを行っていまして、
結成18年、なぜか最近はおじさんと若い女の子ばかりの劇団になっています(笑)。
舞台のライブの良さって「失敗するおもしろさ」がありますよね。
生の役者が出て来る舞台は、ストーリーにも、そのパフォーマンスにも
お客さんと一緒にドキドキできる。
今回も本公演デビューの若手が出演していますので、
舞台の上でなにがおきるのかを観にきていただきたいな、と」緊張気味の若手キャストですが・・・暴れています!
“ある理由” で島に残った老人を演じるのは土性正照さん
島を出て行った親友(ゲスト出演の胡蝶英治さん)との間に残る想いとは…
「主人公である老人の人生、生きざまを、
お客さんと一緒になって「ああ、この人こんなふうに生きてきたんやな」と振りかえる
“お通夜”みたいな芝居にしたいんです。
僕、好きなんですよね“お通夜”(笑)。
その人のことを想って、一晩中泣いたり笑ったりしながら過ごす。
そこまで誰かの人生を想う時間ってなかなかないでしょ?
悲しいとか、しんみりしているというイメージじゃなくて、
とてもいい時間、いい経験だと思うんです」お通夜…ではなく、こちらはお祭りのシーン
「『○丁目の夕日』よりも、ほっこりします!」
と力強く宣言する(笑)、川浪さん。
たくさんの笑いと、すこしの涙、
わかりやすく、だれもが楽しめる、赤鬼印の “お通夜” 芝居!!
もちろん川浪さんご本人もあっと驚く役柄で登場されますよ。
さらに、この日の稽古はお休みでしたが、
いま関西演劇界で引っ張りだこの注目女優・橋爪未萠里さんもご出演。
劇団赤鬼クリスマス公演『拝啓 ライトフライヤー号!』は、
12月20日から23日まで、大阪・福島のABCホールにて上演されます。
公演期間中、劇場のある
ほたるまち近辺では、
クリスマス・イルミネーションのほか、
巨大あひるちゃんが堂島川に浮かぶ
ラバーダックプロジェクトや、
ご当地カレー&ゆるキャラが集まる
CURRY Xmas ABC(21日~)など、
観劇前後に楽しめるイベント盛りだくさん!の
中之島ウェスト冬ものがたり2013が開催中。
ほたるまち、福島駅界隈には隠れた名店もたくさんありますので、
劇場周辺探訪も楽しそうです♪
(ちなみに・・・川浪ナミヲさんのオススメは、「みさわ本店のつけ麺!」とのこと。即答でした!)
座長・行澤孝さん。その身体能力を生かした役柄とは…?
こちらは劇場でのお楽しみに!
心がほっこりとあたたかくなるお芝居をみた後は、
この時期ならではのイベントで、劇場と街を一緒に楽しむひとときを。
テレビやパソコンの前では味わうことのできない
ライブな空気を、街でそして劇場で、
思いきり楽しんでいらしてください!!
<おまけ>おけぴスタッフの “ツボ” だった一場面
おばあちゃんと孫を演じる下村和寿さん&田川徳子さん。表情ソックリ♪さすが!
おけぴ取材班:mamiko(文/撮影) 監修:おけぴ管理人